V.S.グランスタ! 後編
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■プロローグ■
「なーにこれ、こんな子いたっけ?」
――事件の起こる数日前、バビロン芸能事務所。
アンラ・マンユは所属アイドル一覧を眺め、眼鏡の青年の写真で手を止めていた。
「またユキがどっかからスカウトしてきたのかしらね。働き者なんだから!
それにしても――」
悪意たっぷりな顔ねぇ、とアンラはにんまりと目を細めた。
彼が何かを企んでいることは、自分と何となく似た匂いから想像に難くない。
彼の経歴をぱらぱらと見ながらアンラは頷く。
「悪意と言うより創作意欲って言えばいい?
面白いじゃない、計画の邪魔にならない限りは少しは泳がせてあげるわよ」
DEMの居場所をひた隠しにする聖歌庁との膠着ごと、彼がかき回してくれるつもりなら――
その新入りの真の狙いなど、彼女はまだ知る由も無かったのだった。
■目次■
1ページ プロローグ・目次
2ページ 【1】激突! バビロン芸能事務所
3ページ 【1】聖歌庁の狂演者
4ページ 【2】互いの矜持
5ページ 【2】破滅の道を打開せよ
6ページ 【3】絶望の抵抗者
7ページ 【3】冬夜を越えて
8ページ 【3】いつだってそばにいる
9ページ エピローグ