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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

【初夏の大祭典!】フェス×フェス2029

リアクション公開中!
【初夏の大祭典!】フェス×フェス2029
  • 【初夏の大祭典!】フェス×フェス2029

リアクション

■目を覆うばかりの眩しい輝きを放って。エレガンス部門【1】

「光凛、『ウル・スマ』ライブおつかれさまー! すっごくよかったよー!」
「わぁ、延寿ちゃんありがとー! うん、私も延寿ちゃんや皆の前で歌えて、すっごく楽しかったよ!」
 世良 延寿が光凛のライブ出演を労い、光凛が延寿の手を取って喜びを分かち合った。
「光凛、一緒に皆のライブを観賞しよう! 私、光凛のライブも楽しかったし、皆のライブも観るのすっごく楽しいんだ!
 それに観ることで、演じるのとは違った勉強にもなるしね!」
「うん、いいよ! どこで観る?」
 光凛が尋ねると、延寿はふふん、と何かを企むような顔である箇所を示した。
「わっ、校長先生のところ? うーん、校長先生はいいって言うと思うけど、他の先生に怒られたりしないかなぁ?」
「光凛も、せっかく観るなら特等席から見たいって思うでしょ? 大丈夫、お勉強ですって言えば許してくれるよ!」
 延寿の声に光凛がそうだね、と納得する形で、二人は校長先生の所へ向かった。

「おぉ、光凛さん。『ウル・スマ』ライブお疲れさまでした。流石のライブでしたね」
 木 馬太郎校長が笑顔で、光凛を労った。
「ありがとうございます! えっと、私たちここで皆のライブを観たいって思って来たんですけど、一緒していいですか……?」
「ええ、もちろんですよ。実を言えばここ、確かに皆さんのライブがよく見えるのですが、観客の皆さんと離れているせいかこう、寂しさを感じていた所ですので。あっ、このことは先生方には内緒ですよ?」
 木校長がしーっ、と口に指を当てる仕草をすれば、光凛と延寿ははい、と頷いて横に腰を下ろした。
「……ねぇ、光凛」
「うん?」
 呼びかけられた光凛が振り向けば、延寿はステージに視線を向けて、そこからもっと先の――まだ見ぬ新しい世界を見るように遠くを見つめながら言った。
「今日よりも明日はもっと、明後日はもっともっと、すごいアイドルになれるように一緒にがんばろうね。
 光凛となら私、今よりずっともっと、がんばれるって思えるから」
「ふふっ、もちろんだよ! 私も延寿ちゃんと一緒に、最高のアイドルになれるように頑張るからね!」
 言った光凛が、ステージに視線を向ける。――ステージでは次の部門、エレガンス部門のライブが始まろうとしていた――。


 まず登場した【sweet】の二人、狩屋 恋歌甘味 愛歌は共に上品で高貴さを漂わせる衣装を身につけ、エレメントで形成した草原に腰を下ろし、恋歌は神獣ティラミスと、愛歌は星獣マシュマロと戯れ、ステージを『楽園』の雰囲気で満たしていった。観客が癒やされるようなほっこりとした表情を浮かべていると、恋歌が目線で愛歌に合図を送り、そして二人と二匹の歌声が生まれていった。
「皆も一緒に楽しみましょう、ね?」
 愛歌が両手をぱあっ、と広げれば、ステージから会場へ柔らかな光の雨が降る。その雨に触れた観客は優しい気持ちになり、二人の作り出す楽園をより強くイメージするようになった。合わせてステージにはエレメントの歌声が響き、歌がステージを満たすにつれて赤やピンクの花がパッ、と広がるように咲いていった。
「楽しい気持ちになって、私たちと一緒に踊りましょう」
 恋歌がカラフルなリボンの形をした指揮器をひらひらと振れば、天使の翼を生やしたアンサンブルたちが次々に現れ、華やかなダンスと美声を披露する。さらにアンサンブルたちが観客の手元に飛んでいくように指揮を行い、アンサンブルたちは観客にアピールすることでステージに関心を持ってもらえるように振る舞った。
「お姉ちゃんも一緒に、踊ってくれたら嬉しいな」
「あら、私も? ……ふふ、それじゃ今日は特別に、付き合っちゃおうかな」
 恋歌に踊りに誘われた愛歌がその様子に少しだけ驚いて、すぐに笑顔になって恋歌の手を取って一緒に踊り楽しむ。ティラミスがマシュマロを背中に乗せ、落とさないようにゆっくりと飛びながらそれぞれ奏でるウタを響かせていった。

