異世界ファッションショー!
リアクション公開中!

リアクション
ビーストラリア
時が遡ること、リハーサル日。
(んー……)
深郷 由希菜は頭を抱えていた。
(もっと上手くビーストラリアの世界を表現できないかな……)
由希菜はステージ周辺をきょろきょろと見る。
(ねむねむお姉さんはリハーサル真っ最中だし、夢さんは打ち合わせ中、ろくさんはあくまきと演出の練習をしてる)
「はあ……」
「どうした?」
彼女のため息に達樹が反応する。
突然の声かけに、由希菜はわずかに体を強ばらせながら声がした方に向いた。
「何か心配なことがあれば、話を聞こう」
「実は――」
由希菜は自分の演出について達樹に相談する。
「ってことで悩んでるんだけど、黒柳さんはどう思う?」
「そうだな……」
達樹はリハーサルの様子を眺める淳と空を見る。
「あの2人を交えて話をしたほうが良さそうだ。リハーサルが終わったら声をかけよう」
そしてリハーサル終了後。
「話はわかった。問題はどういう演出をするか、だよね」
「だったら、我輩の美しきひととせのクリエイションを使うのはどうだ?」
「え、いいの? 他の子が使いたいってお願いしてきてない?」
「クリエイションを使いたいという要望はなかったから、問題ない」
「それならお願い!」
「そうと決まれば演出を再構成して、リハーサルまでやってみようか。
けっこうタイトなスケジュールになっちゃうけど大丈夫?」
「大丈夫!」
由希菜が元気よく答えた後、空と達樹も頷く。
「よかった。じゃあ、ビーストラリア編成功に向けて!」
淳が中央に向けて手を伸ばす。
そのあとに由希菜、空、達樹が手を重ねた。
「頑張って行こう!」
『おー!』