天に抗う人々の為のスケルツォ
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1.怪鳥のための諧謔曲 1
黒い月喰いは地上に動くものの姿を見つけると、真っ直ぐに街へと降りていった。
その甲高い狂気じみた叫びが、異形の化け物を見た人間の悲鳴と重なって響く。
力を失い、がっくりとなってしまった人間を見下ろし、黒い月喰いは嘲笑う。
いや、彼らにそういった感情はないのかもしれない。
背後に見える神塔の中で「造られた」、その張り付いたような笑い顔はより一層不気味なものとして人々の目に映り、恐怖心を煽るのだった。
「お前らにも意思はあるのか? 或いは、ただヒトを殺すだけのマシーンか?」
水鏡 彰は闘のクロスを手に黒い月喰いの前に立った。
黒翼の怪鳥は彰を振り返り、ニヤリと嘲笑った。
ああ、ここにも面白そうなのがいた。
子供が蟻の巣を見るような顔にも見えた。
「……どっちでもいいか、俺達はお前らを叩き潰すだけだ!」
彰が声を上げ、恋人の名を呼ぶ。
ゴッドブラストの追い風を受け、黒い月喰いの背後へと闘のクロスを振り立てたのはルティア・オルコットだった。
ルティアはそのまま体を大きく回転させ、黒い月喰いの下肢へとダイナミックな一撃を叩き込んだ。
「皆さんを襲うのなら…容赦できません…!」
不意打ちを食らわされた黒い月喰いは大きくバランスを崩す。
彰はその間に、相手の頭上へと飛び上がった。
「俺の後ろに守るべき者が居る、騎士は守るべき者の前に立って、退くことは無いぞ化け物よ! より上を取られたのは初めてか……!?」
背後に光の翼が現れ、彰が闘のクロスを自分の体の重さごと黒い月喰いの頭上へと振り下ろす。
叫び声も上げぬまま、黒い月喰いは力を失い、光となって消滅した。
「彰…向こうからも来る…行こう……!」
「ああ、休んでいる余裕はないな! ルティア、俺のそばを離れるなよ!」
闘いの先陣を切った【彰・ルティアカップル】はそのまま次の相手へと目標を移した。
街の中には取り残され、黒い月喰いから逃げ惑う人々の姿が見えた。
そして駆けつけたアイドルたちもまた、容赦なくその攻撃の対象となった。
「あ、彰……上っ……!」
「来やがったか! 来い! ルティアを傷つけようってんなら、俺を倒してからにしてもらおうか!」
彰はルティアを背に、勇ましくディフェンシブストロークの迎撃体制をとった。
だが、黒い月喰いは巨体で、なおかつその動きは早い。
空からの攻撃は圧倒的にあちらに分があった。
「うわぁ! まずい……!」
「彰っ!」
「ルティア、一旦退くぞ……!」
黒い衝撃波が2人に襲いかかり、畳み掛けるように頭上へと杖が振りかざされる。
しかし、絶体絶命のピンチかと思われたその時、黒い月喰いが2人の背後に現れた「何か」に気を取られ、「は?!」という表情のまま固まった。
「皆! ここは私達が引き受けるから早く避難して!」
彰とルティアが見たのは、煌めきの燭台を頭の両サイドに固定し、不死鳥のマントを風にはためかせて立っている、弥久 風花の姿だった。
その背後からは一筋の光明が風花を照らし出し、マントにはボタボタと蝋が垂れ落ちていた。
しかも、威風堂々と立つ風花には謎の風格さえも漂っている。
金色のオーラを纏い、英雄然として立つその姿は素晴らしくシュールであった。
「な、なんだありゃ……?」
「……彰、月喰いが……固まってる。今のうちに……!」
「はっ……! そうだな! 食らえ!」