 あなたと過ごす時間が いちばんの幸せ
 あなたも私と同じ幸せを 感じてくれたら嬉しいな


 観客席の方まで飛んで、癒やしを届けてきたティラミスとマシュマロがそれぞれ、恋歌と愛歌の手元に戻ってきた。よしよし、と二人がライブを頑張ったティラミスとマシュマロを撫でてやり、最後は皆揃って恭しくお辞儀をして締めくくった。
(皆さんに少しでも楽しんでもらえていたら、嬉しいです)
(皆に少しでも楽しんでもらえていたら、嬉しいな)
 頭を上げて、目線でそんな風に思い合って。――そこに観客からの、温かな拍手と歓声が送られたのだった。


「ルティアはフェス×フェス、初めてだったよな。どうだ、この雰囲気は?」
 イシュタム・カウィルに尋ねられた水鏡 ルティアが答える。
「皆さんの熱意が、凄いです……。ここで自分の全力を出すんだって気持ちが、とてもよく伝わってきます」
 胸に手を当ててから、ルティアは決意を秘めた眼差しをステージへと向けた。
「私も今できる精一杯のことを、出し切りたいと思います……! ルティア、一緒に頑張りましょう……!」
 『ルティア』と呼ばれたイシュタムが、照れ臭そうな顔をした。
「ああ、そうだな! せっかくの大舞台だ、張り切って行こう、ルティア!」
 ルティアと『ルティア』、【二人のルティア】は揃って、ステージへと歩を進めた――。

「さ、まずは私の出番だ。行くよ、フルートバード!」
 先にステージの前に出たイシュタムが星獣フルートバードを飛ばし、振り回すことでも演奏ができるフルートを華麗に操ってフルートバードとの二重奏を奏でる。観客はフルートの二重奏に満たされ、イシュタムの繰り出す軽業でも楽しんで拍手や歓声を送った。
「それじゃ、この辺りで出番交代だ。ルティア、落ち着いてめいっぱい楽しもう!」
 スモークを発生させるジェムを撒いてイシュタムがステージ後方に退く。ゆらりと幻想的な光景が広がる中、落ち着いた雰囲気で登場したルティアが神獣と共に紡ぐウタを披露する。
「エレガンス……私の得意な分野……ええ、落ち着いていけば大丈夫……!」
 フェス×フェスは初めてでも、過去には同様のイベントでステージに上がった経験はある。ルティアはその時のことを思い出しながら、大勢の観客の前でも凛として、堂々とした立ち振る舞いを見せていた。
「ここからは主役を引き立てる演奏だ。静かな演奏もできるってところを見せてあげる!」
 後方からイシュタムが、フルートを普通に構えて演奏を行いルティアの舞台をサポートする。強力なバックアップを得て、ルティアは霧の湖畔を思わせる佇まいで見事に一曲を歌い上げることができた。
「……ルティア姉さん、私は頑張れましたでしょうか?」
 ふぅ、と息を吐き、イシュタムに尋ねたルティアは彼女から返事を聞く前に、観客のたくさんの拍手と歓声に出迎えられた。
「それが答えさ。よくやった!」
「……はい!」
 ルティアの浮かべた笑顔は、最高に美しいものだった――。
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