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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

フェイトスター☆ファイトクラブ ファイナルマッチ

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  • フェイトスター☆ファイトクラブ ファイナルマッチ

リアクション

【3】アンリミテッドマッチ 2


 リーニャ・クラフレットは試合開始と同時、【皇剣クサナギ】を両手に掲げ、シャーロット・フルール目掛けて駆け出した。
「いざじんじょーにしょーぶだよ!」
 リーニャは先手必勝とばかりに【劫焔双剣】で、シャーロットに炎の双剣で斬りかかる。
「受けて立つよ、リーニャちゃん!!」
 昨年のファイトクラブでの雪辱を果たすため、リーニャに一騎打ちを申し込もうとしていたシャーロットは、快くリーニャの挑戦を受ける。
 シャーロットは【ガナシカリバー】の大剣でリーニャの二刀流を受け止め弾く。

「んじゃ、始めっか」
 リーニャとシャーロットが勝負を始めたのを見届け、アレクス・エメロードは【アポロンズフィールド】を展開。
 二人をドーム状に広がるスモークに隠し、他参加者に戦いの水を差されないようにする。
 続いて、【閉心テープ】をその周囲に張り巡らせ、なるだけこちらに人を寄せ付けないにする。
「ふぅ……ここまですりゃ余程のことがない限り放っておいてくれんだろ」
 それでも、万が一テープを越えてやってくる者もいるかもしれない。
 アレクスは周囲を警戒しながらここに留まった。

 リーニャとシャーロットは何度も武器を打ち合わせ、二刀と大剣の鍔迫り合いになる。
 しかしこれはお互いが想定していたことである。
 リーニャは【サンライトスフィア】で光球を生み出し、シャーロットの動きを注視する。
 そこで、シャーロットは【≪式神≫十天十刃】を発動する。
 紅蓮を纏った十本の剣がリーニャに襲い掛かる。
「しまった――!」
 リーニャは【パラノイアノクターン】で空へと逃げるが、攻撃を避けることは出来ず、刃がリーニャを貫いた。
「くっ……」
 リーニャはダメージに耐えながら、【クリオス クリスタロス】を発動する。
 氷柱の刃がシャーロットを斬り刻む。
「今日のために一杯修行したの。今私に出来る限界まで強くした。だから、絶対負けられないの!」
 リーニャは早々に【マジンズ・ラストダンス】で限界を越えて体力を全快させる。
 一方のシャーロットは【ヒーリングインク】と【ドレスドティターニア】で、常に持続的に体力を回復させている。
 シャーロットのスタミナ切れは狙えない。
 となれば、一気に大技でダメージを与えるしかない。
「いっくよー!」
 リーニャは自身の生命力を引き換えに、全力の【ソング・オブ・フォース】を放つ。
「いいね、受けて立つ。しあんちゃんも応援してくれてる。
 今年は絶対リーニャちゃんに勝つんだ!」
 シャーロットは【ガナシカリバー】を最終形態へと変化させる。
「いくよカリバーちゃん、必殺形態解放!
 インフィニティスターインパクトッ☆」
 ガナシカリバーを掲げ、シャーロットの放った【無限のルミノシティ】は、全てを撃ち貫く一条の光芒と化し、リーニャの攻撃を迎え撃つ。
 リーニャの攻撃を弾いた光芒は、そのまま防御を打ち破り、リーニャ自身を貫く。
「うっ――」 
 シャーロットの攻撃を防ぎ切れなかったリーニャは、その強力な一撃で意識を失い、そのまま場外へと弾き出された。

 勝負を終えたシャーロットは、アレクスの張ったスモークから姿を現す。
「おう、勝ったか。白いのが飛んでったのが見えた」
 アレクスはシャーロットを【バルドルの慈愛】で回復しながら声をかける。
「うん。リーニャちゃんに勝って負けるなんて出来ない! 絶対優勝するよ!」
「気合十分じゃねえか。勿論、俺も協力するぜ!」
 二人は共に優勝を目指し、次の対戦相手を探すのだった。


「勇者アーヴェント!いざ勝負!」
 水鏡 彰アーヴェント・ゾネンウンターガングを相手取り、勝負を挑んだ。

 桜葉 愛アウロラ・メタモルフォーゼスはすぐさまアーヴェントから離れ、アーヴェントの戦いが見える位置の障害物の影に隠れて見守る。
 アーヴェントには好きにしろと言われているが、愛は必要な時にはアーヴェントを手助けするつもりでいる。
 と言っても、愛の戦闘力はこの場においてあまり高くはなく、無暗に突っ込んで行ってはすぐにやられてしまう。
 そこで声をかけたのは、居候――こと、アウロラだ。
「我を求めるとは良い考えである」
 と、気を良くしたアウロラは、愛と共に【ディーヴァセンサーver1.0】を頼りに、敵を避けて基本は隠れて行動することを選んだのである。
「ま、明らかに勇者を狙って戦いを挑んだ奴が居れば、そこには手を出さないぜ」
 愛は彰とアーヴェントの戦いには手を出さず、見守ることを決める。
 
 彰は試合開始と同時に【フラッシュストラグル】でアーヴェントに向けて突撃。
 一撃を当てるつもりであったが、アーヴェントは【パラノイアノクターン】で毒風を放ち、これを遠ざける。
「何もせずに正面から来るなら自分が勝つぞ」
 アーヴェントの余裕をもった警告に、彰は唇を噛む。
「くそっ……まだだ!」
 彰は再び態勢を立て直し、【ドラケンストゥーガ】を仕掛けた。
 【ヘルトブレイカー】でそれを受け止めたアーヴェントは、彰の【DF.ドラゴンチョッパー】の刃を折る。
 しかしそれで引き下がる彰ではない。
「今更だけどさ、俺はお前みたいに強くありたかった……勇者になれないただの騎士の意地、味わってもらうぜ!」
 彰は、すかさず【U.ディストーションブロウ】で追撃するが、かわしたアーヴェントは【ヘルト・エアツェールング】によるカウンターで斬りつける。
【タウロスユニット】を展開し、どうにかこれを避けた彰だが、更なる連撃が彰を襲う。
「ぐあっ……」
 避け切れずに攻撃を食らったのは足だ。
 彰の戦術は、素早さに頼った特攻だ。小細工は何も必要ない。
 ただ疾きこと風の如しで、一撃を食らわせることですべてが決まる。
 攻撃が決まらず、動きを止められてしまえば、成す術がなかった。
「では、そろそろこちらから行くぞ」
 【十二使徒の制裁】でアーヴェントが現出した剣が一斉に彰を貫いた。
 意識を失った彰の体が、その場に崩れ落ちる。
「試合を挑んでくれてありがとう」
 アーヴェントは敬意をもって、彰に一礼し、その場を離れた。
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