聖歌庁からの試練
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■プロローグ■
「いやはや、聖歌庁も毎度のことながら横暴ですねぇ。
私にすら許可なく、突然こんな立派なステージを校庭に設営してしまって……」
木 馬太郎校長はフェスタに集まった観客達に紛れながら、特設ステージを見上げていた。
春らしい華やかな装飾が施されたステージに、観客だけでなくアイドル達も心を躍らせているようだ。
聖歌庁庁舎と繋がったままのテレビ電話から、渡邊継美の声が木校長に届く。
『この様子ですと、イドラ大神殿でも同様に聖歌隊がステージを建設してライブ対決を行おうとしているのでしょう。
烏扇会長もグランスタグループのアイドルを大神殿に急遽向かわせたそうです』
「聖歌隊は手ごわい相手です……フェスタ生とは言え、きっと苦戦するでしょう。
しかし、皆さんならきっと勝利するだけではなく、お客さんを笑顔にすることまで出来ると信じています」
朗らかに笑う木校長の言葉に、渡邊先生も画面の向こうで同意するように頷いた。
その手には箒と星球式鎚矛が握られていることに木校長は気付く。
「そうだ、渡邊先生はカテドラルのお掃除の引率ありがとうございますね。
真面目なあなたになら安心して任せられます、フフフフ」
『あっ、あの、校長……!
より効率よく掃除を行うために、そちらのライブを……中継して頂くことは……』
「ライブビューイングしながらお掃除なんて出来ないでしょう!
今回のお掃除はちょっぴり危険も伴うとあなたも分かっているはずです。私は心を鬼にしますよ」
『くうっ……円盤化、二つのライブの円盤化はいつになるんですか……!』
心底悔しそうに唇を噛んで星球式鎚矛を抱きしめる渡邊先生の無念をよそに、
フェスタとイドラ大神殿にて聖歌隊と対峙する光と闇のライブ対決が始まったのだった――。
■目次■
1ページ プロローグ・目次
2ページ 【1】ワクワクの始まり、新しい挑戦
3ページ 【1】それぞれの虹色
4ページ 【1】オレンジの海
5ページ 【1】明日へのエール
6ページ 【1】椛音賛美の歌
7ページ 【1】闇と光と
8ページ 【1】少年は母性に溺れる
9ページ 【1】赤い海~リトルフルールの新しい世界
10ページ 【1】★Shining☆ 輝くハーモニー
11ページ 【2】ムードを取り戻せ
12ページ 【2】刻めハートのビート
13ページ 【2】光と闇の共鳴
14ページ 【2】マルベル・クロル
15ページ 【3】1
16ページ 【3】2-1
17ページ 【3】2-2
18ページ 【3】3-1
19ページ 【3】3-2
20ページ エピローグ