バレンタイン・ブライド!
リアクション公開中!

リアクション
◆新生マリパラ フューチャーズタワーで遊ぶ
白波 桃葉と藤崎 圭は連れ立ってフューチャーズタワーにやって来た。
「クエスト形式のシューティングアトラクションだってさ。面白そうだな」
一緒にやってみようかと圭が桃葉を誘う。
「でも、反射神経を使うって苦手なのよね……。できるかしら?」
桃葉はあまり気が進まない。
「桃葉が反射神経を使うゲームが苦手なのは知ってるけど、あれはコントローラーを使うからじゃないの? 運動神経は良いんだから実際に銃や剣を持つゲームなら得意なんじゃない?」
「……あー、そっか。画面の中と実際の敵相手じゃ違うわよね。じゃあ、頑張れるかな?」
圭に運動神経は良いと褒められて、桃葉はやる気になったようだ。
行く手に立ちはだかるロボットをレーザー銃で次々と撃ち倒しながら、二人は協力してクリアしていく。
ザコを難なく倒しながら桃葉は圭に話しかける。
「……そういえば今日、音羽が結婚式をしてるのよね。なんか不思議ね、私達も結婚とか関係ある年齢になったのね」
「あー、そういえばそうだったな。うん……そう考えると早いよなぁ」
圭も視線は敵に向けたまま返事をする。
「……ところでさ、今日は何の日か知ってるよね?」
急に桃葉が話題を変えたので圭はちょっとだけうろたえた。
「え? 今日……バレンタイン以外に何かあったっけ?」
圭は桃葉の質問の意味を計りかね、(何か引っかけなのか?)と慌てて脳内で記念日を検索する。
「いえ、バレンタインで合ってるんだけど」
「て、何だ。合ってるのか。で、どうしたの?」
「世間一般ではこうやってバレンタインに二人で出かけてると、カップルがデートしてるように見えると思うのですが、それについてはどうお考えで?」
「どうお考えでって言われても。僕は別にそう思われてもいいし? 桃葉がそういうのが気になるって事?」
「……誘ったの私なのに気にしてる訳ないじゃん? まぁ、お互い気にして無いって事でいっか」
澄まして撃ち続ける桃葉の横顔を圭はチラチラ見る。
(て、いうかこっちの気持ちは既に知ってるだろ、桃葉、何を今更言ってるんだか)
圭は桃葉の言葉の裏にあるものをその表情から探ろうとしたが、皆目わからない。
「じゃあ、とりあえず……今は傍で一緒に居てもいいよね?」
桃葉が大切なことを言い終わらないうち、突然音楽が大音量に変化し強敵が現れた。
「うわっ、これボス戦開始?」
さっきまで弱いザコばっかり出て来ていたのにいきなり現れた強敵に不意打ちを食らい、二人はゲームに集中した。
数分間、真剣に戦ってやっとボスを倒せたとき、二人はさっきまで何の話をしていたのかきれいさっぱり忘れていたのだった。
***
青井 星一郎はレイニィをフューチャーズタワーのシューティングアトラクションに誘った。
レイニィの性格ではこんなアトラクションに一人ではたぶん行かないだろうと想像したからだ。
星一郎と二人だからこそ、いつもの自分と違う遊びを選んで楽しんだという思い出にしてほしいと願ったのだった。
星一郎とレイニィはレーザー銃と光る剣型のDマテリアルを持ち、互いに守り合いながらロボットを次々に倒してコースを進んでいく。
不意に、星一郎の死角からロボットが襲ってきた!
「危ないっ!!」
レイニィが叫んでロボットを撃つと同時に、星一郎はとっさの判断で身を屈め、敵にやられることなく撃退した。
「助かった、レイニィ!」
「い、いいのよ……無事で良かったじゃないの」
それほど得意でもないゲームで友達の危機を救うことができて、レイニィは嬉しそうだ。
「俺もレイニィを守るから」
安心感のある星一郎の声に、レイニィは頬を染めて無言になってしまった。
だがここでいつまでも立ち止まって見つめ合っているわけにはいかなかった。
急に左右からロボットが攻撃してきたからだ。
二人はとっさに背中合わせになって、背後を守り合いながら銃を撃ってロボットを倒した。
背中から伝わるレイニィの仄かな温もりに、星一郎はドキリとするのだった。
ザコロボットを順調に倒して進み、ついに最後の敵ドクターLが登場した。
「俺が囮になるから、レイニィはその隙を突いてくれ!」
そう言うと星一郎はわざと派手に飛び出してレーザー銃を撃ちまくり、ドクターLの注意を引きつける。
ドクターLはまんまと星一郎の作戦に引っかかって、素早く動き回る星一郎にばかり反応して反撃している。
レイニィは言われた通り、物陰から落ち着いてドクターLを狙っていた。
ピシューン!
