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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

決戦の日、スターフォールの奇跡

リアクション公開中!
決戦の日、スターフォールの奇跡

リアクション

■エピローグ■

 アイドル達のバトルとライブにより、暴れていた星獣はほぼ『星の結晶』へと姿を変えた。
 彼らの活躍を見ていた審査員たちによって審査も恙なく進み、やがて大スクリーンに優勝者の名が映し出される――



「わたしと、みんなのウタ……届いたんだ……!」

 【星光と笑顔の花】のメンバーと共に喜び合う小夜の周りを、青いフルートバードの奏がウタを響かせてくるくると飛び回る。
 そんな様子を大きな瞳を少しだけ潤ませながらぼんやり見ているのははくまだった。

「……あの青い鳥だって、人の束縛を嫌っているのが分かる。
 なのに、どうしてあんなに楽しそうに……僕は星獣をみんな自由にしてやりたいだけなのに――」

「もしあなたが願いを叶えて、星獣が自由になったとして……
 それでもあの青い鳥さんは、いえほとんどの星獣たちは、飼い主と共にあることを選ぶと思います」

 はくまに声をかけたのはリンアレル光凛だった。
 パタパタと飛んで来たホワイトを手に乗せ、光凛はずいっとはくまに突き付けてみせる。

「そうだよ、はくま!
 例えばあなたとずっと一緒にいるホワイトだって、不幸せに見える?」
「チュッ?」
「う……」

 ホワイトのつぶらな瞳に見つめられ、はくまはたじろいだ。
 そしてそっとホワイトを自分の手に移す。

「……納得したわけじゃないけど、君達の言い分も少しだけなら認めてあげるよ。
 星獣にとって本当に幸せなことは何なのか、僕はこれからも追求していくだけだ」
「ヂューッ」

 素直じゃないはくまを叱るように、しかしどこか嬉しそうにホワイトは尻尾をぺちぺちさせた。

 一方、授賞式の場では一番星の星獣が小夜の前に舞い降りていた。
 テレパシーのようなものを使い、一番星の星獣は会場の人々に……そして小夜に語り掛ける。

『美しく強い、星獣使いよ。君の願いは、なに?』

「その前に確認をさせて。願いを叶える代わりに、何か代償を払う必要があったりしないわよね?」

 恐る恐る一番星の星獣を見上げる小夜を庇うように、矢野 音羽が前に出た。
 当然彼女と同じことを疑問視していた者も少なくないだろう。音羽の勇気ある問い掛けに、一番星の星獣に再び注目が集まる。

『君たちが私に何かを差し出す必要は無い。
 ……私にはもう時間が無いから。力を、託せる者を探してた――』

 一番星の星獣が謎めいた返答を返した時だった。
 小鈴木 あえかと共に今回の騒動の原因を探ったというファラムートの切迫した声が響いた。

「いかん、この気配……星獣を過剰に暴走させていた犯人じゃ! 狙いは――」

おーっほっほっほ! もう遅いですわよ!
 わたくしの手に入らないものなんて、この世に必要ありませんの。ねえ、一番星の星獣様……?」

 次の瞬間、突如現れた天歌院玲花の攻撃が一番星の星獣の胸を貫いていた。
 その一瞬は時間が止まったように長く感じられた。一番星の星獣の痛々しい悲鳴が響き、その巨体が地面に崩れ落ちる。

「……クラリス!」

 ショッキングな光景を前に、最初に行動を起こしたのは麦倉 淳だった。
 フルートバードのクラリスによるヒーリングレインが降り注ぐが、一番星の星獣は動かない。

「ハコダテの覇権は興味がないけれど……誰かが手にするのも癪ですし、コンテストごと潰して差し上げるつもりだったのに。
 ま、これで願い事とやらは叶いませんわねぇ?」

