天に抗う人々の為のスケルツォ
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リアクション
1.ネヴァーランドのためのノタ・ムーシカ 2
「†タナトス†ちゃん、へろへろ~♪ 盛り上がってる~? 【第15使徒イチゴエル】なんて可愛い使徒名ありがとね! しかも番号がボクの誕生日の15じゃん! すっごいお気に入りだよ☆」
シャーロット・フルールがステージ上で手を振った。
使徒ナンバー保有のシャーロットの特権で、ステージは大きく広がった。
「お返しにプレゼントするのはボク率いるフェスタサーカス・【リトルフルール】の演目『うぇるかむ☆まいしゃどう』めいっぱい楽しんでってね☆ ボク†タナトス†ちゃんの厨ニセンス好きだし! それじゃ、るあちゃん、ミュージックスタートっ♪」
夢月 瑠亜がシャーロットと目配せし、永氷のヴァイオリンの弓を引く。
面白可笑しいメロディが響き渡り、「働き者の箒さん」がくるりと回る。
(いくよっ、かのんちゃん!)
シャーロットは続いて虹村 歌音とともに輝く光球を上空に打ち上げた。
ミラーボールのような光が溢れ、観客が沸き返った。
(呪いの儀式もダメだけど、天啓ライブでみんなに殺し合いをさせるのも絶対ダメ! 歌は人を楽しませるもの。そんな風に人を操るために使われるなんて、歌がかわいそうだよ!)
†タナトス†を見つめる歌音。
くるくると回る光に、ステージ上のメンバーの影も踊る。
(わたしたちのライブで、タナトスさんの悪意ごと吹き飛ばしてあげる! さぁタナトスさん、わたしたち【リトルフルール】と勝負だよ!)
歌音の陰から現れたもう一本の「働き者の箒さん」が瑠亜の箒とともにくるくるとステージ上を滑る。
そこに現れたシャーロットの影がヴァイオリンのメロディーに合わせて踊り始めると、歌音の作り出したグルービィグラヴィティ――白い光と黒い影、二つの人型のシルエットが浮かび上がった。
「自分にとって辛いライブなんてダメだよ?†タナトス†ちゃん! ライブは、まず自分が楽しまないといけないんだからっ♪」
シャーロットが歌い始めると、周囲のざわめきが消え、声のみが響いていった。
コーラスのウィリアム・ヘルツハフトの歌う聖歌・聖浄なるナイトヒムが雑音を吸収しているのだ。
(ディスカディアのドミネーターといい、今回の†タナトス†といい、どいつもこいつも歌を何だと思っている……このライブ、必ず勝たせてもらうぞ!)
ウィリアムの頭上には預言者の光輪が神々しく輝いている。
梧 双葉と視線を合わせると、ウィリアムは炎を帯びた激しく情熱的なダンスを踊り始めた。
(私は否定しないよ、†タナトス†)
ローゼンクロスを翻し、双葉はウィリアムと共に踊った。
(死があるからこそ、私は限りある命を精一杯生きようと思うのだから。だけど……そのために歌を使って人を殺し合わせるようなことは、見過ごせない)
歌うシャーロットの姿が映えるように。
情熱の赤、血の赤、薔薇の赤、光と闇の狭間で瞬く炎となって。
そして、どこかアンニュイな雰囲気の†タナトス†を双葉は見つめる。
(ねぇ分かって? 私は、†タナトス†と友達になりたいんだよ。結構イケメンだし、ユーモアのセンスもあるみたいだし……ちょっと変わってるとは思うけど、そんなに悪い存在だとは思えないんだ)
不意に、双葉の背後に回り込んだウィリアムの頭上から一筋の光が差し込み、2人を照らし出す。
表現するのは、神聖さと情熱を合わせ持つ「聖火」の姿だ。
(梧が「炎」ならば――俺は炎から生み出される「光と影」を表現しよう)
(さぁ、落ちないように気をつけて、ウィリアムさん! 盛り上げるよ!)