ルティアが月喰いから大きく距離を取り、彰が闘のクロスを黒い月喰いの向う脛へと叩き込む。
黒い月喰いは転倒し、風花の方へと倒れ込んだ。
その勢いで起こった爆風は溶けた蝋燭をさらに派手に飛び散らせた。
「熱っつぅうう!! 今の顔っ! 顔に飛んだっ! 顔に飛んだわよ! 良くもやったわね!」
風花は燭台を投げ捨て、黒い月喰いを睨みつける。
ルティアはどうしていいか分からない顔。
彰は「自分のせいだろ!」と叫んだ。
「何やってんだよ! 顔赤くなってるし! マントとか大丈夫なのかよ、それ!」
「ツッコミありがとう彰さん。これ丈夫なやつだから平気。顔の火傷も再生するから」
風花はそう言うと、倒れ込んでいる黒い月喰いの顔めがけてスパイダーズ・ガンを放った。
顔面に蜘蛛の糸がべっちゃりと張り付き、その不快感に黒い月喰いは地面を転げ回った。
その周囲を走り回りながら、風花は何度も攻撃を繰り返した。
しかし――。
「よおーし、もう一発……うわっ! 何すんのよ!」
不意に翼の風圧で蜘蛛糸が跳ね返され、風花に浴びせかかる。
砂塵や小さなゴミがびっしり張り付き、三日月夜の夜会服は先程の蝋燭の染みも加わって、クリーニング屋が泣き出しそうな有様に……。
そんな格好のまま、風花は「卑怯者!」と叫んだ。
「うぇ、ねちゃねちゃするぅ……、動きを封じようなんて卑怯よ! 正々堂々勝負しなさい!!」
いや、お前やろ。
黒い月喰いはそう言いたかったに違いない。
風花は蜘蛛糸を払い除けながら、黒い月喰いの翼をレヴィアタンの鞭でギリギリと絡め取った。
「はぁ、はぁ……、くっ、流石に大きな顔でドヤ顔をするだけの事はあるわね……その顔、何だか存在感あってキモいのよ……!」
「はい、風花お疲れ様っ! これで終わりね!」
世良 延寿は12本の輝く光の剣を出現させると、一気に黒い月喰いへと浴びせかけ、止めを刺した。
すると、その向こうにいた緑青 木賊が「延寿氏!」と叫んだ。
「黒い月喰い達が空に逃げたっす! 上から攻撃が来るっす!」
地上にいるアイドルたちを警戒し、数体の黒い月喰いは空に上がっていた。
黒い月喰い達は杖を振り上げ、一斉に黒い衝撃波を下にいるアイドルたちに向かって浴びせかけた。
「……こっちからもやるしかない。いくよ……」
リリィ・エーベルヴァインはエアブロウの風の衝撃波で黒い衝撃波に迎撃を開始。
さらに、氷刃乱舞で無数の小さな氷の刃を生み出し、相手の飛行への妨害を試みた。
木賊は数珠の巻かれた機関銃を構えると、その銃弾にファラリスの爛刑の熱気を帯びさせ、黒い月喰い本体を狙った。
空と地上との攻撃の応酬になり、周囲は激戦の様相を呈した。
黒い月喰いは思わぬ反撃にひるむ様子を見せたが、これではアイドルも無傷という訳にはいかない。
「……痛っ……食らった」
「っ、りりぃ氏、自分も……!」
「リリィ、木賊、無理しないで! 大丈夫……勝てるよ!」
延寿はサンクチュアリ・ウィングを展開し、その風圧を月喰い達に浴びせかけた。
巨大な翼は敵へと攻撃を加え、逆に味方には加護を与える。
風に煽られ、地上へと叩きつけられる黒い月喰いたち。
黒い月喰いたちは総崩れの様相を見せる中、癒やしの力は延寿、そして木賊とリリィを癒やし、逆に戦う力を与えた。
「さぁ……捕まえたっすよ? 倒さねばならぬ運命……だがその前に、せめてもの愛情を示すことができるならば……。さぁ、自分とだんすを踊ってもらうっす!」
木賊は一体の黒い月喰いの手(前足?)を捕まえると、狂信者のフラメンコへと強引に巻き込んだ。
