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フェイトスター☆ファイトクラブ ファイナルマッチ

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フェイトスター☆ファイトクラブ ファイナルマッチ
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【2】フレッシュ30マッチ

 フレッシュ30マッチ――。
 こちらの試合は、三つ巴の様相を呈していた。

 パートナーであるナレッジ・ディアと連携を見せるクロティア・ライハ
 幼生神獣【ヒバリ】を連れ、遠距離攻撃を主軸とする渋谷 柚姫
 そして、たった一人で挑むかのように佇む龍造寺 八玖斗
 しかし、八玖斗を一人と侮るのは早計である。
(オレもやりにくくはあるが序盤は守りに徹する)
 試合開始の合図と同時、八玖斗は【スイッチ:デュエット・エレメント】と【スイッチ:ダブルスクロール】で、【ルサールカの詩】と【どうぶつずかん≪いぬ≫】のエレメントを二体ずつ出し、合計四体のエレメントを従える。
 たちまち、ルサルーカの詩のエレメントの発生させた濃霧が、辺り一帯を八玖斗ごと覆い隠す。

「あの霧には近づかない方が良さそうだよね」
 柚姫は接近戦は避け、ヒバリの【炎の神獣幻詩】で、周囲に火炎攻撃を放つ。
 ナレッジは【ハルモニア】で自身の回避能力を高め、ヒバリの吐き出す火炎を避けながら、柚姫の攻撃を誘った。
「ヒバリ、ちょっと休んでてね」 
 柚姫の魔力の量では、ヒバリに炎を乱発させることは難しい。
 ヒバリを気遣い、柚姫は自身の【スカイハイ】による攻撃に切り替え、ナレッジに放った。
 そこに、クロティアの放った【ウォーターバイター】が、背後から柚姫に噛みついた。
「なっ……!?」
 不意打ちを食らった柚姫は、鋭い牙から逃れようともがく。
 しかし、食らいついたサメの牙は、深く柚姫の腕に食い込んで離さない。 
「ナレッジ!」
「はい、マスター!」
 ナレッジは【U.トレイルサンダー】で、雷耐性の下がった状態の柚姫に、電撃をはらんだナレッジの幻と共に連携攻撃を放った。
 クロティアも、【インフィニティ レプリカ】から放った【スターバレット】で追撃する。
「近づきさえすれば……なんて、甘いよ……!」
 間合いを詰めてきたナレッジに、柚姫は【闘魂オーラ】を纏い、【集中線闘術】で応戦する。
 しかし、先の攻撃でダメージを負った上に、帯電状態の柚姫の動きは鈍い。
「行きますよ! サンダーナレッジキック!」 
 ナレッジは【昇竜雷】で柚姫を蹴り上げ、続けざまに【U.トレイルサンダー】の落雷を落とした。
 上下からの衝撃を受けた柚姫の意識はそこで途切れ、力を失った体が床へと叩きつけられた。

 柚姫が戦闘不能となり、クロティアとナレッジは、八玖斗の生み出した濃霧の空間と対峙する。
「不用意に霧に近づくのは危険ですね……」
「だったら、出て来てもらいましょう!」
 ナレッジは霧の中にいるだろう八玖斗に向けて、【革命の刃】を放つ。
 と、すぐさま霧の中から水弾の反撃が繰り出された。
「くっ……霧が……」
 攻撃の届く射程ギリギリまで近づいたせいで、ナレッジの傍にも霧がまとわりついてくる。
 ナレッジを霧の中にとりこもうと、【ルサールカの詩】のエレメントがナレッジとの距離を詰めて来ているのだ。
「ナレッジ!」
 すぐに助け出したくとも、近づけばナレッジ同様、霧に囚われてしまう。
 クロティアは【スターバレット】で銃撃を続けるが、霧の中にいるであろう八玖斗に狙いを定めることは出来ない。
(今こそ私のレジェンドスタイルの最大の力、プライにバトンタッチよ)
 クロティアは【プライ】に仮想体チェンジすると、ナレッジの元へと駆けつける。
『僕に任せておいてくれ』
 【フェスプロ・ソード】による攻撃と、音ゲーコンボの足技で連続攻撃を仕掛けるが、水弾による反撃に体力はじわりじわりと奪われていくばかりだ。
『接近戦はやっぱり不利みたいだね』
 このままでは埒があかないと、再びプライからクロティアへと交代する。
「そろそろか……」
 フィールドに立つのが、ナレッジとクロティアだけだと確認した八玖斗は、【微睡みワールド】でまずは無防備になる自身の防御力を高める。
 そして、【ソフィア・トリスメギストス】で一気に攻勢を仕掛けた。
「最大火力の圧倒的物量で押しつぶす!」
 出現出来る最大の12体のエレメントが、一斉にクロティアとナレッジに襲い掛かる。
「マスター!!」
 ナレッジは最後の気力をふり絞り、クロティアを庇って前に立つ。
 しかし、四方からの強烈な攻撃を防ぐことは出来ず、ナレッジとクロティアは成す術なくその場に倒れた。


 優勝者――龍造寺 八玖斗。
 
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