■エピローグ■

沖縄旅行を終え、
旅番組『フェス旅』の取れ高は問題なく稼ぐことができた。
その後、放送された番組の反響も第一回として悪くないもので、
三浦テレビはフェスタ生との番組作りに手ごたえを感じたようだった。

また、ギターコンテスト、エアギターコンテストでも
フェスタ生徒は結果を出すことができた。

そして、冨着ビーチに襲来したクラーケンは
フェスタ生徒たちにより、無事撃退され、光凛も無事救出されたのだった。

■□■

沖縄旅行から帰って来た生徒たちが
だらだらと過ごしている教室――

「ううう、また皆に迷惑かけちゃった……」

吸盤の跡が残る光凛は、落ち込んでいた。

「これに懲りたら、
もう無闇に『大丈夫、怖くない』ってヤツをやらないようにしなよ？」

「そうだね……」

春人の呆れ気味の言葉に
光凛は殊勝な態度で頷き、拳を固めた。

「私、もうやらないよ！」

（……前フリにしか思えないルミ！）

窓の外でそっと見守っていたルミマルは
そう思ったのだった。

「フフ、皆さんの今回の活躍は興味深いものでしたよ」

いつの間にか教室にいた
フェスタ校長の木馬太郎が言う。

「フェスタの地元だけでなく、
沖縄の人々にファンを増やすことができたことでしょう。
今回の件で、地方ロケ企画がよりやりやすくなりました。

こうして、じわじわと地道に様々な場所でファンを獲得していけば
いずれ更に大きな舞台への道も開けるというものです」

校長が鼻息（？）荒く語る。

「フフ、近々新たな“企画”を実行する予定ですので
楽しみにしていてくださいね」

どうやら、テンションが上がった校長は
新たな企画をテレビ局に持ち込んでいるようだった。