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「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

フェスタde忘年会

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フェスタde忘年会

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★忘年会を満喫(3)

 深郷 由希菜藤野 とも秋川 徹深郷 由希夜の四人は同じ事務所『F A Stars』に所属する仲間同士で、今日は同じテーブルを囲んで忘年会を楽しんでいる。

 一番年下の徹にとっては初めての忘年会。
 食欲旺盛な彼は、舞台発表そっちのけで、がっつり食べることに専念している。
 そんな徹の前には、料理を一種類ずつ山盛りにした皿がいくつも並んでいた。
 全部一人で食べるつもりなのだ。
 食べる合間に嘘シャンパンを水のように飲む。
 食べっぷりも飲みっぷりもこれだけ豪快だと、かえって清々しい。

 対照的に由希夜は年長者らしく、上品に料理を少しずつ取り分けて食べている。
 取った分が無くなってから次の料理を取る態度も、マナーに適ってスマートだ。
 嘘シャンパンをちびりちびりと飲みながら、他の三人の話を聞くともなく聞いている。

 ともも、由希夜と同じく品よく食べているが、揚げ物などの料理よりスイーツの方がお気に入り。
 忘年会に誘ってくれた由希菜と嘘シャンパンを飲みながら、にこやかに談笑している。

 その由希菜は体型に見合った食べ方で、料理もスイーツも全種類それなりの量を食べ終わり、今はスイーツが三周目だ。

 ちょうど舞台は空花凛菜のかくし芸「もしも私が校長先生だったら」が終わったところだった。
 見終わった由希菜が、自分がこのお題をするなら何をするか考えていた。
「もしも私が○○だったら……かぁ」
「ふふ、由希菜さんはパン屋とかどうでしょう?」
 ともが提案する。
「俺がパン屋だったら?」
「はい、よく売れるんじゃないでしょうか」
 徹が咀嚼していたものを飲み込んでから、話に加わる。
「由希菜さんはわんことかどうっすかね?」
「え、わんこ? いいねぇ。わんこならほにゅーるいのコーギーだなぁ」
 コーギーのフワフワのお尻を想像して笑顔になってしまう由希菜である。
 そこへ由希夜も加わった。
「藤野は……こいつ(由希菜)とか秋川みたいな感じだったらどうだろうか?」
 由希菜のことを話していたのに、急に話を振られて慌てながらも、ともは至極真面目に受け答えしてしまう。
「私、ですか? そうですね、とてもテンションが高いという点ではお二人のようにはできませんから、そうだとしたら、という点に置いてはいいアイデアだと思います。秋川さんは、よく言われるというチャラい感じとかやってみたら?」
 ともは徹にもこの話題を振ってみる。
「ん? チャラい感じってどうするっすか? 今度教えてほしいっす!」
 ともの意見をサラリと流した徹は、空いた皿を山盛りの皿と交換している間、口がものを言うのに使える僅かな時間を有効に使って、話題を由希夜にパスする。
「深郷先輩(由希夜)は……あ、裸のオートマータとかどうっすか? もしくは美女とビーストラリアとか! あれ、なんか違う気がするっすけど、合ってるっすかね?」
「秋川の言っていることはよくわからないが、ビーストラリアは違う気がするぞ」
 由希夜が冷静に答えたが、徹はローストビーフを攻略するのに夢中で、由希夜の言葉など聞いてもいないのだった。

 話が一巡したところで、和やかな雰囲気作りと円滑に話を回すことを心掛けているともが話題を変えた。

「みなさん、今年の思い出とかありますか? 私は煮込みうどんの話ですかね。
 おいしかったので、ナゴヤへ行った際にあれば買ってみたいものです」
 由希菜も、この一年を振り返ってみる。
「今年の思い出……ネヴァーランド、ディスカディア、ビーストラリア。そのあたりからの話だっけ?
 あぁ、もちろん、オルトアースでぽめぽめやみーしゃに会った事も大事な思い出だよ?」
 由希菜は【まねきぽめぽめ】をテーブルに置き、【≪星獣≫みーしゃ(クラリネットネコ)】の頭を優しく撫でて、宥めるように話しかけていた。

 由希菜が星獣に話しかける声に出番を察したのか【≪星獣≫まお(クラリネットネコ)】が、ともの足元にすり寄ってきた。
「そうですね、まおさん。あなたのことは忘れていませんよ?」
 ともは優しい瞳で【≪星獣≫まお】を見つめて、膝に抱き上げた。
 その様子を見ていた徹も、負けじと主張する。
「俺のシロもいるっすよ!」
 徹は、横で大人しくおりこうにお座りしている【≪星獣≫シロ(トランペットイヌ)】の頭を撫でてやる。
 そして力強く言った。
「俺の思い出は、ここに来てお仕事とかさせてもらって、いろんな先人たちに出会って。それ全部っす! どれが一番とかなく、全部っす!」

 由希夜は由希夜で、膝の上に乗っている【≪星獣≫のれん(クラリネットネコ)】に話しかけている。
「のれん、仕事に連れていけなくて悪いな……。けど、毎日いられて嬉しいと思う」
 由希夜に甘えてお腹のあたりに顔を擦り付けてくる【≪星獣≫のれん】に、めろめろなのだ。
「今年の思い出は……特にないな。アイドルとしての仕事が増えたのは嬉しいが、笑顔の練習もまだまだみたいだしな」
 由希夜は、笑顔が悪役のにやり顔になってしまうのを直そうとして頑張っているのだが、うまくならないままなのを気にしている。

 由希菜は【≪星獣≫みーしゃ】を撫でながら、今年の思い出の話に戻る。
「料理とかあまりしなかった俺が、オーサカでいろいろ料理したりしたねー、楽しかった!」

 四人はそれぞれの大切な≪星獣≫に癒されながら、今年の思い出を語り合うのだった。

 ***

 世良 延寿は、楽しいことが大好きな元気っ娘。
 今日は、フェスタの忘年会を満喫するためにやってきた。

 舞台発表をするフェスタ生のパフォーマンスを、目を輝かせて観ている延寿。
 幕間に、フェスタ側で用意された数々の料理や嘘シャンパンを飲み食いしていたが、それだけでは物足りなくなってしまった。

 延寿はカバンの中から、持参したノンアルコールビールを取り出してプシュッと缶を開ける。
 ビールに付き物のおでんと焼き鳥もぬかりなく持参し、延寿の周りはすっかり居酒屋の雰囲気になった。

 嘘シャンパンもノンアルコールビールも、アルコールは全く入っていないのに、延寿はどんどん楽しい気分になってきた。
 アルコールが入ってなくても場の雰囲気で十分楽しくなって、少し酔ったような気分になることがあるというが、延寿もそれだった。

「えへへ~……私、何だか暑くなってきちゃったぁ」
 言いながら上着を脱ぐ延寿の目はトロンとして、顔がほんのり赤くなっている。
 上着を脱いで、ブラウスのボタンを上から三つ目まで外したり、短い丈のスカートを指でつまんでパタパタと扇いで風を入れたりして、延寿の周りの者は目のやり場に困っている。

「暑いな~~」
 まだ暑がって、とうとう四つ目のボタンを外そうとしたところで延寿はバタンとテーブルに突っ伏した。
 ノンアルコールで酔いつぶれ、寝てしまったのだ。

 延寿はずっと爆睡していたが、ゲーム開始の案内を聞くとむっくり起き上がり、乱れた服装を恥ずかしそうに直したのだった。
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