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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

レガーレトの街にようこそ!

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レガーレトの街にようこそ!

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■酒場での午後


 昼、セブンスフォール、レガーレトの街、酒場『チェガー』。

「こんにちは、美味しいお菓子を食べに来ました」
 笑顔で訪れた空花 凛菜
「いらっしゃい、作ってるのが俺だから華ねぇけど、味は保証する」
 店主は、嬉しそうに迎えた。
「それは楽しみです!」
 甘党で甘いお菓子が好物な凛菜は胸を躍らせ、近くの席に座り
「お勧めや一番人気のスイーツは……」
 メニューを開いた。
 その時、現れた客の精一杯の挨拶を耳にする事に。

「……ここなら人が集まってるはず……(一杯人が集まる場所なら友達できるかも)」
 極度にコミュニケーションが苦手な寂しがり屋のドリス・ホワイトベルは、友達作りのため酒場訪れ
「……頑張って声をかけてみよう」
 意を決し、入り口をくぐるも
「……わぁ、人が多い……(とりあえず、人が集まりそうな酒場に……って、来たけど、人が多すぎて難易度が高いわ!)」
 人の多さに怯み
「……ど、どうしよう……(友達が欲しいけど、どうやって声をかけたら良いのかしら……?)」
 僅かに後ずさり。
「いらっしゃい」
 店主の陽気な挨拶に
「ふぇ?! あ、えっと、えっと……あ、甘いものと、あとミルクティーとか……置いてますか?」
 力を振り絞った。
「あぁ、置いてるよ」
 店主の返答に
「……あ、は、はい(……って、これ、ただのお客さんじゃない。ダメよ、そうじゃない……友達を作るために来たんだから……あたしから声をかけなきