フェイトスター☆ファイトクラブ!
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■華乱葦原ブロック 1
華乱葦原ブロックの試合は、恐ろしいほどの緊張感に包まれていた。
その出場者、6人。
しかしそれでも、彼らの隙の無さは狭さすら感じさせた。
「――いざ」
「ッ!」
強く踏み込んだ目黒 銀河は、ライム リドレーめがけて赤熱する炎蜥蜴を振った。
剣閃は浅い――リドレーはそれを躱して、二振りの忍刀のうち、翠鶴を突き込む。
誘い水を読まれたかたちになった銀河は、もつれるようにしてそれを避け、退きぎみにもう一度炎蜥蜴を低く振って牽制をかける。
「なかなか……」
「そっちもな」
今度はリドレーの翠鶴が力強く踊り、銀河めがけて縦に振りぬかれた。
銀河はそれに動きを合わせ、半身になってかわし、低く構えた刀を打ち込もうと振った。
しかしそれはリドレーのもう一振りの忍刀、蒼鶴が阻むと、鍔迫り合いになりかかったところで、銀河が間合いを取ることで仕切り直された。
出足を誘いたい銀河と、それに迎え撃つ姿勢のリドレー。
読み合いに入りかけたその時、村雲 いろはが銀河の側面にぬるりと刀を忍び込ませた。
「甘いですねッ……!」
「なるほど、隙に誘われた――」
いろはの刀を、銀河の仕込み甲冑が滑る。
金属の塊が衝突する痛みはあれど、彼の不撓たる構えは、ひるむことを許さない。
そこへ、追い打ちのごとく距離をとったエイリル・プルフーの闘鬼の拳が飛ぶ。
「横からとは、味なマネですね」
「どうぞお構いなく!」
それを危うくかわした銀河は、身をひるがえし、いろはめがけて炎蜥蜴を浴びせ、いろはと刃を切り結んだ。
「足元がお留守だぜ!」
離れたエイリルへの反撃をもくろんでいた銀河めがけて、リドレーはもう一振りの忍刀蒼鶴で斬りかかる。
銀河はその攻撃をもろに受けてしまったものの、リドレーは銀河の懐に飛び込んできたかたちだ。
それを好機と見て、いろはの刀を押し切り、不徳応報の剣戟を放つ銀河。
「ッ――!!」
予想よりも素早く、力強い反撃に、リドレーも対応が遅れ、その身に無視できない痛撃をもらってしまう。
だが、彼の目論見はすでに果たされた。
「これは……」
リドレーの放った影縫いに、銀河は拘束されたのだ。
振り終えた姿勢で固まった銀河に、リドレーは極火二刀を浴びせ、銀河に無視できぬ傷を負わせた。
「やってくれますね」
「だろ?」
影縫いの拘束から脱して、銀河は再び炎蜥蜴を構えた。
二人と戦っていれば、エイリルはいずれどちらかに攻撃を加えるだろう。
かといって背中を見せれば、この二人の家のどちらかに獲られるのは間違いない。
そうして四人は、さらに激しい一進一退の攻防へともつれ込むのだった。
華乱葦原ブロックの試合は、恐ろしいほどの緊張感に包まれていた。
その出場者、6人。
しかしそれでも、彼らの隙の無さは狭さすら感じさせた。
「――いざ」
「ッ!」
強く踏み込んだ目黒 銀河は、ライム リドレーめがけて赤熱する炎蜥蜴を振った。
剣閃は浅い――リドレーはそれを躱して、二振りの忍刀のうち、翠鶴を突き込む。
誘い水を読まれたかたちになった銀河は、もつれるようにしてそれを避け、退きぎみにもう一度炎蜥蜴を低く振って牽制をかける。
「なかなか……」
「そっちもな」
今度はリドレーの翠鶴が力強く踊り、銀河めがけて縦に振りぬかれた。
銀河はそれに動きを合わせ、半身になってかわし、低く構えた刀を打ち込もうと振った。
しかしそれはリドレーのもう一振りの忍刀、蒼鶴が阻むと、鍔迫り合いになりかかったところで、銀河が間合いを取ることで仕切り直された。
出足を誘いたい銀河と、それに迎え撃つ姿勢のリドレー。
読み合いに入りかけたその時、村雲 いろはが銀河の側面にぬるりと刀を忍び込ませた。
「甘いですねッ……!」
「なるほど、隙に誘われた――」
いろはの刀を、銀河の仕込み甲冑が滑る。
金属の塊が衝突する痛みはあれど、彼の不撓たる構えは、ひるむことを許さない。
そこへ、追い打ちのごとく距離をとったエイリル・プルフーの闘鬼の拳が飛ぶ。
「横からとは、味なマネですね」
「どうぞお構いなく!」
それを危うくかわした銀河は、身をひるがえし、いろはめがけて炎蜥蜴を浴びせ、いろはと刃を切り結んだ。
「足元がお留守だぜ!」
離れたエイリルへの反撃をもくろんでいた銀河めがけて、リドレーはもう一振りの忍刀蒼鶴で斬りかかる。
銀河はその攻撃をもろに受けてしまったものの、リドレーは銀河の懐に飛び込んできたかたちだ。
それを好機と見て、いろはの刀を押し切り、不徳応報の剣戟を放つ銀河。
「ッ――!!」
予想よりも素早く、力強い反撃に、リドレーも対応が遅れ、その身に無視できない痛撃をもらってしまう。
だが、彼の目論見はすでに果たされた。
「これは……」
リドレーの放った影縫いに、銀河は拘束されたのだ。
振り終えた姿勢で固まった銀河に、リドレーは極火二刀を浴びせ、銀河に無視できぬ傷を負わせた。
「やってくれますね」
「だろ?」
影縫いの拘束から脱して、銀河は再び炎蜥蜴を構えた。
二人と戦っていれば、エイリルはいずれどちらかに攻撃を加えるだろう。
かといって背中を見せれば、この二人の家のどちらかに獲られるのは間違いない。
そうして四人は、さらに激しい一進一退の攻防へともつれ込むのだった。