決戦! オーサカ料理コンテスト!
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【1-2】
同じ頃、アーヴェント・ゾネンウンターガング、 合歓季 風華、そしてロレッタ・ファーレンハイナーはカミナリ飴雲の雷が及ばない場所で戦闘態勢を整えていた。
界塚 ツカサと加賀 ノイも交代でカミナリ飴雲の様子をうかがっている。
「……風華、ロレッタ、最後まで共に行こう。絶対にコンテストを成功させるんだ」
「私にも出来ることがありましたら、お手伝い精一杯努めさせていただきます」
風華は全員に【ニンブル・ブレス】をかけ、
「オキエル、この地でも共に飛んでくれますか?」
【神獣覚醒】させたオキエルをゆっくりと撫でてその背に跨り、高らかに【ブレイブリーソング】を歌って皆を鼓舞させた。
「風華さん、アーヴェントさん。ご助力感謝しますわ。十五郎様の繋いだ血路と、わたくし達を信じて料理に専念してくださってる方の為に、参りましょう」
ロレッタはカミナリ飴雲に少しずつ近づいていたつもりだったが、一気に間合いを詰められ攻撃されてしまう。
何とか【無刀術】で雲をいなし、【金陽の長刃】でいなそうとするがなかなか捉えられない。
反対側から近づいたツカサが【断滅大刀】で【スジ斬り】を食らわせてみるも、雷に弾かれてしまった。
とりあえず雲を分断させることはできたため、その後の動きで核の在処を探そうとするツカサ。
「重要な部分ほど、守りが固くなるはず……!!」
ツカサの意見も聞いて、アーヴェントはある仮説を立てていた。
水飴は糖分を足し、熱し冷やすことで徐々に固まる。
もしも、カミナリ飴雲の成分が飴の粒で構成されているとしたら、同じような方法で雲を固められないだろうか──と。
ツカサが雲を切り裂いた。
反撃された雷撃は、【木遁人形】を投げることで避雷針代わりになってもらう。
「これで物理攻撃が通じるようになるかも知れない」
カミナリ飴雲と一定の距離を保ち、アーヴェントは雲が固まっている箇所にデスマロンの実を放り込んだ。
オキエルと共に近づいてきた風華も、
「大切な食材……使わせていただきます」
【虹色クリーム】を力任せに投げ入れる。
「ああ、飴雲さん。何て白くて美しいのでしょう。甘くとろけるような香りに僕はもうメロメロです。その雷で僕を痺れさせて」
ノイはうっとりとした表情で、カミナリ飴雲に近寄っていく。
「スラスラとよくそれだけ言葉が出るね……」
ノイの背後から、ふうというため息と共に【ホークアイ】でカミナリ飴雲を観察していたツカサの不機嫌そうな声が聞こえた。
「……どうかしましたか? 何故か不機嫌になっているような……?」
「全然。全く。これっぽっちもなってないから。ボクの目的はっ、飴雲の核を探して潰すだけなんだから」
「何があったのか、後で教えてくださいね?」
「べ、別に、何もない!」
集中、集中──!と、ノイは自分とツカサ、両方に言い聞かせる。
【断滅大刀】を思い切り振り回すと、先ほどよりもたくさんの雲を散らすことができたのだった。
そんなやりとりを見ていたアーヴェントは、少し離れた位置から【焦熱弓】を幾つも打ち込み、雲の中を熱していった。
「熱くなれ──もっとな」
「そうそう……飴雲と言うくらいですから、熱には弱いと思うのです」
知ってか知らずか、加勢するようにしてノイは【紅月焔唄】を放った。
雲が溶けて固まりさえすれば、カミナリ飴雲は雷を操ることができなくなるだろう。
狙いさえ定まらなくなってしまえば、こちらのものだ。
十分熱くなったのを確認すると【蒼の魔弾】を使って氷の矢を放つアーヴェント。
目視だけだとカミナリ飴雲自体の変化を判断するのが難しい。
そこで風華は【ネムキエルの分響聴飾】で雲が弾ける細やかな音などを聞き分け、アーヴェントに音の変化を的確に伝えることにした。
ほんのわずかな隙をついた攻撃が功を奏したのか、雲と雲の合間から雷を帯電させた核が一瞬見えた。
ロゼッタは【食神降臨】で自らの姿を巨大化させると、
「魅了されたとは言え、食の使いとしてあるまじき行為。お仕置きが必要ですわよね……? この拳は皆様が繋いだ証。そして、皆様の血路そのものですわ!! カミナリ飴雲様、歯を食いしばりなさいませ!!」
ロレッタの強烈な一撃と共に、アーヴェントが【活け造りの極意】によって矢を放った。
ツカサの【甲殻砕き】を食らった後、核はしばらくビリビリと放電していたがそのまま動かなくなる──。
「帰られませんか? 元の住処……雲の中へ。今日のよき眠りと、明日のよき目覚めを……」
雲の動きが穏やかになったのは、核に正気を取り戻させることができたからだろうか。
