■プロローグ■

　――オルトアース。
　異世界と法則が混じりあい、様々な変化を遂げた都市。
　各地では異なる流行が人々の心を動かしており、トップアイドル“覇権”を決める大会が開かれていました。

　一方、そのどれにも属さないフェイトスター・アカデミーでは。

「はふはふ……オーサカ直送、ブタクジラの肉まん……さすがと言わざるを得ません！」

「フ……ヘビだかドラゴンだか知らんが、俺にかかれば子猫同然さ」

　木　馬太郎校長はオーサカの珍味に舌鼓を打ち、
　シロミ先輩はメロディカオオヘビに巻き付かれていた。
　どうやら、シロミ先輩のヘビは結晶化していないらしい。

「変……身！　トウッ！」

「Dマテリアル……アクション！　こういうの、昔を思い出すな」

　窓から入ってきたのは、仮想体に変身した北郷　瑞己先生。
　黒いバイザーとボディスーツに身を包んだヒーローのような姿で、楽しそうに高笑いしている。
　そしてコマ型のDマテリアルを回して遊んでいるのは、購買の新澤　一虎だ。

　都市によって異なる流行を際立たせるオルトアースの都市たち。
　足を運べないそれらを思い浮かべながら、木校長はグッと拳を握りました。

「……オルトアース現象によって、アイドル達は芸能界に近づいています。
　皆さん、楽しまなければ損ですよ！」


1ページ　目次・プロローグ

2ページ　【1-1】
3ページ　【1-2】
4ページ　【1-3】
5ページ　【1-3-2】
6ページ　【1-3-3】
7ページ　【1-3-4】

8ページ　【2】

9ページ　【3-1】
10ページ　【3-2】
11ページ　【3-2-2】
12ページ　【3-3】

13ページ　【4-1】
14ページ　【4-2】
15ページ　【4-3】
16ページ　【4-4】

17ページ　エピローグ