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「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

特番を狙え!『アイドルドリブン!』

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特番を狙え!『アイドルドリブン!』

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コスメシリーズ「ARATAMA」CM制作現場より 1

「急募! CMを作ってちょうだい!」


 天才デザイナー、ポール・ミナモトが、
 自らも、コスメシリーズ「ARATAMA」のコンセプトに合わせた和の装いで現れ、タイトルコールする。

「春人ちゃんはそのままでもかわいいけど、
 以前から、磨けば光る逸材と考えていたの。
 ARATAMAはもちろんのこと、
 最大限に春人ちゃんの魅力を引き出してちょうだい!

 もちろん、あなたたちのアピールも大歓迎よ!」

「なんてこと! スタジオが、一気に和風の世界観に塗り替えられて行くよ!」
「ARATAMAのイメージにぴったりですね! さあ、CM制作勝負は誰が勝つのでしょうか?」

 撮影スタジオはディメンションシフトによって華乱葦原になっていく。
 その様子を、コナツとハルが実況している……のだが。

「おや、あれは何かな?」
 Mr.ウィンターは、ディメンションシフトとともに現れた、落ち武者の亡者たちの存在を指摘していた。

「ヨメ……オレノヨメ……」

 落ち武者の亡者たちが、神谷 春人(かみや はると)に、近づいていこうとしている。

「ええっ!? なんで、ボクが嫁なの!?」
 春人は、自分に魅了されている落ち武者たちを見て慌てている。
「死してなお、伴侶を手に入れようとするとは……フッ」
 Mr.ウィンターは、女性に振られたばかりのため、テンションが低い。

「そんなことよりCMよ!
 私を納得させるCMを、どんな状況でも作るのがプロってものよ!」

 ポールが宣言し、アイドルたちのCM制作は始まったのだった!



☆★☆


 くノ一コスプレ姿の相羽 憧が、一番手として登場する。
「カリスマギャルモデルである、このアタシが培ったメイク技術で、ARATAMAのメイクをしてあげる!
 春人は可愛い系だけど、綺麗系の大人っぽさが求められてると思うのよね。
 ここは、アタシに任せておいて☆」
 憧のメイクによって、美しく装われた春人が、和服姿となり登場すると、スタジオには歓声が上がる。

「やっぱり、元がいいと違うわね。モデルのお姉さんみたいなキレカワ系になったわ☆」
「そ、そうかな?」
「さあ、もじもじしてないで、CM撮影行くわよ! 春人が主役なんだからね☆」

 こうして、憧による、「ARATAMA」のCMが始まる。

 春人が、初夏の道を、憂いを帯びた表情で歩いてくる。
 その後を、忍者姿の憧が追い、見守っている。
 
 憧の雨芸によって、小雨がぱらつき、哀愁がさらに際立つ。
 そして、春人が雨宿りしていると、憧がそっと和傘を差し出す。
 その時、春人の顔がアップになり、メイクされた顔が水をはじく。
 憧のプチマジックでの演出であった。

 すると、春人は、顔をあげ、笑顔になり……。

 最後に、「ARATAMA」のパッケージが映るときも、
 憧は視線誘導で、化粧品を効果的に視聴者にアピールすることを忘れない。

「ふぅ……どうだったかしら! アタシとしては完璧にできたと思うわ☆」

「イイ……スゴクイイ……」

 しかし、落ち武者たちが、春人の周りに群がってこようとしている。

「ちょ、こっちに来ちゃダメ!」
「た、助けて!?」
 憧は、春人を守ろうとするが。

「真の美とは、顔じゃないんだぜ!」
 そう叫びつつ、天導寺 朱は、闘鬼の拳で、地面を突き刺す。
 同時に、巨大な拳が出現し、落ち武者がぶっ飛ばされる。

「顔は結局生まれ持ったものでしかない……
 個人個人で違う魅力を比較することなんて間違っているのぜ!」
「イヤ、カワイイホウガ……」
「黙るのぜ!!」
 再び、落ち武者は、闘鬼の拳で吹っ飛んでいた。

「どんな人間でも美に関してはお腹で嘘をつくことはできない……
引き締まったお腹、ぽっちゃりお腹、割れた腹筋、腹はその人が美にかけてきた全てを語るのぜ」
「お腹!?」
 憧や春人が呆然としている中、朱は熱弁を続ける。

「お腹……つまりヘソこそ正しい美であり、ヘソを出すことこそ、美の開花に他ならない!」
「たしかに……! あなた、素質あるみたいね!」
 ポールが、朱の主張に賛同している。