ステップを踏む度に燃え上がる2人の炎。
そこへ瑠亜が飛び出し、ヴァイオリンをより大きくかき鳴らす。
(双葉ちゃん、私も踊りますよ! シャロちゃん、かのんちゃんも!)
(OK、るあちゃん! もっともっと魅せつけちゃうよ!)
シャロはバサリと髪をかきあげ、挑発するように†タナトス†を見た。
甘美なるユーフォリアが作る霧の幻影。
陽気で愛らしい歌と踊りの中にも色気を感じさせるように。
そして、†タナトス†の心に届くように――。
(ボクは影を 恐れない だって それも 素敵な友だち 世界を彩り ワクワクさせる 未知の世界の 種なのだから)
ねぇ、友だちになろう?
その思いを込めてシャーロットが歌う。
歌音がその曲調を操り、より楽しげで心が弾むよう歌声を響かせる。
(一緒に踊ってください、箒さん達! ほらほら、かのんちゃんと一緒に! 恥ずかしがってちゃだめですよ!)
ヴァイオリンを手に、瑠亜は曲のクライマックスへ向けて音を奏でる。
その時ふと、ステージの向こうの†タナトス†と目が合った。
彼の顔は、笑っていた。
(誰かが犠牲になれば、誰かは助かるなんて、ネヴァーランドの方々も、†タナトス†さんも、めっ!なのですよ。友達になりましょう。私達と)
瑠亜は†タナトス†に向けて微笑み返し、弓を高く振り上げた。
曲が止むと、突き上げるような歓声がステージの下から聞こえてきた。
それに応え、手を振る【リトルフルール】のメンバーを見ながら、†タナトス†は「参ったな」と呟いた。
「随分、余計なことしてくれるじゃないか。この僕のステージを邪魔してくれた挙げ句……こんなに楽しませてしまうなんて、酷い子達だよねぇ……ホントにさ」
誰にともなく呟いた†タナトス†。
今、この瞬間を心から楽しんでいる表情だった。
「†タナトス†ちゃん、へろへろ~♪ 盛り上がってる~? 【第15使徒イチゴエル】なんて可愛い使徒名ありがとね! しかも番号がボクの誕生日の15じゃん! すっごいお気に入りだよ☆」
シャーロット・フルールがステージ上で手を振った。
使徒ナンバー保有のシャーロットの特権で、ステージは大きく広がった。
「お返しにプレゼントするのはボク率いるフェスタサーカス・【リトルフルール】の演目『うぇるかむ☆まいしゃどう』めいっぱい楽しんでってね☆ ボク†タナトス†ちゃんの厨ニセンス好きだし! それじゃ、るあちゃん、ミュージックスタートっ♪」
夢月 瑠亜がシャーロットと目配せし、永氷のヴァイオリンの弓を引く。
面白可笑しいメロディが響き渡り、「働き者の箒さん」がくるりと回る。
(いくよっ、かのんちゃん!)
シャーロットは続いて虹村 歌音とともに輝く光球を上空に打ち上げた。
ミラーボールのような光が溢れ、観客が沸き返った。
(呪いの儀式もダメだけど、天啓ライブでみんなに殺し合いをさせるのも絶対ダメ! 歌は人を楽しませるもの。そんな風に人を操るために使われるなんて、歌がかわいそうだよ!)
†タナトス†を見つめる歌音。
くるくると回る光に、ステージ上のメンバーの影も踊る。
(わたしたちのライブで、タナトスさんの悪意ごと吹き飛ばしてあげる! さぁタナトスさん、わたしたち【リトルフルール】と勝負だよ!)
