イラスト

シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

猫神バス=テトの誘い ~芸能界へご招待!?~

リアクション公開中!
猫神バス=テトの誘い ~芸能界へご招待!?~

リアクション

 すぐ隣のエリアのステージでは、暗がりの中、スポットライトを浴びて祈りを捧げる界塚 ツカサの姿があった。
 立ち上がると同時に甲冑に見えた【イマジネイションスーツ】がドレスを思わせる煌びやかな衣装に早変わりする。
 ステージが明るくなると、そこには加賀 ノイが【超・背景描写】で描いた中世の世界の戦場が登場した。
 戦場は城を主として、少しずつ崩れていたり血などの汚れが付着している。
 すべてノイの細かい技によるものなのだが、近くから見ればよりリアルに、遠くから見ても本物に見えるような見事なタッチだ。

「戦乙女は、戦場でこそ輝く!」

 ツカサは【ヴァルハラを謳う剣】を使い、敵が襲いかかったきたかに見える殺陣を披露する。
 激しく俊敏な動きの中にも、【冷然のクロスコード】で落ち着いた雰囲気を保ち続けた。
 次々と敵を薙ぎ払い、大きく剣を振るって敵を吹き飛ばしていく。
 剣が自分自身を傷付けても、ただ真っ直ぐひたむきの姿で敵に向かっていく姿は目が肥えているはずのアーティストたちに不思議な感情を抱かせた。
 殺陣にはあまり興味がないはずなのに、妙に惹きつけられる。

「……あの子、だんだんかわいく見えてきた……」

「ああ──おっかない感じだったのに、なんでだろう?」

 最後に倒すべきは、王。
 ノイが【創作物:歌って踊れる共演者】を呼び出した。
 雑魚が全て倒された後、最後に王が満を持して戦に自ら赴いてきたという設定だ。
 王の力に圧倒されたツカサは【英雄の品格】を発動させる。
 まばゆいライトが王とツカサを包み、ここで舞台用のスモークが発生した。
 視界がはっきりしてくると、剣がツカサと王の体を互いに貫いているのが見えた。
 ツカサの剣は王の心臓を貫き、王のツカサのの脇腹を掠るように刺している。

「【閑話休題。】──!! ここからが最後の勝負ですよ、ツカサさん……」

 ノイが小さく呟くと、そこで暗転となる。
 悲愴感が漂う音楽がフェードインし、ノイが『“w”の芽吹き』でステージ一面に草原を演出させた。
 そこに一人立つツカサの姿。

「私の役目は終わったのですね……」

 ツカサは一瞬ハッとした表情を浮かべ、次には悟ったような表情。
 そこに、誰かを恨む様な気持ちは一切無い。

「人々の脅威を消し去る事。それが自身の使命なのだから──だから何も怖くない。愛する人々が、穏やかな日々を暮らせますように」

 ツカサは剣を胸に当て、一気に貫く。
 それと同時に【変わり身【桜】】を発動した。
 張りつめていた緊張の糸が切れ、ラストの演技を見届けたノイは、ふーっとため息をついた。
 舞台は成功したのだ。

 草原に舞う花弁、乙女の願いは花弁と共に風の中へ消えて──
 ──戦乙女の体は桜となり、風に吹かれて草原の中を飛んでいく。

 アーティストたちの頭上には、いつまでも無数の桜が散り続けた。
ページの先頭に戻る