【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影
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■エピローグ
樹京に朝が来る。
“炎の冠”の復活と、町中にはびこった土人形たちによって、樹京は壊滅的な被害をこうむっていた。
しかしそれでも、人々の求心力の象徴である大樹オンバシラはその形をとどめている。
――この樹が無事ならば、またやり直せる。
暁を受けてか、あるいは“天照舞”の影響か、淡く輝く大樹を見つめて、人々は思うのだった。
オンバシラの根元に避難していた人々は、根の出入り口を通って地上へと出た。
奇跡のような舞を目にした彼らは、惨劇から立ち上がるための力に満ち満ちている。
その先頭に立つ少女ミヤビは、ふぇすた座の舞芸者たちの活躍によって生き延び――そして、奇跡の舞を遂げたのだった。
「どう? ライブ、楽しかった?」
傍らの光凛が、興味深げに見つめる。
ミヤビは、もはや屈託なく、かみしめるような笑顔をした。
「……はい。心が軽くなって、どこへでも行けそうな、そんな気持ちでした」
「よかった! きっと、観客のみんなもそう思ってるよ」
光凛の言葉に、おお、と人々の歓声が上がる。
その声は希望に満ちており、ミヤビの舞が彼らの心に届いていたことを示していた。
そして彼らは振り返って、オンバシラの幹や枝葉から光の粒――神の加護の残滓が降り注ぐのを見つめた。
「……この都と同じように、みなさんもまた、“天照舞”の加護を強く受けました。
ふぇすた座の舞芸者たちは、真に必要なとき、天照舞を不完全ながら再現することができるでしょう。
これは――私と、はるか祖先からの、ささやかなお礼と願いです」
葦原を蝕み、ミヤビにも悪影響をもたらしている“悪しきイドラ”。
フェスタは、このイドラを取り除くために、神話に謳われる真の八尋殿――古八尋(ふるやひろ)を復活させたのでした。
「故郷を救うため、私もできる限りのことをします。
どうか、あなたも力を貸してください……光凛」
「……うん、任せて!」
◆◇◆
――樹京上空。
大樹オンバシラのすぐそばに浮いた穢ノ神の輝夜は、その手に禍々しい魔剣ヒラサカを携え、何かを掬い上げるように舞っていた。
そうして絡めとられたなにか……穢ノ神“炎の冠”の残滓は、ヒラサカに吸い上げられ、何かの力になっているようだった。
「かわいそうな兄上、天津神みたくクソダサ、もとい、おいたわしい姿になって……。
けれど大丈夫。ちゃんと私が、ママのところまで連れて行ってあげる」
何かを示すように、ガタガタと震える魔剣ヒラサカ。
それを認めた輝夜は、ニタリと邪悪に妖艶に笑った。
……“炎の冠”が吸収されたことで、魔剣の封印が解かれたのだ。
「さあ、帰りましょう、懐かしの黄泉へ――」
◆◇◆
グランスタ本社。
帰還を命じられた夕崎 ゲーテは、グランスタ幹部、黒山 忍と差向かっていた。
「……少々予定外のことはありましたが、計画に変更はありません。
当初の予定通り、あなたはこのまま『アイラン』決勝戦に出場してください。夕崎ゲーテ」
「わかってるよ。今回のことは咎めないのかい?」
「フェスタが“炎の冠”を止めることは想定の範囲内。
アルカ・ライムが生きていることもまたしかり。
我々はまだ、よいパートナーであると信じていますよ」
「……乗りかかった船だ。俺はあなたに賭けるよ」
そう言って、彼はくるりと踵を返してその部屋を出て行った。
樹京に朝が来る。
“炎の冠”の復活と、町中にはびこった土人形たちによって、樹京は壊滅的な被害をこうむっていた。
しかしそれでも、人々の求心力の象徴である大樹オンバシラはその形をとどめている。
――この樹が無事ならば、またやり直せる。
暁を受けてか、あるいは“天照舞”の影響か、淡く輝く大樹を見つめて、人々は思うのだった。
オンバシラの根元に避難していた人々は、根の出入り口を通って地上へと出た。
奇跡のような舞を目にした彼らは、惨劇から立ち上がるための力に満ち満ちている。
その先頭に立つ少女ミヤビは、ふぇすた座の舞芸者たちの活躍によって生き延び――そして、奇跡の舞を遂げたのだった。
「どう? ライブ、楽しかった?」
傍らの光凛が、興味深げに見つめる。
ミヤビは、もはや屈託なく、かみしめるような笑顔をした。
「……はい。心が軽くなって、どこへでも行けそうな、そんな気持ちでした」
「よかった! きっと、観客のみんなもそう思ってるよ」