歌音の陰から現れたもう一本の「働き者の箒さん」が瑠亜の箒とともにくるくるとステージ上を滑る。
そこに現れたシャーロットの影がヴァイオリンのメロディーに合わせて踊り始めると、歌音の作り出したグルービィグラヴィティ――白い光と黒い影、二つの人型のシルエットが浮かび上がった。
「自分にとって辛いライブなんてダメだよ?†タナトス†ちゃん! ライブは、まず自分が楽しまないといけないんだからっ♪」
シャーロットが歌い始めると、周囲のざわめきが消え、声のみが響いていった。
コーラスのウィリアム・ヘルツハフトの歌う聖歌・聖浄なるナイトヒムが雑音を吸収しているのだ。
(ディスカディアのドミネーターといい、今回の†タナトス†といい、どいつもこいつも歌を何だと思っている……このライブ、必ず勝たせてもらうぞ!)
ウィリアムの頭上には預言者の光輪が神々しく輝いている。
梧 双葉と視線を合わせると、ウィリアムは炎を帯びた激しく情熱的なダンスを踊り始めた。
(私は否定しないよ、†タナトス†)
ローゼンクロスを翻し、双葉はウィリアムと共に踊った。
(死があるからこそ、私は限りある命を精一杯生きようと思うのだから。だけど……そのために歌を使って人を殺し合わせるようなことは、見過ごせない)
歌うシャーロットの姿が映えるように。
情熱の赤、血の赤、薔薇の赤、光と闇の狭間で瞬く炎となって。
そして、どこかアンニュイな雰囲気の†タナトス†を双葉は見つめる。
(ねぇ分かって? 私は、†タナトス†と友達になりたいんだよ。結構イケメンだし、ユーモアのセンスもあるみたいだし……ちょっと変わってるとは思うけど、そんなに悪い存在だとは思えないんだ)
不意に、双葉の背後に回り込んだウィリアムの頭上から一筋の光が差し込み、2人を照らし出す。
表現するのは、神聖さと情熱を合わせ持つ「聖火」の姿だ。
(梧が「炎」ならば――俺は炎から生み出される「光と影」を表現しよう)
(さぁ、落ちないように気をつけて、ウィリアムさん! 盛り上げるよ!)
ステップを踏む度に燃え上がる2人の炎。
そこへ瑠亜が飛び出し、ヴァイオリンをより大きくかき鳴らす。
(双葉ちゃん、私も踊りますよ! シャロちゃん、かのんちゃんも!)
(OK、るあちゃん! もっともっと魅せつけちゃうよ!)
シャロはバサリと髪をかきあげ、挑発するように†タナトス†を見た。
甘美なるユーフォリアが作る霧の幻影。
陽気で愛らしい歌と踊りの中にも色気を感じさせるように。
そして、†タナトス†の心に届くように――。
(ボクは影を 恐れない だって それも 素敵な友だち 世界を彩り ワクワクさせる 未知の世界の 種なのだから)
ねぇ、友だちになろう?
その思いを込めてシャーロットが歌う。
歌音がその曲調を操り、より楽しげで心が弾むよう歌声を響かせる。
(一緒に踊ってください、箒さん達! ほらほら、かのんちゃんと一緒に! 恥ずかしがってちゃだめですよ!)
ヴァイオリンを手に、瑠亜は曲のクライマックスへ向けて音を奏でる。
その時ふと、ステージの向こうの†タナトス†と目が合った。
彼の顔は、笑っていた。
(誰かが犠牲になれば、誰かは助かるなんて、ネヴァーランドの方々も、†タナトス†さんも、めっ!なのですよ。友達になりましょう。私達と)
瑠亜は†タナトス†に向けて微笑み返し、弓を高く振り上げた。
曲が止むと、突き上げるような歓声がステージの下から聞こえてきた。
それに応え、手を振る【リトルフルール】のメンバーを見ながら、†タナトス†は「参ったな」と呟いた。
「随分、余計なことしてくれるじゃないか。この僕のステージを邪魔してくれた挙げ句……こんなに楽しませてしまうなんて、酷い子達だよねぇ……ホントにさ」
誰にともなく呟いた†タナトス†。
今、この瞬間を心から楽しんでいる表情だった。