レイニィの一撃が見事にドクターLの急所に当たり、バタリと倒れてゲームが終了した。
「「やった~!!」」
星一郎とレイニィはハイタッチをしながら飛びあがって喜び合うのだった。
外に出て、二人でベンチに座って冷たい飲み物で喉を潤す。
「お互い生まれた世界は違うけど。これからも友達でいてくれるかな、レイニィ」
星一郎の言葉に、こくりと頷くレイニィだった。
白波 桃葉と藤崎 圭は連れ立ってフューチャーズタワーにやって来た。
「クエスト形式のシューティングアトラクションだってさ。面白そうだな」
一緒にやってみようかと圭が桃葉を誘う。
「でも、反射神経を使うって苦手なのよね……。できるかしら?」
桃葉はあまり気が進まない。
「桃葉が反射神経を使うゲームが苦手なのは知ってるけど、あれはコントローラーを使うからじゃないの? 運動神経は良いんだから実際に銃や剣を持つゲームなら得意なんじゃない?」
「……あー、そっか。画面の中と実際の敵相手じゃ違うわよね。じゃあ、頑張れるかな?」
圭に運動神経は良いと褒められて、桃葉はやる気になったようだ。
行く手に立ちはだかるロボットをレーザー銃で次々と撃ち倒しながら、二人は協力してクリアしていく。
ザコを難なく倒しながら桃葉は圭に話しかける。
「……そういえば今日、音羽が結婚式をしてるのよね。なんか不思議ね、私達も結婚とか関係ある年齢になったのね」
「あー、そういえばそうだったな。うん……そう考えると早いよなぁ」
圭も視線は敵に向けたまま返事をする。
「……ところでさ、今日は何の日か知ってるよね?」
急に桃葉が話題を変えたので圭はちょっとだけうろたえた。
「え? 今日……バレンタイン以外に何かあったっけ?」
圭は桃葉の質問の意味を計りかね、(何か引っかけなのか?)と慌てて脳内で記念日を検索する。
「いえ、バレンタインで合ってるんだけど」
「て、何だ。合ってるのか。で、どうしたの?」
「世間一般ではこうやってバレンタインに二人で出かけてると、カップルがデートしてるように見えると思うのですが、それについてはどうお考えで?」
「どうお考えでって言われても。僕は別にそう思われてもいいし? 桃葉がそういうのが気になるって事?」
「……誘ったの私なのに気にしてる訳ないじゃん? まぁ、お互い気にして無いって事でいっか」
澄まして撃ち続ける桃葉の横顔を圭はチラチラ見る。
(て、いうかこっちの気持ちは既に知ってるだろ、桃葉、何を今更言ってるんだか)
圭は桃葉の言葉の裏にあるものをその表情から探ろうとしたが、皆目わからない。
「じゃあ、とりあえず……今は傍で一緒に居てもいいよね?」
桃葉が大切なことを言い終わらないうち、突然音楽が大音量に変化し強敵が現れた。
「うわっ、これボス戦開始?」
さっきまで弱いザコばっかり出て来ていたのにいきなり現れた強敵に不意打ちを食らい、二人はゲームに集中した。
数分間、真剣に戦ってやっとボスを倒せたとき、二人はさっきまで何の話をしていたのかきれいさっぱり忘れていたのだった。
***
青井 星一郎はレイニィをフューチャーズタワーのシューティングアトラクションに誘った。
レイニィの性格ではこんなアトラクションに一人ではたぶん行かないだろうと想像したからだ。
星一郎と二人だからこそ、いつもの自分と違う遊びを選んで楽しんだという思い出にしてほしいと願ったのだった。
星一郎とレイニィはレーザー銃と光る剣型のDマテリアルを持ち、互いに守り合いながらロボットを次々に倒してコースを進んでいく。
不意に、星一郎の死角からロボットが襲ってきた!
「危ないっ!!」
レイニィが叫んでロボットを撃つと同時に、星一郎はとっさの判断で身を屈め、敵にやられることなく撃退した。
「助かった、レイニィ!」
「い、いいのよ……無事で良かったじゃないの」
それほど得意でもないゲームで友達の危機を救うことができて、レイニィは嬉しそうだ。
「俺もレイニィを守るから」
安心感のある星一郎の声に、レイニィは頬を染めて無言になってしまった。
だがここでいつまでも立ち止まって見つめ合っているわけにはいかなかった。
急に左右からロボットが攻撃してきたからだ。
二人はとっさに背中合わせになって、背後を守り合いながら銃を撃ってロボットを倒した。
背中から伝わるレイニィの仄かな温もりに、星一郎はドキリとするのだった。
ザコロボットを順調に倒して進み、ついに最後の敵ドクターLが登場した。
「俺が囮になるから、レイニィはその隙を突いてくれ!」
そう言うと星一郎はわざと派手に飛び出してレーザー銃を撃ちまくり、ドクターLの注意を引きつける。
ドクターLはまんまと星一郎の作戦に引っかかって、素早く動き回る星一郎にばかり反応して反撃している。
レイニィは言われた通り、物陰から落ち着いてドクターLを狙っていた。
ピシューン!
レイニィの一撃が見事にドクターLの急所に当たり、バタリと倒れてゲームが終了した。
「「やった~!!」」
星一郎とレイニィはハイタッチをしながら飛びあがって喜び合うのだった。
外に出て、二人でベンチに座って冷たい飲み物で喉を潤す。
「お互い生まれた世界は違うけど。これからも友達でいてくれるかな、レイニィ」
星一郎の言葉に、こくりと頷くレイニィだった。