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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

フェイトスター☆ファイトクラブ!

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■セブンスフォールブロック 2




 そして、開幕攻撃を終えた朱炉が最初のターゲットに選んだのは一人でいたガイアである。

「古今東西! タで始まってンで終わる楽器なーんだ!」

 【ラウドボイス】で注目を集めつつ、霧吹きに入れた【ワイバーンドゥルール】を顔面目がけて噴射する。

「タンバリンかな~♪ 勝負だ!」

 一方のガイアもそれを軽やかに避けるとレリクス・ロングソードを構えて、突撃していく。

 その突撃をかわす朱炉が動くたびに、纏っている【レインボーマイスター】の虹が美しく輝く。

 戦闘に集中している為、ガイアを始めとした参加者たちにはあまり効果はないようだが、先ほどの【ラウドボイス】や【レインボーマイスター】は観客を惹きつけ、楽しませているようだ。

 続いてガイアが【ツインスラッシュ】による素早い二連続の斬撃を見舞うも、一歩後退し、【ブロッキング】で何とか防いでみせる。

「うっ……」

 すると、攻めていた筈のガイアが足にひんやりとした痛みを覚え、バランスを崩し膝をつく。

「しゅーにぃ! お願い!」

 ガイアが朱炉との戦闘中、背後に回り込んだリーニャがクラッシュダガーを【ウェポン・スロー】で足元目がけて放ったのだ。

 そのクラッシュダガーはガイアの足を掠り、朱炉の元へと飛んでいく。

「リーニャ、いくぞ!」

 すかさずそれを朱炉がハンマーオブタンバリンことドリアドマレットで打ち返し、リーニャの手元に武器が戻る。

 足を負傷してしまったガイア。このまま一気に畳みかけるのかと思いきや、リーニャと朱炉はトドメを刺さずにそのまま人混みへと紛れてどこかへ行ってしまった。

「弱った人をほかの人が倒してくれれば万々歳なの!」


 次に同じ要領でリーニャたちが仕掛けたのはジュンだ。

 朱炉はソードオブタンバリンを上に投げ、宙に舞うタイミングに合わせてハンマーオブタンバリンで打ちつける。

「当たるも八卦はずれるも八卦!」

 そのジュン目がけて放ったソードオブタンバリンだが、朱炉自身もどこに当たるか完全には把握しきれていない状態。
 そんなソードオブタンバリンは上空でジュンに対して攻撃の機会を窺っていたレキの頭にコツン、と当たる。

 ちなみにこのソードオブタンバリンは事前にリーニャのクラッシュダガーで傷をつけたものだ。少しひんやりとしているかもしれないが、元はヴィブラブレイド。殺傷能力はあまりない。

 だが、朱炉が攻撃を仕掛けたことにより注意を引いたのは間違いない。すかさず、リーニャがクラッシュダガーをレキに向かって【ウェポン・スロー】するも……

「おいっ、邪魔すんじゃねー!」

「ちょっと、取り込み中なんだけど」

 リーニャの攻撃をジュンがメイデンアーマーで受け止め、クラッシュダガーが地面に落とされる。
 さらにはレキが急ぎ降りてくる。

 そして先ほどまで喧嘩していたとは思えない連携で応戦し始めたのだ。

 まずは背後から朱炉が【レイジオブビースト】で強力な斬撃を見舞う。しかし、同じくそこにジュンが【レイジオブビースト】で攻撃。互いの長剣と大槌がぶつかり合い、衝撃波が襲い掛かり、頬が切れる。
 そこに今度はリーニャがスウェールヴァイバーで攻撃をしかけていく。

「まだ武器持ってたのかよー!」

 それを確実にかわしているにもかかわらず、少しずつジュンの傷が増えていく。
 というのも、リーニャは【トリックスラッシュ】で時折フェイントを混ぜ込んでいた。そこに風のジェムによる見えない刃の効果も相まって、ジュンを追い込んでいたようだ。