光凛の言葉に、おお、と人々の歓声が上がる。
その声は希望に満ちており、ミヤビの舞が彼らの心に届いていたことを示していた。
そして彼らは振り返って、オンバシラの幹や枝葉から光の粒――神の加護の残滓が降り注ぐのを見つめた。
「……この都と同じように、みなさんもまた、“天照舞”の加護を強く受けました。
ふぇすた座の舞芸者たちは、真に必要なとき、天照舞を不完全ながら再現することができるでしょう。
これは――私と、はるか祖先からの、ささやかなお礼と願いです」
葦原を蝕み、ミヤビにも悪影響をもたらしている“悪しきイドラ”。
フェスタは、このイドラを取り除くために、神話に謳われる真の八尋殿――古八尋(ふるやひろ)を復活させたのでした。
「故郷を救うため、私もできる限りのことをします。
どうか、あなたも力を貸してください……光凛」
「……うん、任せて!」
◆◇◆
――樹京上空。
大樹オンバシラのすぐそばに浮いた穢ノ神の輝夜は、その手に禍々しい魔剣ヒラサカを携え、何かを掬い上げるように舞っていた。
そうして絡めとられたなにか……穢ノ神“炎の冠”の残滓は、ヒラサカに吸い上げられ、何かの力になっているようだった。
「かわいそうな兄上、天津神みたくクソダサ、もとい、おいたわしい姿になって……。
けれど大丈夫。ちゃんと私が、ママのところまで連れて行ってあげる」
何かを示すように、ガタガタと震える魔剣ヒラサカ。
それを認めた輝夜は、ニタリと邪悪に妖艶に笑った。
……“炎の冠”が吸収されたことで、魔剣の封印が解かれたのだ。
「さあ、帰りましょう、懐かしの黄泉へ――」
◆◇◆
グランスタ本社。
帰還を命じられた夕崎 ゲーテは、グランスタ幹部、黒山 忍と差向かっていた。
「……少々予定外のことはありましたが、計画に変更はありません。
当初の予定通り、あなたはこのまま『アイラン』決勝戦に出場してください。夕崎ゲーテ」
「わかってるよ。今回のことは咎めないのかい?」
「フェスタが“炎の冠”を止めることは想定の範囲内。
アルカ・ライムが生きていることもまたしかり。
我々はまだ、よいパートナーであると信じていますよ」
「……乗りかかった船だ。俺はあなたに賭けるよ」
そう言って、彼はくるりと踵を返してその部屋を出て行った。
担当マスター:ヒロイックソングス!運営チーム
担当マスターより
『ヒロイックソングス!』運営チームです。
「【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影」のリアクションをお届けいたします。
トリガーシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。
また、称号やマスターからのコメントがある場合、最終ページ下にお知らせが表示されますので、併せてご確認下さい。
今回のリアクションを受け、【芸格】が昇段した方につきましては、
以下の名簿のほか、個別にコメントにてご案内させていただいております。
【今回昇段されたプレイヤー様】
・前座→序ノ口
古川 星夜(HSM0000045)様
・序ノ口→二ツ目
永見 音萌香(HSM0003776)様
ウサミ 先輩(HSM0001493)様
日辻 瑶(HSM0000523)様
・三段目→下立
世良 延寿(HSM0001290)様
・相中→上分
鴇田 風真(HSM0006652)様
ノエル・アドラスティア(HSL0005177)様
・上分→名題前
火澄 悠(HSM0001254)様
【1】担当:猫宮 烈
『【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影』【1】パートを担当しました、猫宮 烈です。
皆さま、ご参加いただきどうもありがとうございました(ぺこり
自分の中では『マリパラパニック!』に続く、穢ノ神とのバトルです。
最大最強、ということなので『マリパラパニック!』の時以上に圧倒的な破壊力を持ったキャラクターとして描写しています。……なのでもしかしたら、最後のアレは蛇足なのかもしれませんが。でも個人的には気に入っています。
アルカと八咫子は、個人的には仲良くやってほしいと思っています。ですが状況がそれを許さないってこと、ありますよね。
ホント、社会って汚いと思います。
皆さまにとって少しでも、楽しかった、と思ってもらえるリアクションであったなら、とても嬉しく思います。
それでは、また。
【2】【3】担当:れちる
トリガーシナリオに参加してくださった皆様、おつかれさまでした!