 玲花は小夜に向かってにんまりと笑いかけてから、今回唯一発見には至らなかった水を纏うシカの星獣にまたがって瞬く間に走り去ってしまった。

「一番星の星獣さん、まだ喋れるみたいなの!」

 栗村 かたりが小夜の手を引いて駆け寄ると、一番星の星獣は小夜を見て安心して微笑んだように見えた。
 
『こうなることも、最初からずっと分かってた……。だから、君のような星獣使いを探してた。
 睡蓮寺小夜、これは私の願いでもあるんだ。どうか、君の願いを教えて……』

「わたしの願いは……無事に済んだら、ここにいる星獣さんとみんなで歌ってみたいっていうこと、だった……
 皆で歌うのは、きっと……一番楽しいから……!」

 泣き出しそうな声の小夜の願いを聞き届けると、一番星の星獣はとても嬉しそうに瞼を閉じた。

『それなら、私の“ウタ”を君に託そう……。
 私は消えてしまうから、“みんなで”にはならなくて、すまないけれど――』

 最後の力を振り絞る一番星の星獣が小さな光となり、小夜の手のひらに収まった。
 そのウタをどのように使っていくかは小夜次第となるだろう。

 かくして、思わぬ悲劇に見舞われながらもハコダテのコンテストは終了した。
 それぞれの星獣の想いを受け止めて、ハコダテのアイドル達はこれからも星獣と共にあり続けるのだろう。

担当マスター:ヒロイックソングス!運営チーム

担当マスターより
『ヒロイックソングス!』運営チームです。
「決戦の日、スターフォールの奇跡」のリアクションをお届けいたします。

トリガーシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。

また、称号やマスターからのコメントがある場合、最終ページ下にお知らせが表示されますので、併せてご確認下さい。

今回、ハコダテのコンテストで、見事入賞されたのは以下の方々です!

・優勝
GA:【星光と笑顔の花】
睡蓮寺 小夜(HSL0003252)様

・準優勝
GA:【星光と笑顔の花】
矢野 音羽(HSL0001194)様
栗村 かたり(HSM0003255)様
麦倉 淳(HSL0004295)様
千夏 水希(HSM0000938)様
リュウェル・フリードマン(HSL0007248)様


・特別賞
甘味 恋歌(HSM0000027)様
界塚 ツカサ(HSM0000556)様
合歓季 風華(HSM0002545)様


よって、ハコダテの覇権は睡蓮寺 小夜(HSL0003252)様が手に入れました!
睡蓮寺様にはオリジナルスタイルのご連絡のメールを10月16日中に送付させていただきます。
さらに、一番星の星獣への願いから得たライブスキルの消費アイテムをプレゼントいたしました!

また、上記の方々にはステータス補正付きの特別な称号をプレゼントいたしました!
さらに、レア星獣を結晶に変えた準優勝の皆様には、レア星獣の星の結晶を元にしたスキルの消費アイテムをプレゼントいたしました。

また、本シナリオにご参加いただいた方全員にオルトゲージが付与されます。
さらにシナリオ中活躍された方には、追加でオルトゲージが付与されます!
※付与するポイントはキャラクターによって異なります。

■オルトゲージ追加付与対象者一覧
天導寺 朱(HSM0000017)様
甘味 恋歌(HSM0000027)様
弥久 風花(HSM0000038)様
リリィ・エーベルヴァイン(HSM0000255)様
狩屋 海翔(HSM0000279)様
緑青 木賊(HSM0000455)様
虹村 歌音(HSM0000488)様
界塚 ツカサ(HSM0000556)様
加賀 ノイ(HSL0003024)様
矢野 音羽(HSL0001194)様
睡蓮寺 小夜(HSL0003252)様
芹沢 葉月(HSL0005971)様
千夏 水希(HSM0000938)様
黒瀬 心美(HSM0001329)様
アーヴェント・ゾネンウンターガング(HSM0001901)様
シャーロット・フルール(HSM0002441)様
合歓季 風華(HSM0002545)様
天草 燧(HSL0007287)様
栗村 かたり(HSM0003255)様
麦倉 淳(HSL0004295)様
龍造寺 八玖斗(HSM0004342)様
行坂 貫(HSM0005424)様
リュウェル・フリードマン(HSL0007248)様

最後に今回のリアクションを執筆したマスターからのコメントをお送りします。

担当:山乃あそ
 「決戦の日、スターフォールの奇跡」と担当させて頂きました、山乃あそです。
 【1】パート、【2】パート共に、アクション内容は勿論のこと、
 スタイルランクの影響も今回は色濃く出たように思います。
 投稿アクションが自身のランクと見合った内容になっているかも、アクション投稿時に考えていただくと、
 アクション成功率がより上がるかもしれません。

 また、今回レアな星獣が設定されていましたが、最初からレアに出会えることを前提としたアクションのみですと、
 出会えなかった時のアクションが極端に薄くなってしまいます。
 レアというからにはむしろ出会えなくて当たり前ですので、
 まずはレア星獣にどう出会うのか、その方法を考えるのが大事だったかと思います。
 今回その部分の行動を気にかけている方がとても少なかったのは、少し気になったところでした。
 
 それでは、また別のシナリオでお会いできましたら幸いです。
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