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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

バレンタイン・ブライド!

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◆新生マリパラで遊び尽くす

 奏梅 詩杏Ultra Rayの先輩たちと一緒に、新生マリパラを遊び尽くすのを目標にしている。
「目指せ、アトラクション全制覇なのです!」
 気合の入る詩杏と桐島泰河を先頭に、泰河に引き摺られるように歩いている神谷春人、そのあとから橘駿が追いかけて来て、最後尾にのんびりマイペースで歩く早見迅が続く。

 詩杏は大好きな先輩たちと一緒に遊べてとても嬉しく楽しい気持ちになり、はしゃいでしまう。

 泰河も詩杏と同じようにはしゃいでいて、
「ほら、春人、絶叫マシン乗ろうぜ!」
 断り切れない春人を引っぱっていって無理やり一緒に絶叫マシンに乗った。

 調子に乗っていくつもの絶叫マシンを梯子したので、詩杏も泰河も、もちろん春人も完全にグロッキー状態になって目を回してしまった。

「お前ら、少しは加減したらどうだ」
 駿は冷静に三人を窘めたが、迅と二人で呆れつつも甲斐甲斐しく介抱してやるのだった。
 詩杏は、ぐったりしながらも礼を言う。
「駿先輩、迅先輩、ありがとうございますなのです……」

 しかし詩杏がしおらしかったのも一時で。
 いくらか調子が戻ったら、アトラクション巡りを再開。
 なにしろ全アトラクションを制覇しなければならないのだ。休んでいる時間がもったいない。

 今度は詩杏も泰河も頭を使って、ソフトな乗り物とハードな絶叫系が交互になるようにアトラクションを選び、バテないよう工夫して遊んだ。


 楽しい時間が過ぎ去るのはあっという間だ。
 バランスよく巡ったお陰でついに、全アトラクションを制覇した!

 詩杏は最後にバレンタインチョコレートを、感謝の気持ちを込めて先輩たちに渡した。
「今日は一緒に遊んでくれて、どうもありがとうございました!」
「こっちこそありがとう。楽しかったよ」
 先輩たちも笑顔でチョコを受け取ってくれた。

 詩杏にとって、最高に楽しい思い出のバレンタインデーになったのだった。


 ***


 竹似草 暘はマリパラ中の絶叫マシンに乗りたいのだ。
 しかし行坂貫に一人で行っては駄目だと言われてしまった。
 貫が一緒に行ってくれればいいのだが、貫は結婚式を挙げるから忙しくて今日ばかりは付き合ってもらえない。

 そこで暘は真蛇に同行を頼むことにした。
「一人は駄目だって言われたから保護者欲しいだけだしな。つーか心配性なんだよとーるの奴。一人でも別に迷子になったりしねえっての!」
 憎まれ口を叩いているが、暘は真蛇に興味を持ってもいるのだ。

「なんかとーるがしつこく絡みに行ってる相手みたいだし、とーるより強いらしいし、しんじゃってどんな奴なんだろ? とーるの話し聞く限りだと真面目だけどノリの分かる奴みたいだけど……」


 真蛇に会うまでは不安もあった暘だが、会えばすんなり打ち解けた。
 絶叫マシン巡りにも付き合ってくれるというので、暘はテンションが上がる。

 一つ目の乗り物から次の乗り物への移動中に、暘は真蛇に質問してみた。
「しんじゃはアイツ(貫)の事どー思ってんだ?」
「よほどのお人好しなんだろう。まあ、少しくらいは感謝している」

 暘は(とーるはお人好しなのか?)と思ったが「ふーん」とだけ返事をした。
 そして真蛇が葦原から来たことを思い出し、また聞いてみた。

「葦原行ったこと無いけどどんなトコなんだ?」
「そうだな……昔は酷いところだったけど……今は、まあ悪くない」
「とーるに聞いたけどお前、前に此処に来たことあるんだよな? そん時はたぶん遊ぶ余裕とかなかっただろうけど、今日はどうだ?」
「もともと私は遊びに行くような柄ではない。だから今日は特別。君に付き合っているだけだ」

 真蛇はマリパラ内で楽しそうにはしゃいでいる人々を眺め、
「私の生まれた時代もこうであればよかった」などと呟いて目を細めている。

「……そういや無理やり連れまわしてるけど、しんじゃは絶叫マシン大丈夫なのか?」
「別に」
「怖かったり、気分悪くなったりしないか?」
「だから別に、と言っただろ。次の乗り物はあれか?」

 足を速めて次の絶叫マシンに向かう真蛇の後ろ姿を見て、本当は楽しんでいるのかなと思う暘だった。
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