【2】と【3】のリアクションを担当させていただきました、GMのれちるです。
【【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影】、楽しんでいただけましたでしょうか?
皆様のアクションによって、ミヤビも少しずつ変化していけたかなと思っています。
草一との関係性も気になるところなのですが、今後もますます目が離せない華乱葦原です。
最近、「ダイバーシティ:多様性」ということについて考える機会が多く、今回のシナリオも
まさにそうだなーと勝手に思っていました。
今回のシナリオに限らず、「ヒロイックソングス!」(「三千界のアバター」も)の世界観
そのものが「ダイバーシティ:多様性」。
多くの人が、色んな価値観を認め合って、一つの作品を作り上げる――これが理想です!
なんだか変に小難しくなりましたが、またお会いできるのを楽しみにしています♪
ありがとうございました。
「【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影」のリアクションをお届けいたします。
トリガーシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。
また、称号やマスターからのコメントがある場合、最終ページ下にお知らせが表示されますので、併せてご確認下さい。
今回のリアクションを受け、【芸格】が昇段した方につきましては、
以下の名簿のほか、個別にコメントにてご案内させていただいております。
【今回昇段されたプレイヤー様】
・前座→序ノ口
古川 星夜(HSM0000045)様
・序ノ口→二ツ目
永見 音萌香(HSM0003776)様
ウサミ 先輩(HSM0001493)様
日辻 瑶(HSM0000523)様
・三段目→下立
世良 延寿(HSM0001290)様
・相中→上分
鴇田 風真(HSM0006652)様
ノエル・アドラスティア(HSL0005177)様
・上分→名題前
火澄 悠(HSM0001254)様
【1】担当:猫宮 烈
『【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影』【1】パートを担当しました、猫宮 烈です。
皆さま、ご参加いただきどうもありがとうございました(ぺこり
自分の中では『マリパラパニック!』に続く、穢ノ神とのバトルです。
最大最強、ということなので『マリパラパニック!』の時以上に圧倒的な破壊力を持ったキャラクターとして描写しています。……なのでもしかしたら、最後のアレは蛇足なのかもしれませんが。でも個人的には気に入っています。
アルカと八咫子は、個人的には仲良くやってほしいと思っています。ですが状況がそれを許さないってこと、ありますよね。
ホント、社会って汚いと思います。
皆さまにとって少しでも、楽しかった、と思ってもらえるリアクションであったなら、とても嬉しく思います。
それでは、また。
【2】【3】担当:れちる
トリガーシナリオに参加してくださった皆様、おつかれさまでした!
【2】と【3】のリアクションを担当させていただきました、GMのれちるです。
【【陰陽アイドル大戦】ハレの都にケの巨影】、楽しんでいただけましたでしょうか?
皆様のアクションによって、ミヤビも少しずつ変化していけたかなと思っています。
草一との関係性も気になるところなのですが、今後もますます目が離せない華乱葦原です。
最近、「ダイバーシティ:多様性」ということについて考える機会が多く、今回のシナリオも
まさにそうだなーと勝手に思っていました。
今回のシナリオに限らず、「ヒロイックソングス!」(「三千界のアバター」も)の世界観
そのものが「ダイバーシティ:多様性」。
多くの人が、色んな価値観を認め合って、一つの作品を作り上げる――これが理想です!
なんだか変に小難しくなりましたが、またお会いできるのを楽しみにしています♪
ありがとうございました。