カミナリ飴雲に【チョコ】を与えたアーヴェントは、もはや先ほどとは全く違う雲の流れを感じていた。
同じ頃、アーヴェント・ゾネンウンターガング、 合歓季 風華、そしてロレッタ・ファーレンハイナーはカミナリ飴雲の雷が及ばない場所で戦闘態勢を整えていた。
界塚 ツカサと加賀 ノイも交代でカミナリ飴雲の様子をうかがっている。
「……風華、ロレッタ、最後まで共に行こう。絶対にコンテストを成功させるんだ」
「私にも出来ることがありましたら、お手伝い精一杯努めさせていただきます」
風華は全員に【ニンブル・ブレス】をかけ、
「オキエル、この地でも共に飛んでくれますか?」
【神獣覚醒】させたオキエルをゆっくりと撫でてその背に跨り、高らかに【ブレイブリーソング】を歌って皆を鼓舞させた。
「風華さん、アーヴェントさん。ご助力感謝しますわ。十五郎様の繋いだ血路と、わたくし達を信じて料理に専念してくださってる方の為に、参りましょう」
ロレッタはカミナリ飴雲に少しずつ近づいていたつもりだったが、一気に間合いを詰められ攻撃されてしまう。
何とか【無刀術】で雲をいなし、【金陽の長刃】でいなそうとするがなかなか捉えられない。
反対側から近づいたツカサが【断滅大刀】で【スジ斬り】を食らわせてみるも、雷に弾かれてしまった。
とりあえず雲を分断させることはできたため、その後の動きで核の在処を探そうとするツカサ。
「重要な部分ほど、守りが固くなるはず……!!」
ツカサの意見も聞いて、アーヴェントはある仮説を立てていた。
水飴は糖分を足し、熱し冷やすことで徐々に固まる。
もしも、カミナリ飴雲の成分が飴の粒で構成されているとしたら、同じような方法で雲を固められないだろうか──と。
ツカサが雲を切り裂いた。
反撃された雷撃は、【木遁人形】を投げることで避雷針代わりになってもらう。
「これで物理攻撃が通じるようになるかも知れない」
カミナリ飴雲と一定の距離を保ち、アーヴェントは雲が固まっている箇所にデスマロンの実を放り込んだ。
オキエルと共に近づいてきた風華も、
「大切な食材……使わせていただきます」
【虹色クリーム】を力任せに投げ入れる。
「ああ、飴雲さん。何て白くて美しいのでしょう。甘くとろけるような香りに僕はもうメロメロです。その雷で僕を痺れさせて」
ノイはうっとりとした表情で、カミナリ飴雲に近寄っていく。
「スラスラとよくそれだけ言葉が出るね……」
ノイの背後から、ふうというため息と共に【ホークアイ】でカミナリ飴雲を観察していたツカサの不機嫌そうな声が聞こえた。
「……どうかしましたか? 何故か不機嫌になっているような……?」
「全然。全く。これっぽっちもなってないから。ボクの目的はっ、飴雲の核を探して潰すだけなんだから」
「何があったのか、後で教えてくださいね?」
「べ、別に、何もない!」
集中、集中──!と、ノイは自分とツカサ、両方に言い聞かせる。
【断滅大刀】を思い切り振り回すと、先ほどよりもたくさんの雲を散らすことができたのだった。
そんなやりとりを見ていたアーヴェントは、少し離れた位置から【焦熱弓】を幾つも打ち込み、雲の中を熱していった。
「熱くなれ──もっとな」
「そうそう……飴雲と言うくらいですから、熱には弱いと思うのです」
知ってか知らずか、加勢するようにしてノイは【紅月焔唄】を放った。
雲が溶けて固まりさえすれば、カミナリ飴雲は雷を操ることができなくなるだろう。
狙いさえ定まらなくなってしまえば、こちらのものだ。
十分熱くなったのを確認すると【蒼の魔弾】を使って氷の矢を放つアーヴェント。
目視だけだとカミナリ飴雲自体の変化を判断するのが難しい。
そこで風華は【ネムキエルの分響聴飾】で雲が弾ける細やかな音などを聞き分け、アーヴェントに音の変化を的確に伝えることにした。
ほんのわずかな隙をついた攻撃が功を奏したのか、雲と雲の合間から雷を帯電させた核が一瞬見えた。
ロゼッタは【食神降臨】で自らの姿を巨大化させると、
「魅了されたとは言え、食の使いとしてあるまじき行為。お仕置きが必要ですわよね……? この拳は皆様が繋いだ証。そして、皆様の血路そのものですわ!! カミナリ飴雲様、歯を食いしばりなさいませ!!」
ロレッタの強烈な一撃と共に、アーヴェントが【活け造りの極意】によって矢を放った。
ツカサの【甲殻砕き】を食らった後、核はしばらくビリビリと放電していたがそのまま動かなくなる──。
「帰られませんか? 元の住処……雲の中へ。今日のよき眠りと、明日のよき目覚めを……」
雲の動きが穏やかになったのは、核に正気を取り戻させることができたからだろうか。
カミナリ飴雲に【チョコ】を与えたアーヴェントは、もはや先ほどとは全く違う雲の流れを感じていた。