食べ歩き日和
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![食べ歩き日和](http://fw-fcp.jp/img/scenario/3/SPN0000195/signbord.jpg)
リアクション
■たこ焼きが招く幸せ
朝、オルトアース、フードフェスティバル開催中の食神都市オーサカ。
「とっても……楽しみだなぁ……たこやきとかの丸いお料理を出すって倖々葉さんが言ってたけど……凄い賑やかになりそう……わたしも、少しでもいいから何か手伝えたらいいな」
「だね♪」
睡蓮寺 小夜と栗村 かたりは、友人の屋台を目指していた。
程なくして
「あっ、かたりちゃん」
小夜が目的のたこ焼き屋を発見。
「うん、良い匂い♪」
かたりは、漂ってくる匂いに鼻をクンクン。
二人は、いそいそと友人の元へ。
その頃。
「フェスティバルと言えばお祭り!」
たこ焼き屋の主人として参加する宇津塚 倖々葉は、イベントの賑やかさにわくわくしつつ
「ここはお祭りっぽくたこやきだ☆」
趣味で特技の料理を発揮させ、たこ焼きを作っていた。
そこに
「倖々葉さん」
「ここはおにーちゃん」
小夜とかたりが登場。
「小夜ちゃんとかたりちゃん、いらっしゃいなのだ☆」
倖々葉は、にこにこと迎えた。
「忙しくなると思って、手伝いに来ました」
「来たよ」
小夜とかたりの素敵な申し出に対して
「じゃぁ、早速……」
と言いつつ、倖々葉は出来上がったたこ焼きを次々と器に盛り、手早く調味料で装飾し
「味見から、どぞどぞ」
二人に差し出した。
小夜とかたりは礼を言って受け取り
「俺のつくったたこやきで、はぴはぴしあわせになってくれたらうれしーのぅ」
倖々葉が笑顔で見守る中
「まるくてふんわりのたこ焼きは、中身も楽しみ♪」
たこ焼きをわくわく見るかたりより先に
「熱いけど、美味しい、です。チーズがとろけてます(オーサカでたこ焼きを食べると、昔かたりちゃんと食べたこ焼きを思い出すなぁ……上手くひっくり返すのを一緒に練習するって、約束したっけな……)」
小夜が熱々のたこ焼きをはふはふと頬張り、口内に広がる美味しさに表情をゆるめながらかたりを一瞥し、大切な約束を思い出す。
「チーズ、美味しいの♪」
かたりも頬張り、良い笑顔。
二人の食べる様子に刺激された通行人が足を止め注文し
「いらっしゃいなのだ」
倖々葉は、たこ焼きとたこ焼き風ホットケーキを作ったり
「ホットケーキミックスをたこやきの形にして、溶かしたチョコソースをかけてチョコスプレーをかけたものなのだ☆」
訊ねられて、作り方を教えたり。
その様子をたこ焼きを食べながら見ていた小夜とかたりは
「……倖々葉さんのお料理はみんなを笑顔にしてくれますね(倖々葉さんのお店は、“まるいしあわせ”がいっぱい)」
「さよちゃんも、ここはおにーちゃんもお料理とってもおいしくて上手だし、いつも楽しそうに作ってるから、食べる方も幸せ♪」
にこにこと褒め言葉を投げた。
「にゃはは、褒められると照れるぞい」
倖々葉は、頭を掻きながら冗談めかした。
たこ焼きを食べ終えた所で
「ここはおにーちゃん、たこ焼き作りの練習したいなぁ」
「あ、もちろんお客さんで忙しい時は、しないよ……?」
かたりと小夜は可愛らしく手を合わせて、手伝いだけでなく練習の許可を求めた。
「2人はたこやきづくりのれんしゅーもかねておてつだいしたいのだ?」
倖々葉は、知りたげに首を傾げながら訊ねた。
「前に、さよちゃんとオーサカのたこやき屋さんに行ったとき、うまく返せなくて……」
かたりが小夜より先に事情を話した。
「おけおけなのだ! たこやきはみんなでつくるとたのしーのだ! むずかしーとこやわかんないとこは俺が全力でサポートするから安心してほしーぞな」
倖々葉は、軽い調子で引き受けた。
まだ午前中とあり、客入りが少ないため
「コツは……」
倖々葉の分かりやすい指導の下
「えーと」
「こうかな」
