■プロローグ■

　華乱葦原、ディスカディア、ネヴァーランド。
　校長も驚くほど見事に均等に分かれて３つの世界へ向かうことになったフェスタ生たちは、
　裏山のゲートの前で仲間たちを互いに送り出していた。

「うーん、せっかくだから花見にも行きたかったわ！」

　ぴょんぴょんと跳ねながら準備運動をしているハルが冗談交じりに眉尻を下げると、
　レイニィはそわそわとハルの方を見てからぽつりと呟いた。

「……お互いに、帰ってきたら。
　桜じゃなくても、一緒にお花を見に行かない……？」

　レイニィの言葉に、ハルは嬉しそうににっこり笑った。
　他のアイドルも「楽しそう」「私も」と反応する。

「じゃ、そのためにみんな悔いの無いよう頑張ってきましょうか！」

「戦いに行く人はどうか無事で、ね。
　お花見に行く人は……うん、目いっぱい楽しんで」

　ハイタッチを交わすハルとレイニィに続き、
　アイドル達はゲートをくぐっていったのだった――。

■目次■

1ページ　プロローグ・目次

2ページ　【１】華乱葦原・１
3ページ　【１】華乱葦原・２
4ページ　【１】華乱葦原・３

5ページ　【２】ディスカディア・１
6ページ　【２】ディスカディア・２
7ページ　【２】ディスカディア・３

8ページ　【３】ネヴァーランド・１
9ページ　【３】ネヴァーランド・２
10ページ　【３】ネヴァーランド・３

11ページ　エピローグ