「くそぅ、コスメのCMでなければ俺のヘソ出しで皆を魅了できたのになー!」
「オマエ、ナニイッテ……」
「ヘソの良さではなく春人っちのプリティフェイスに釣られるような亡者共はゲンコツでお仕置きなのぜー!」
 そして、さらに、落ち武者たちは、闘鬼の拳でぶっ飛ばされていった。
 おかげで、テレビ画面に映りこむ前にやっつけることができた。

「春人っち! 次は負けないのぜ!」
「う、うん。助けてくれてありがとう」
 春人が、呆然としつつも朱にお礼を言う。

「あなただって、けっこうかわいい顔してるじゃないの。
 それに、おへそのよさ……いいことを教えてくれたわ!」
 ポールが、朱の顔と、お腹を見比べながら言う。
 当然、朱は、ヘソ出しファッションをしている。

「ねえ、春人ちゃんのおへそも見てみたいわ。ちょっとやってみない?」
「ええっ!? それ、CMと関係あるの!?」
 落ち武者を撃退したものの、春人は、新たな危機に直面していた。


 そうこうするうちに、新しいCM撮影が始まった。

「トレーニングッ!!」
 テロップとナレーションとともに、清水谷 原三が、浮遊身転で空中で身体を回転させつつ、
 殺陣の練習で、筋骨隆々の身体を見せつけている。

「しゃわぁッ!」
 続いては、訓練後にシャワーを浴び、大きな胸板と、顔をアップで映し出し、ダンディにヒゲをそるなど、
 「美意識」を強調するシーンが映し出された。

 身体を拭いた後に「ARATAMA」の化粧水を開ける原三だが。
 大胆に、身体に刷り込み、贅沢に使っていく!
 そして、カメラ目線で笑顔を見せつつ、ナレーションとテロップが流れる。
「ARATAMA!」

 そして、最後は、フンドシ姿で、筋肉を見せつけるポージングのカットが、上から、横から、斜め下から。
 全身の筋肉を映しつつ、フンドシをたびたび映す。
「MUSCLE!!」

 ラストシーン、ポージングを決めつつ、原三が、笑顔で親指を自分に向ける。
「漢の美学はフンドシ、筋肉、そして化粧!」

 スタジオは、ほぼ全員が呆然としていた。
 落ち武者たちも、あまりのことに動けないでいるらしい。

「いいわ……!」
 そんな中で、ポールだけが、うっとりとした視線を原三に向け、感動している。
「たしかに、なかなかいいヘソ出しだぜ!」
 朱も、うなずいている。

「これからの時代、化粧品は大人の男性にも使ってほしいもの!
 漢の肉体美……いいわっ……!」

 やがて、そんなポールの発言に呼応するように、画面が切り替わる、

 夕暮れの中、鈴木 太郎が、ポージングの練習をしている。
 しかし、どことなく自信なさげであった。
 だが、「ARATAMA」を使い始めた瞬間、世界が突然明るくなり、朝日が昇っていく。
 自信満々となった太郎が、筋肉を魅せつけている。

「このコスメさえあれば、どんな筋肉でも安心!
 ARATAMAで思う存分にマッスルしよう!」
 笑顔の太郎のメッセージには、謎の説得力があった。

「フザケルナーッ!」
「ハルトヲ、ヨメニヨコセーッ!!」

 筋肉推しばかりで激昂した落ち武者の亡霊が、太郎に襲いかかってくる。

「そっちこそ、CM制作の邪魔をするな! 俺の筋肉CMを魅せつけてやる!」
 太郎が、上半身をはだけ、マッスルポーズで落ち武者にアピールする。

「ウッ……!?」
 筋肉のテカりの光の美しさで、落ち武者の亡霊たちが撃退されていく。

「ARATAMAなら、たしかに腹筋のケアも完璧だな!」
「おお、またヘソ出し仲間だぜ!」
 太郎のアピールで、落ち武者たちはさらに撃退されていく。
 朱も、太郎の綺麗に割れた腹筋を見入っているらしい。

 また、藍野 雫月影 紫は、落ち武者を画面の外に追いやり、
 撮影の邪魔が入らないようにしていた。

 そして、太郎は、さらに落ち武者の亡霊と筋肉で語り合い、成仏させていった。

「これぞ、荒々しい、ARATAMAらしい姿ね!」
 ポールは、太郎のCMもお気に召したようであった。
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