小夜とかたりは、たこ焼きをひっくり返す練習に精を出した。
時に
「ねぇ、ここはおにーちゃん、ちょっと提案!」
かたりがびしっと手を挙げて、発言を求める。
「はい、かたりちゃん」
倖々葉がおどけ気味にびしっと発言許可。
「あのね、前にさよちゃんと行ったお店、たこさんマスコットつきの楊枝つけてくれて、とっても可愛くてここでもそうやって出したいなの♪」
かたりは嬉々として披露し
「その案、いただきなのだ☆」
倖々葉は、指をパチンと鳴らして見せた。
という事で、TAKO楊枝が堂々登場を決めた後
「屋台をしてたんだねー、チーズ入りたこ焼きを一つ♪」
顔を知る深郷 由希菜が訪れ、挨拶もそこそこに注文。
「してたんだよー。美味しいから期待していいぞい♪」
倖々葉は親しげな挨拶をしてから、手際よくたこ焼きを作り
「最後の盛りつけは任せて」
『オフクロテイスト』の温かさを発揮し手伝う小夜は
「……どこか懐かしい感じ」
由希菜の心を掴みつつ『オルトポテンシャル』で、身に付けた繊細さでソースとマヨネーズをまんべんなくかけ、容器の蓋を閉めて
「どうぞ、お待たせしました(どうか、幸せになりますように)」
『食神の言祝ぎ』で、祈りを込めて由希菜に渡した。
礼を言って受け取った由希菜は
「早速……」
一つを口に入れ
「……あつあつで、チーズが美味しい♪(これもこっそり紙に残して置こう!)」
あまりの美味しさに『輝きの舌鼓』を発揮させ後光が差し込み、周囲の興味を刺激し少しばかり屋台を忙しくした。
由希菜が招いた忙しさが去った後
「お昼になるともっと忙しくなるだろうけど、みんなでおいしく楽しもうね、かたりちゃん、倖々葉さん……!(忙しい分、すてきな時間になる……それだけは確信できる……)」
小夜は振り返り、楽しげな笑顔を向けた。
「楽しもうなの」
「楽しむのだ」
かたりと倖々葉も弾んだ調子で返した。
「わぁ、たこ焼き! ソースが濃厚で美味しそう!」
粉物を求めて世良 延寿が現れた。
そこに
「……たこやき風ホットケーキ……お菓子があるんですね」
空花 凛菜も現れ、お菓子系メニューに興味を示し
「たこ焼き風ホットケーキを一つ、お願いします」
即座に注文した時
「それも美味しそうだねっ♪」
楽しげな声が掛けられ
「あら、たこ焼きですか」
気付いた凛菜は振り返り、友人の姿ににっこり。
今回の作り手は
「わたしにおまかせなの♪」
お菓子ならお任せあれなかたり。
「任せるぞい」
倖々葉とバトンタッチ。
生地を流し込み
「たこの代わりにスターチョコレートを入れて焼いて」
丁寧な手つきで見事に焼き上げ、容器に移し
「あつあつとひやあつを選べるなの。あつあつは灼熱ショコラをかけて、ひやあつは粉雪のジュエルで表面だけ冷たくなの♪」
トッピングを訊ねた。
「どちらも美味しそうですね。では……」
凛菜は、選択に少々迷ってから注文した。
「分かったなの♪ チョコビーンズ・シャワーでトッピングも忘れずに」
かたりは、希望のトッピングをしてから
「どうぞ♪」
笑顔で渡した。
「ありがとうございます。楊枝も可愛いですね」
受け取った凛菜はTAKO楊枝に気付き
「……とても美味しいです」
『デリシャススマイル』で美味しく食べた。
「注文、いい?」
延寿が入れ違いに注文を入れた。
すぐに出来上がり
「良い匂い、ありがとう」
受け取った延寿は、作り手の倖々葉に礼を言ってから
「美味しいー」
頬張り
「ごちそうさまー、お腹がいっぱいになっちゃった」
あっという間に平らげ、先の食べ歩きもあってか満腹になり
「少し踊ろうかな。そうすればお腹も空くはず!」
閃く解決策。
「それは楽しそうですね!」
近くでお菓子系たこ焼きを食していた凛菜が加わり
「よろしかったら……」
リズムアプリを見せた。
「じゃぁ、お願い♪」
延寿は即座に快諾し
「よーし!」
邪魔にならぬように屋台から少し離れた瞬間
「踊るの? あたしも踊るー」
「延寿ちゃん、いっしょに踊りたい」
聞きつけた延寿のファンの子供達が集まってきた。
「いいよ! みんなで踊ろーー♪」
延寿はにこにこと、子供達を迎えた所で
「……(今ですね)」
凛菜が頃合いと見て、リズムアプリを再生。
打ち込んでおいたリズムが流れ
「♪♪」
延寿は『ダンス知識』を活かし、子供でも踊れる簡単な振り付けで
「♪♪」
子供達と楽しく踊る。
「♪♪」
楽しい空気に音楽が大好きな凛菜は、リズムを口ずさむ。
時折
「♪♪(ちょっとだけ格好いい所を見せなきゃね)」
延寿は『ハイジャンプ』で、アイドルぶりを発揮させ
「わぁあ、凄い」
「延寿ちゃん、上手」
子供達の目をキラキラさせた。
踊りが終わると
「楽しかったよ、みんなありがとう!(みんな笑顔!)」
延寿は、一緒に踊ってくれた子供達に笑顔で声を掛けた。
「あたしも楽しかった」
「延寿ちゃん、握手してー」
「サイン、ちょーだい」
子供達は礼を言ったり握手やサインを求めてくる。
「いいよ!」
延寿は笑顔で、全てのリクエストに応じた。
延寿だけでなく
「お姉ちゃん、素敵な音楽ありがとー」
凛菜にも可愛らしいお礼が行った。
無事にお腹が空いた所で、皆食べ歩きに戻った。
ライブの影響もあり客入りは多く。夜まで続き
「いらっしゃいませ!(みんなでお料理がんばりましたの、花火がみられたらよきよきなんだけどけど……みられるかなかな?)」
笑顔で客を迎えつつも倖々葉の胸中では、花火鑑賞を気にしていた。
「……(花火はみんなで見れるといいな)」
小夜もまた手伝いをしつつ花火が気になるのか、ちらりと夜の空を窺っていた。
「たこ焼き風ホットケーキを作るの♪」
かたりが調理に乗り出した時
「さよちゃん、ここはおにーちゃん、花火なの!」
頭上の爆ぜる音に気付き、空を示した。
「わぁ、綺麗」
「うん、よきよき」
小夜と倖々葉は、揃って光の花で満開の夜空を見上げ感嘆。
同じく感嘆する客のために
「きれいな花火があがったので、スペシャルなの! ぱちぱちキャンディ入り!」
かたりは、特典とばかりにサンダーコットンを入れた物を提供し
「うわぁ、口の中がぱちぱちしておもしろーい」
客を楽しい気持ちにした。
そして、三者三様に花火を満喫したという。
朝、オルトアース、フードフェスティバル開催中の食神都市オーサカ。
「とっても……楽しみだなぁ……たこやきとかの丸いお料理を出すって倖々葉さんが言ってたけど……凄い賑やかになりそう……わたしも、少しでもいいから何か手伝えたらいいな」
「だね♪」
睡蓮寺 小夜と栗村 かたりは、友人の屋台を目指していた。
程なくして
「あっ、かたりちゃん」
小夜が目的のたこ焼き屋を発見。
「うん、良い匂い♪」
かたりは、漂ってくる匂いに鼻をクンクン。
二人は、いそいそと友人の元へ。
その頃。
「フェスティバルと言えばお祭り!」
たこ焼き屋の主人として参加する宇津塚 倖々葉は、イベントの賑やかさにわくわくしつつ
「ここはお祭りっぽくたこやきだ☆」
趣味で特技の料理を発揮させ、たこ焼きを作っていた。
そこに
「倖々葉さん」
「ここはおにーちゃん」
小夜とかたりが登場。
「小夜ちゃんとかたりちゃん、いらっしゃいなのだ☆」
倖々葉は、にこにこと迎えた。
「忙しくなると思って、手伝いに来ました」
「来たよ」
小夜とかたりの素敵な申し出に対して
「じゃぁ、早速……」
と言いつつ、倖々葉は出来上がったたこ焼きを次々と器に盛り、手早く調味料で装飾し
「味見から、どぞどぞ」
二人に差し出した。
小夜とかたりは礼を言って受け取り
「俺のつくったたこやきで、はぴはぴしあわせになってくれたらうれしーのぅ」
倖々葉が笑顔で見守る中
「まるくてふんわりのたこ焼きは、中身も楽しみ♪」
たこ焼きをわくわく見るかたりより先に
「熱いけど、美味しい、です。チーズがとろけてます(オーサカでたこ焼きを食べると、昔かたりちゃんと食べたこ焼きを思い出すなぁ……上手くひっくり返すのを一緒に練習するって、約束したっけな……)」
小夜が熱々のたこ焼きをはふはふと頬張り、口内に広がる美味しさに表情をゆるめながらかたりを一瞥し、大切な約束を思い出す。
「チーズ、美味しいの♪」
かたりも頬張り、良い笑顔。
二人の食べる様子に刺激された通行人が足を止め注文し
「いらっしゃいなのだ」
倖々葉は、たこ焼きとたこ焼き風ホットケーキを作ったり
「ホットケーキミックスをたこやきの形にして、溶かしたチョコソースをかけてチョコスプレーをかけたものなのだ☆」
訊ねられて、作り方を教えたり。
その様子をたこ焼きを食べながら見ていた小夜とかたりは
「……倖々葉さんのお料理はみんなを笑顔にしてくれますね(倖々葉さんのお店は、“まるいしあわせ”がいっぱい)」
「さよちゃんも、ここはおにーちゃんもお料理とってもおいしくて上手だし、いつも楽しそうに作ってるから、食べる方も幸せ♪」
にこにこと褒め言葉を投げた。
「にゃはは、褒められると照れるぞい」
倖々葉は、頭を掻きながら冗談めかした。
たこ焼きを食べ終えた所で
「ここはおにーちゃん、たこ焼き作りの練習したいなぁ」
「あ、もちろんお客さんで忙しい時は、しないよ……?」
かたりと小夜は可愛らしく手を合わせて、手伝いだけでなく練習の許可を求めた。
「2人はたこやきづくりのれんしゅーもかねておてつだいしたいのだ?」
倖々葉は、知りたげに首を傾げながら訊ねた。
「前に、さよちゃんとオーサカのたこやき屋さんに行ったとき、うまく返せなくて……」
かたりが小夜より先に事情を話した。
「おけおけなのだ! たこやきはみんなでつくるとたのしーのだ! むずかしーとこやわかんないとこは俺が全力でサポートするから安心してほしーぞな」
倖々葉は、軽い調子で引き受けた。
まだ午前中とあり、客入りが少ないため
「コツは……」
倖々葉の分かりやすい指導の下
「えーと」
「こうかな」
小夜とかたりは、たこ焼きをひっくり返す練習に精を出した。
時に
「ねぇ、ここはおにーちゃん、ちょっと提案!」
かたりがびしっと手を挙げて、発言を求める。
「はい、かたりちゃん」
倖々葉がおどけ気味にびしっと発言許可。
「あのね、前にさよちゃんと行ったお店、たこさんマスコットつきの楊枝つけてくれて、とっても可愛くてここでもそうやって出したいなの♪」
かたりは嬉々として披露し
「その案、いただきなのだ☆」
倖々葉は、指をパチンと鳴らして見せた。
という事で、TAKO楊枝が堂々登場を決めた後
「屋台をしてたんだねー、チーズ入りたこ焼きを一つ♪」
顔を知る深郷 由希菜が訪れ、挨拶もそこそこに注文。
「してたんだよー。美味しいから期待していいぞい♪」
倖々葉は親しげな挨拶をしてから、手際よくたこ焼きを作り
「最後の盛りつけは任せて」
『オフクロテイスト』の温かさを発揮し手伝う小夜は
「……どこか懐かしい感じ」
由希菜の心を掴みつつ『オルトポテンシャル』で、身に付けた繊細さでソースとマヨネーズをまんべんなくかけ、容器の蓋を閉めて
「どうぞ、お待たせしました(どうか、幸せになりますように)」
『食神の言祝ぎ』で、祈りを込めて由希菜に渡した。
礼を言って受け取った由希菜は
「早速……」
一つを口に入れ
「……あつあつで、チーズが美味しい♪(これもこっそり紙に残して置こう!)」
あまりの美味しさに『輝きの舌鼓』を発揮させ後光が差し込み、周囲の興味を刺激し少しばかり屋台を忙しくした。
由希菜が招いた忙しさが去った後
「お昼になるともっと忙しくなるだろうけど、みんなでおいしく楽しもうね、かたりちゃん、倖々葉さん……!(忙しい分、すてきな時間になる……それだけは確信できる……)」
小夜は振り返り、楽しげな笑顔を向けた。
「楽しもうなの」
「楽しむのだ」
かたりと倖々葉も弾んだ調子で返した。
「わぁ、たこ焼き! ソースが濃厚で美味しそう!」
粉物を求めて世良 延寿が現れた。
そこに
「……たこやき風ホットケーキ……お菓子があるんですね」
空花 凛菜も現れ、お菓子系メニューに興味を示し
「たこ焼き風ホットケーキを一つ、お願いします」
