■プロローグ■

　バビフェスのステージに次々乱入していくフェスタ生たち。
　それは集まった観客にも刺激的に映ったようで、両者への声援や歓声が飛び交い始めた。

「あんなにめちゃくちゃな集団でも、芸能界では受け入れられるものなのか」

　トラックからひらりと飛び降りた橘　駿が観衆を見回した。
　彼の元へ駆け寄る木　花子は難しい顔をする。

「この世界に身を置く人は、みんないつでも新しい刺激を求めてるんです。
　既存概念や常識にとらわれず、自分と世界の“芸能”の可能性を追求するために……」

　それは芸能界で暮らす者の性質、あるいは宿命のようなものなのだろう。
　であればなおさらバビプロの暴挙は放っておけないとため息をつく駿。

「腐りきった平和な世界じゃ輝けないものがあるって、プロデューサーも言ってた！
　だからあたしは――！」

「五右衛門の姉貴……！」

　五右衛門の身体にはみるみるノイズが纏わりついいてく。
　そんな様子を痛々しそうに見つめる鼠小僧の視線に、彼女は気付かないようだった――。

■目次■

1ページ　プロローグ・目次

2ページ　【１】１．天降る黒きNOISE、かき消すはCOOL　SOUNDS
3ページ　【１】１．天降る黒きNOISE、かき消すはCOOL　SOUNDS　２
4ページ　【１】２．NO MORE犯罪、罪深き存在
5ページ　【１】２．NO MORE犯罪、罪深き存在　２
6ページ　【１】３．問いかけるYOUR　HEARTS、畳み掛けるHOT　SOUNDS
7ページ　【１】３．問いかけるYOUR　HEARTS、畳み掛けるHOT　SOUNDS　２
8ページ　【１】４．輝けるGOOD　STAGE、終わらないHEAT　UP

9ページ　【２】１．狂わせるNOISE、解きほぐせPALS
10ページ　【２】２．湧き上がれMOVE、心溶かすLIVE
11ページ　【２】２．湧き上がれMOVE、心溶かすLIVE　２

12ページ　エピローグ