黒い月喰いは「えっ? えっ?」という表情だったが、木賊が【第115使徒メッチャイイコエル】であったからであろうか。
自分が両親より受けた愛情を、お返しするように表すが如く――それは完全に木賊の意図した形とまではいかなかったが、一応ある種の「ぱふぉーまんす」らしきものが成立していた。
「黒い月喰い……つくづく、人々を脅かすためだけに生み出された生物、というのがかなり悲しきものではあるっす。せめて、生みの親である棚の神(タナトス)からの愛情は少しでも、一度でも受けられたのだろうか……?」
「……どうだろうね。あ……みんな見てる」
黒い月喰いと踊る木賊と、その周囲を宝石キャンディでお手玉しながらくるくる歩き回るリリィ。
これも「即興ライブ」。
撃ち落とされた他の黒い月喰い達は「もう何が何やら」という顔であったが、注目せずにはいられない様子であった。
そして、これにより黒い月喰い達には大きな隙が生じていた。
「もう終わりだよ……ここから先には、一歩も行かせないよ!」
延寿は光の剣を油断しきった黒い月喰いの背後へと振りかざした。
「もう誰もムックになんてさせないんだから!!」
11本の剣が空中から、そしてもう一本が延寿の手により突き立てられた月喰いは光となって消えていく。
残りの黒い月喰い達はしまった、という表情を見せたが遅かった。
アイドルたちの勝利はもう既に明らかだった。
「……黒いんだから純白の光で、浄化でも出来ないかな?」
リリィの呼び出した光の十字架が黒い月喰いの頭上へと降り注ぎ、とどめを刺す。
黒い身体を純白の光に貫かれ、真っ黒な巨体は即座に姿を消した。
さらに、逃亡の意思を見せた最後の一体を、智者のサーベルを手にした延寿が追撃した。
「逃さないよ……!」
踊るように剣を振りかざす延寿。
トリッキーラッシュが見事に決まり、黒い月喰いは光となって消えていった。
黒い月喰いは地上に動くものの姿を見つけると、真っ直ぐに街へと降りていった。
その甲高い狂気じみた叫びが、異形の化け物を見た人間の悲鳴と重なって響く。
力を失い、がっくりとなってしまった人間を見下ろし、黒い月喰いは嘲笑う。
いや、彼らにそういった感情はないのかもしれない。
背後に見える神塔の中で「造られた」、その張り付いたような笑い顔はより一層不気味なものとして人々の目に映り、恐怖心を煽るのだった。
「お前らにも意思はあるのか? 或いは、ただヒトを殺すだけのマシーンか?」
水鏡 彰は闘のクロスを手に黒い月喰いの前に立った。
黒翼の怪鳥は彰を振り返り、ニヤリと嘲笑った。
ああ、ここにも面白そうなのがいた。
子供が蟻の巣を見るような顔にも見えた。
「……どっちでもいいか、俺達はお前らを叩き潰すだけだ!」
彰が声を上げ、恋人の名を呼ぶ。
ゴッドブラストの追い風を受け、黒い月喰いの背後へと闘のクロスを振り立てたのはルティア・オルコットだった。
ルティアはそのまま体を大きく回転させ、黒い月喰いの下肢へとダイナミックな一撃を叩き込んだ。
「皆さんを襲うのなら…容赦できません…!」
不意打ちを食らわされた黒い月喰いは大きくバランスを崩す。
彰はその間に、相手の頭上へと飛び上がった。
「俺の後ろに守るべき者が居る、騎士は守るべき者の前に立って、退くことは無いぞ化け物よ! より上を取られたのは初めてか……!?」
背後に光の翼が現れ、彰が闘のクロスを自分の体の重さごと黒い月喰いの頭上へと振り下ろす。
叫び声も上げぬまま、黒い月喰いは力を失い、光となって消滅した。
「彰…向こうからも来る…行こう……!」