即座に注文した時
「それも美味しそうだねっ♪」
楽しげな声が掛けられ
「あら、たこ焼きですか」
気付いた凛菜は振り返り、友人の姿ににっこり。
今回の作り手は
「わたしにおまかせなの♪」
お菓子ならお任せあれなかたり。
「任せるぞい」
倖々葉とバトンタッチ。
生地を流し込み
「たこの代わりにスターチョコレートを入れて焼いて」
丁寧な手つきで見事に焼き上げ、容器に移し
「あつあつとひやあつを選べるなの。あつあつは灼熱ショコラをかけて、ひやあつは粉雪のジュエルで表面だけ冷たくなの♪」
トッピングを訊ねた。
「どちらも美味しそうですね。では……」
凛菜は、選択に少々迷ってから注文した。
「分かったなの♪ チョコビーンズ・シャワーでトッピングも忘れずに」
かたりは、希望のトッピングをしてから
「どうぞ♪」
笑顔で渡した。
「ありがとうございます。楊枝も可愛いですね」
受け取った凛菜はTAKO楊枝に気付き
「……とても美味しいです」
『デリシャススマイル』で美味しく食べた。
「注文、いい?」
延寿が入れ違いに注文を入れた。
すぐに出来上がり
「良い匂い、ありがとう」
受け取った延寿は、作り手の倖々葉に礼を言ってから
「美味しいー」
頬張り
「ごちそうさまー、お腹がいっぱいになっちゃった」
あっという間に平らげ、先の食べ歩きもあってか満腹になり
「少し踊ろうかな。そうすればお腹も空くはず!」
閃く解決策。
「それは楽しそうですね!」
近くでお菓子系たこ焼きを食していた凛菜が加わり
「よろしかったら……」
リズムアプリを見せた。
「じゃぁ、お願い♪」
延寿は即座に快諾し
「よーし!」
邪魔にならぬように屋台から少し離れた瞬間
「踊るの? あたしも踊るー」
「延寿ちゃん、いっしょに踊りたい」
聞きつけた延寿のファンの子供達が集まってきた。
「いいよ! みんなで踊ろーー♪」
延寿はにこにこと、子供達を迎えた所で
「……(今ですね)」
凛菜が頃合いと見て、リズムアプリを再生。
打ち込んでおいたリズムが流れ
「♪♪」
延寿は『ダンス知識』を活かし、子供でも踊れる簡単な振り付けで
「♪♪」
子供達と楽しく踊る。
「♪♪」
楽しい空気に音楽が大好きな凛菜は、リズムを口ずさむ。
時折
「♪♪(ちょっとだけ格好いい所を見せなきゃね)」
延寿は『ハイジャンプ』で、アイドルぶりを発揮させ
「わぁあ、凄い」
「延寿ちゃん、上手」
子供達の目をキラキラさせた。
踊りが終わると
「楽しかったよ、みんなありがとう!(みんな笑顔!)」
延寿は、一緒に踊ってくれた子供達に笑顔で声を掛けた。
「あたしも楽しかった」
「延寿ちゃん、握手してー」
「サイン、ちょーだい」
子供達は礼を言ったり握手やサインを求めてくる。
「いいよ!」
延寿は笑顔で、全てのリクエストに応じた。
延寿だけでなく
「お姉ちゃん、素敵な音楽ありがとー」
凛菜にも可愛らしいお礼が行った。
無事にお腹が空いた所で、皆食べ歩きに戻った。
ライブの影響もあり客入りは多く。夜まで続き
「いらっしゃいませ!(みんなでお料理がんばりましたの、花火がみられたらよきよきなんだけどけど……みられるかなかな?)」
笑顔で客を迎えつつも倖々葉の胸中では、花火鑑賞を気にしていた。
「……(花火はみんなで見れるといいな)」
小夜もまた手伝いをしつつ花火が気になるのか、ちらりと夜の空を窺っていた。
「たこ焼き風ホットケーキを作るの♪」
かたりが調理に乗り出した時
「さよちゃん、ここはおにーちゃん、花火なの!」
頭上の爆ぜる音に気付き、空を示した。
「わぁ、綺麗」
「うん、よきよき」
小夜と倖々葉は、揃って光の花で満開の夜空を見上げ感嘆。
同じく感嘆する客のために
「きれいな花火があがったので、スペシャルなの! ぱちぱちキャンディ入り!」
かたりは、特典とばかりにサンダーコットンを入れた物を提供し
「うわぁ、口の中がぱちぱちしておもしろーい」
客を楽しい気持ちにした。
そして、三者三様に花火を満喫したという。