 さらにその背後から、レキを警戒しているのか、防御体制のままで朱炉が【ディフェンシブストローク】をジュンに行う。

「うおー」

 それをメイデンアーマーで防ぎながらかわした所で、リーニャが【ジェムミックス】による衝撃波を見舞う。

「ぐっ……」

 と、その攻撃をジュンはあえて受け止め、【不徳応報】でそのダメージと同じ規模の攻撃をリーニャにそっくりそのまま返す。

「きゃっ……」

「リーニャ!」

 そこに朱炉が飛び込み、吹き飛ばされそうになったリーニャを引っ張り上げて代わりに朱炉が場外へと落ちていく。

「天使が、これ以上落ちるわけにいかないだろ? 最後まで戦えよ!」

「しゅーにぃありがとう !絶対勝つからね!」

 一方のジュンもかなりのダメージを喰らっていた。それをブレス・フェニックスで少しずつ継続的に回復させている状態だ。
 それでも、今攻撃を喰らえばまずいだろう。

「準備完了」

「レキ、おせーぞ」

 と、そこに準備が出来たレキがリーニャ目がけて【シューティングスター】を見舞う。

「きゃっ……」

 そのままリーニャは今度こそ場外へと吹き飛ばされ、アウトになってしまった。

「しゅーにぃ……ごめんね」

 すぐにアウトになってしまい落ち込むリーニャに朱炉が優しく微笑む。

「おつかれ、頑張ったし屋台で何か食うか!」

 こうしてリーニャと朱炉の戦いは幕を閉じた。




 一方のジュンとレキはというと……

「レキ、お前オレも巻き込まれるとこだっただろ!?」

「いたの? 兄貴に当たってもまあしゃーなしだよね」

 レキとジュンは再び激しい兄弟喧嘩を勃発させていた。

 まずはジュンが斬りかかりにいき、それをレキが飛行して回避。さらに上空から【ロック・スナイプ】で襲い掛かる。

「うわっ」

 それを走りながら回避するも、なかなか反撃が出来ないでいた。ジュンはもう攻撃を仕掛けるだけのMPがほぼ残っていない。
 しかしながら、レキも【シューティングスター】を放ちたくとも、レキが時間を稼いでいてくれなければ出来ないのだ。

