フェイトスター☆ファイトクラブ ファイナルマッチ
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リアクション
【1】エキシビジョンマッチ 2
愛宕 燐が対戦相手として指名したのは、北郷先生だ。
(私なんかが勝てる相手だとは思っていないわ。でも、私のために応援にしに来てくれる大切な人たちがいるから)
燐は試合前の応援ステージで、自分を応援してくれた四人のことを思い浮かべる。
今まで見せるべきではないと思っていた、元軍人であった自身の姿。
それを彼女たちに見せるつもりで、燐は全力で戦える相手――北郷先生を選んだのだ。
「全力を出すわ!」
「よし、来い!!」
まず、燐は【ファングトルーパーズspec-2】のドローン群を空中に展開。
ドローンで、ステージ上の障害物を狙って破壊する。
「はっはっは! そんな物を壊したところで意味はないぞ! 俺は逃げも隠れもしない!」
北郷先生は堂々とステージの中心に仁王立ちしている。
しかし挑発に乗って、攻撃を仕掛ける燐ではない。
あくまで慎重に、【ディーヴァセンサーver0.7】で、北郷先生の動きを注視しながら身構えている。
「むっ。こないならこちらから行くぞ!」
素早い動きで北郷先生が攻撃を仕掛けて来る。
動きを警戒していた燐は素早く対応し、【≪Dチップ≫クロックアップ】の力を借り、北郷先生の動きに付いていく。
「おっ! やるな!」
「ここからよ!」
燐は【カリキュレーテッド・バレットタイム】を使用し、【U.トレイルウォーター】を叩き込む。
手応えはあった。
「決める!」
そのまま【エアー・ドライブ】の連撃を繰り出したところで、燐のバレットタイムが終わる。
「くっ……」
即座に重くなった体を支えきれず、燐はその場に膝をついた。
「先生は――!?」
顔をあげ、目に映った光景に燐は目を見張る。
そこには、片腕をだらりと垂らして苦笑いを浮かべる先生がいた。
「惜しかったな。まともに当たっていたら俺の負けだった」
強烈な攻撃が来ると察知した北郷先生は、恐るべき俊敏さで燐の攻撃の機動を僅かに反らし、直撃を免れたのだ。
それでも腕一本は持っていかれた訳だが。
「残念ね……」
力を使い果たし、うなだれて動けない燐の手を取り、北郷先生が腕を上げると、会場から健闘を称える拍手が巻き起こる。
「いい戦いだった」
北郷先生の言葉に燐は頷く。
北郷先生に支えられステージを降りる燐の目には、観客席から駆け寄ってくる自分を姉のように慕ってくれている四人の姿がうつっていた。
愛宕 燐が対戦相手として指名したのは、北郷先生だ。
(私なんかが勝てる相手だとは思っていないわ。でも、私のために応援にしに来てくれる大切な人たちがいるから)
燐は試合前の応援ステージで、自分を応援してくれた四人のことを思い浮かべる。
今まで見せるべきではないと思っていた、元軍人であった自身の姿。
それを彼女たちに見せるつもりで、燐は全力で戦える相手――北郷先生を選んだのだ。
「全力を出すわ!」
「よし、来い!!」
まず、燐は【ファングトルーパーズspec-2】のドローン群を空中に展開。
ドローンで、ステージ上の障害物を狙って破壊する。
「はっはっは! そんな物を壊したところで意味はないぞ! 俺は逃げも隠れもしない!」
北郷先生は堂々とステージの中心に仁王立ちしている。
しかし挑発に乗って、攻撃を仕掛ける燐ではない。
あくまで慎重に、【ディーヴァセンサーver0.7】で、北郷先生の動きを注視しながら身構えている。
「むっ。こないならこちらから行くぞ!」
素早い動きで北郷先生が攻撃を仕掛けて来る。
動きを警戒していた燐は素早く対応し、【≪Dチップ≫クロックアップ】の力を借り、北郷先生の動きに付いていく。
「おっ! やるな!」
「ここからよ!」
燐は【カリキュレーテッド・バレットタイム】を使用し、【U.トレイルウォーター】を叩き込む。
手応えはあった。
「決める!」
そのまま【エアー・ドライブ】の連撃を繰り出したところで、燐のバレットタイムが終わる。
「くっ……」
即座に重くなった体を支えきれず、燐はその場に膝をついた。
「先生は――!?」
顔をあげ、目に映った光景に燐は目を見張る。
そこには、片腕をだらりと垂らして苦笑いを浮かべる先生がいた。
「惜しかったな。まともに当たっていたら俺の負けだった」
強烈な攻撃が来ると察知した北郷先生は、恐るべき俊敏さで燐の攻撃の機動を僅かに反らし、直撃を免れたのだ。
それでも腕一本は持っていかれた訳だが。
「残念ね……」
力を使い果たし、うなだれて動けない燐の手を取り、北郷先生が腕を上げると、会場から健闘を称える拍手が巻き起こる。
「いい戦いだった」
北郷先生の言葉に燐は頷く。
北郷先生に支えられステージを降りる燐の目には、観客席から駆け寄ってくる自分を姉のように慕ってくれている四人の姿がうつっていた。