「ああ、休んでいる余裕はないな! ルティア、俺のそばを離れるなよ!」
闘いの先陣を切った【彰・ルティアカップル】はそのまま次の相手へと目標を移した。
街の中には取り残され、黒い月喰いから逃げ惑う人々の姿が見えた。
そして駆けつけたアイドルたちもまた、容赦なくその攻撃の対象となった。
「あ、彰……上っ……!」
「来やがったか! 来い! ルティアを傷つけようってんなら、俺を倒してからにしてもらおうか!」
彰はルティアを背に、勇ましくディフェンシブストロークの迎撃体制をとった。
だが、黒い月喰いは巨体で、なおかつその動きは早い。
空からの攻撃は圧倒的にあちらに分があった。
「うわぁ! まずい……!」
「彰っ!」
「ルティア、一旦退くぞ……!」
黒い衝撃波が2人に襲いかかり、畳み掛けるように頭上へと杖が振りかざされる。
しかし、絶体絶命のピンチかと思われたその時、黒い月喰いが2人の背後に現れた「何か」に気を取られ、「は?!」という表情のまま固まった。
「皆! ここは私達が引き受けるから早く避難して!」
彰とルティアが見たのは、煌めきの燭台を頭の両サイドに固定し、不死鳥のマントを風にはためかせて立っている、弥久 風花の姿だった。
その背後からは一筋の光明が風花を照らし出し、マントにはボタボタと蝋が垂れ落ちていた。
しかも、威風堂々と立つ風花には謎の風格さえも漂っている。
金色のオーラを纏い、英雄然として立つその姿は素晴らしくシュールであった。
「な、なんだありゃ……?」
「……彰、月喰いが……固まってる。今のうちに……!」
「はっ……! そうだな! 食らえ!」
ルティアが月喰いから大きく距離を取り、彰が闘のクロスを黒い月喰いの向う脛へと叩き込む。
黒い月喰いは転倒し、風花の方へと倒れ込んだ。
その勢いで起こった爆風は溶けた蝋燭をさらに派手に飛び散らせた。
「熱っつぅうう!! 今の顔っ! 顔に飛んだっ! 顔に飛んだわよ! 良くもやったわね!」
風花は燭台を投げ捨て、黒い月喰いを睨みつける。
ルティアはどうしていいか分からない顔。
彰は「自分のせいだろ!」と叫んだ。
「何やってんだよ! 顔赤くなってるし! マントとか大丈夫なのかよ、それ!」
「ツッコミありがとう彰さん。これ丈夫なやつだから平気。顔の火傷も再生するから」
風花はそう言うと、倒れ込んでいる黒い月喰いの顔めがけてスパイダーズ・ガンを放った。
顔面に蜘蛛の糸がべっちゃりと張り付き、その不快感に黒い月喰いは地面を転げ回った。
その周囲を走り回りながら、風花は何度も攻撃を繰り返した。
しかし――。
「よおーし、もう一発……うわっ! 何すんのよ!」
不意に翼の風圧で蜘蛛糸が跳ね返され、風花に浴びせかかる。
砂塵や小さなゴミがびっしり張り付き、三日月夜の夜会服は先程の蝋燭の染みも加わって、クリーニング屋が泣き出しそうな有様に……。
そんな格好のまま、風花は「卑怯者!」と叫んだ。
「うぇ、ねちゃねちゃするぅ……、動きを封じようなんて卑怯よ! 正々堂々勝負しなさい!!」
いや、お前やろ。
黒い月喰いはそう言いたかったに違いない。
風花は蜘蛛糸を払い除けながら、黒い月喰いの翼をレヴィアタンの鞭でギリギリと絡め取った。
「はぁ、はぁ……、くっ、流石に大きな顔でドヤ顔をするだけの事はあるわね……その顔、何だか存在感あってキモいのよ……!」
「はい、風花お疲れ様っ! これで終わりね!」
世良 延寿は12本の輝く光の剣を出現させると、一気に黒い月喰いへと浴びせかけ、止めを刺した。