 逃げ回るジュンに、攻撃が当たらずに苛立つレキ。
 ジュンが疲弊し、スピードが衰えたところで、レキが【ダークネス】を放つ。

「どう足掻いてもオレ方が優秀なんだから」

 その攻撃が直撃し、意識が飛びそうになるジュン。最後の力を振り絞って【不徳応報】で受けたダメージのまま攻撃を返す。

「うわっ」

 そのまま飛行していたレキは不意打ちを喰らい、場外へと落ちてしまった。

「最強はオレだけでいーん……だ……」

 なんとか兄の威厳で耐えきったジュンもまた、程無くして力尽きてばたりと倒れてしまう。

 こうして相打ちではあるものの、辛うじてジュンが数秒長く立ち続け、激しい兄弟喧嘩は幕を閉じた。





 そして、足を負傷してしまったガイアは一人の敵に絞って、一騎打ちを挑むことにしたようだ。
 そんなガイアの目の前に現れたのは行坂 貫である。

「僕のスタイルはナイト、正々堂々と勝負だ」

「俺も全力で挑む」

 ガイアが貫目がけてレリクス・ロングソードを振りかざす。

 それを貫がかわしながら、【コアチェック】でガイアの弱点を探る。

「足だな」

 ガイアの足の負傷に気づいた貫は【トリックスラッシュ】でフェイントを混ぜつつ、ヴァイングローブで攻撃を仕掛けていく。

 フェイント攻撃が入ったことにより、回避や踏ん張る回数が増え、ガイアの足がじわりと痛み始める。

「くっ……」

 そして、ガイアが足を庇って動きが鈍った瞬間に、グローブを即座に紐状にし、鞭打つように攻撃をしかける。
 けれども、ここでガイアが勝負にでる。

 その鞭打ち攻撃を【ブロッキング】で受け流すと、そのまま鞭を引き上げる瞬間を狙って一気に【ラン&スラッシュ】で攻めかかる。

「見せるよ! これが僕の、全力全開だぁぁぁーーーっ!!!」


 一方の貫も向かってくるガイアの位置を【ホークアイ】でしっかりと捉えてかわして見せる。

 けれども、わずかにガイアの一刀両断の方が速かったのか、貫の腕にレリクス・ロングソードが掠り、傷を負ってしまう。

「ててっ……」

 しかし、すかさず貫は再び縄状にしたヴァイングローブでガイアの足元目がけて攻撃をしかける。

「うわっ」

 先ほど無理に攻撃を仕掛けたこともあり、もうガイアの足は限界だったようだ。踏ん張ることも回避することもできず、縄が足の傷を直撃し、ガイアはそのまま転倒してしまう。

 そのガイアがバランスを崩した所にグローブ状に戻したヴァイングローブで殴りにかかり、ガイアを場外へと吹き飛ばす。

 こうして、ガイアは場外アウトとなり、貫は引き続き他の敵を警戒し始めた。

 すると、突如、貫目がけて【ダークネス】が放たれる。

 それを咄嗟に回避。けれども、回避してすぐに今度は【雷丸招来】が放たれる。

 闇の攻撃から一転、眩い攻撃となり眩しく感じる。先ほどの【ダークネス】は回避することを予想した囮の攻撃だったようだ。

「ぐあっ」

 避けきることが出来ず、貫に雷の玉が直撃する。
 体勢を整えながら、敵を確認すると、少し離れた所にアルドラ・カリオストロの姿があったのだ。

「我が名はアルドラ・カリオストロ。その栄光を永久に謳い継ぎなさい!」

 アルドラは自身の得意な領域で勝負を仕掛けているようだ。

 よろけた貫に追撃のため、今度は距離をつめてミヅキ作・魔法剣を振りかざす。
 それを防ぐためにアドベンチャーマントを投げつけ、アルドラの視界を奪う。

「きゃつ」

 それと同時にマントに忍ばせていたライトニングエッジを投げつける。

 ライトニングエッジがアルドラの腕を掠り、大きな隙が出来る。すかさずそこに貫がヴァイングローブで殴りかかろうとするも、アルドラも負けじとギリギリでかわしてみせる。

 そして、今度はアルドラからミヅキ作・魔法剣で斬りにかかる。

 もちろん、貫もそれを一歩後退して回避するも、すぐさま追撃の衝撃波が襲い掛かる。

「かはっ」

 先ほどの【雷丸招来】のダメージと相まって、力尽きた貫はそのまま気絶してしまった。

 そしてアドレラは治癒の魔道具で体力の回復を図りつつ、積極的に次の敵を探しにいく。

 そんなアルドラが次に勝負を挑んだのは黒瀬 心美だ。

 先ほどと同様、少し離れた所から【ダークネス】を放つ。

 それに気づいた心美もかわしつつ、しっかりと【魔術結界】を展開し、防いでみせる。

 さらに今度は【雷丸招来】による雷の玉が襲い掛かる。

「闇と雷に、光を奪われるが良いわ」

「みんなを護れるように、今以上に実力を付けないとね」

 それに対して、移動しながら狙いをそらしつつ、パイクシールドで防御する。

 すると、今度は心美から仕掛けていく。移動しながら距離を少しずつ詰めていたようで、レリクス・ロングソードを振りかざす。

 一方のアルドラもそれをかわして、ミヅキ作・魔法剣で斬りかかる。本来ならば距離を保った戦いが得意なアルドラ。しかしながら、もう大きな遠距離攻撃を行う魔力が残っていないようだ。

 さらに心美もその斬撃を【ブロッキング】で受け止め、その力に逆らわぬよう流れるように動いて間合いを詰めようとする。

 が、しかし、衝撃波による追撃に見舞われてしまう。

「もらったわ」

「まだ、負けられない。やっぱ優勝目指すしかないっしょ!」

 その衝撃波をすれすれでパイクシールドで防ぐ。とはいえ、これも作戦の内だ。すかさず、至近距離でシールドバッシュにて攻撃。

「きゃっ」

 それによりアルドラの怯んだ瞬間を心美は見逃さなかった。すぐさま【ジャッジメントハック】を見舞う。もちろん、峰打ちだ。

「うっ……」

 その攻撃が直撃し、そのままバタリと倒れ、アルドラは気絶してしまった。
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