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リアクション
【1-3-2】
「ナズナちゃん! ナズナちゃんてば」
ミニサイズのアーチェリーを使った射的に夢中だったナズナの服をよもぎが引っ張る。
「たこ焼きのお店がありますよー! 私、一度食べてみたかったんです!!」
「……ふーん?」
大きなタコをかわいらしくデフォルメした看板の露店では、黒瀬 心美がせっせとたこ焼きを焼いていた。
最初はおぼつかない様子で焼いていたのだが、だんだん要領を得てきたようだ。
たこ焼きのタネには、すぐそこにいた「硬い鎧を持つ猪」と「長い角を持つ牛」という食の使い肉から採れる出汁を使っている。
灰汁を取るのがなかなか大変な作業だったが、売れ行きから想定しても隠し味として功を奏しているはずだ。
「心美さん調子はどうですか? 12個入りをください」
心美は笑顔で焼きたてのたこ焼きをパックに詰めてよもぎに渡した。
「食べやすい大きさなのですね。火傷しないようにしなくては……」
「アッツアツだから、少しずつ食べて! なんかアタシも食べたくなってきちゃった」
【輝きの舌鼓】を打ち、食の使いに感謝しながら心美が言った。
「なーにお前らだけでいい思いしちゃってんの? 俺にも食わせろっつーの」
ほろ酔い加減でいい感じに出来上がっているシンが、よもぎとナズナに両腕を回して引き寄せる。
「酒くせーっっ、おっさん飲みすぎだろ!」
ナズナに言われて、シンはむくれたような表情になる。
「じゃあシンのおっちゃんには、ちょっとしたサービス。ロシアンルーレットたこ焼きだよ」
心美の特製『たこ焼きスペシャリテ』をシンの前に置くと、
「中に一つだけあまーい味のたこ焼きが入ってる。それが出たら当たり」
「ふーん。じゃあ当たったら俺とデートしろ。いいな?」
シンに言われて若干後ずさった心美だったが、たこ焼きに【スターリーフライヤー】でキラキラ輝くおまじないをかけた。
「──食の使いに感謝します」
シンが食べたたこ焼きがどんな味だったのかは、心美のガッツポーズを見れば容易に想像できた。
「ナズナちゃん! ナズナちゃんてば」
ミニサイズのアーチェリーを使った射的に夢中だったナズナの服をよもぎが引っ張る。
「たこ焼きのお店がありますよー! 私、一度食べてみたかったんです!!」
「……ふーん?」
大きなタコをかわいらしくデフォルメした看板の露店では、黒瀬 心美がせっせとたこ焼きを焼いていた。
最初はおぼつかない様子で焼いていたのだが、だんだん要領を得てきたようだ。
たこ焼きのタネには、すぐそこにいた「硬い鎧を持つ猪」と「長い角を持つ牛」という食の使い肉から採れる出汁を使っている。
灰汁を取るのがなかなか大変な作業だったが、売れ行きから想定しても隠し味として功を奏しているはずだ。
「心美さん調子はどうですか? 12個入りをください」
心美は笑顔で焼きたてのたこ焼きをパックに詰めてよもぎに渡した。
「食べやすい大きさなのですね。火傷しないようにしなくては……」
「アッツアツだから、少しずつ食べて! なんかアタシも食べたくなってきちゃった」
【輝きの舌鼓】を打ち、食の使いに感謝しながら心美が言った。
「なーにお前らだけでいい思いしちゃってんの? 俺にも食わせろっつーの」
ほろ酔い加減でいい感じに出来上がっているシンが、よもぎとナズナに両腕を回して引き寄せる。
「酒くせーっっ、おっさん飲みすぎだろ!」
ナズナに言われて、シンはむくれたような表情になる。
「じゃあシンのおっちゃんには、ちょっとしたサービス。ロシアンルーレットたこ焼きだよ」
心美の特製『たこ焼きスペシャリテ』をシンの前に置くと、
「中に一つだけあまーい味のたこ焼きが入ってる。それが出たら当たり」
「ふーん。じゃあ当たったら俺とデートしろ。いいな?」
シンに言われて若干後ずさった心美だったが、たこ焼きに【スターリーフライヤー】でキラキラ輝くおまじないをかけた。
「──食の使いに感謝します」
シンが食べたたこ焼きがどんな味だったのかは、心美のガッツポーズを見れば容易に想像できた。