すると、その向こうにいた緑青 木賊が「延寿氏!」と叫んだ。
「黒い月喰い達が空に逃げたっす! 上から攻撃が来るっす!」
地上にいるアイドルたちを警戒し、数体の黒い月喰いは空に上がっていた。
黒い月喰い達は杖を振り上げ、一斉に黒い衝撃波を下にいるアイドルたちに向かって浴びせかけた。
「……こっちからもやるしかない。いくよ……」
リリィ・エーベルヴァインはエアブロウの風の衝撃波で黒い衝撃波に迎撃を開始。
さらに、氷刃乱舞で無数の小さな氷の刃を生み出し、相手の飛行への妨害を試みた。
木賊は数珠の巻かれた機関銃を構えると、その銃弾にファラリスの爛刑の熱気を帯びさせ、黒い月喰い本体を狙った。
空と地上との攻撃の応酬になり、周囲は激戦の様相を呈した。
黒い月喰いは思わぬ反撃にひるむ様子を見せたが、これではアイドルも無傷という訳にはいかない。
「……痛っ……食らった」
「っ、りりぃ氏、自分も……!」
「リリィ、木賊、無理しないで! 大丈夫……勝てるよ!」
延寿はサンクチュアリ・ウィングを展開し、その風圧を月喰い達に浴びせかけた。
巨大な翼は敵へと攻撃を加え、逆に味方には加護を与える。
風に煽られ、地上へと叩きつけられる黒い月喰いたち。
黒い月喰いたちは総崩れの様相を見せる中、癒やしの力は延寿、そして木賊とリリィを癒やし、逆に戦う力を与えた。
「さぁ……捕まえたっすよ? 倒さねばならぬ運命……だがその前に、せめてもの愛情を示すことができるならば……。さぁ、自分とだんすを踊ってもらうっす!」
木賊は一体の黒い月喰いの手(前足?)を捕まえると、狂信者のフラメンコへと強引に巻き込んだ。
黒い月喰いは「えっ? えっ?」という表情だったが、木賊が【第115使徒メッチャイイコエル】であったからであろうか。
自分が両親より受けた愛情を、お返しするように表すが如く――それは完全に木賊の意図した形とまではいかなかったが、一応ある種の「ぱふぉーまんす」らしきものが成立していた。
「黒い月喰い……つくづく、人々を脅かすためだけに生み出された生物、というのがかなり悲しきものではあるっす。せめて、生みの親である棚の神(タナトス)からの愛情は少しでも、一度でも受けられたのだろうか……?」
「……どうだろうね。あ……みんな見てる」
黒い月喰いと踊る木賊と、その周囲を宝石キャンディでお手玉しながらくるくる歩き回るリリィ。
これも「即興ライブ」。
撃ち落とされた他の黒い月喰い達は「もう何が何やら」という顔であったが、注目せずにはいられない様子であった。
そして、これにより黒い月喰い達には大きな隙が生じていた。
「もう終わりだよ……ここから先には、一歩も行かせないよ!」
延寿は光の剣を油断しきった黒い月喰いの背後へと振りかざした。
「もう誰もムックになんてさせないんだから!!」
11本の剣が空中から、そしてもう一本が延寿の手により突き立てられた月喰いは光となって消えていく。
残りの黒い月喰い達はしまった、という表情を見せたが遅かった。
アイドルたちの勝利はもう既に明らかだった。
「……黒いんだから純白の光で、浄化でも出来ないかな?」
リリィの呼び出した光の十字架が黒い月喰いの頭上へと降り注ぎ、とどめを刺す。
黒い身体を純白の光に貫かれ、真っ黒な巨体は即座に姿を消した。
さらに、逃亡の意思を見せた最後の一体を、智者のサーベルを手にした延寿が追撃した。
「逃さないよ……!」
踊るように剣を振りかざす延寿。
トリッキーラッシュが見事に決まり、黒い月喰いは光となって消えていった。


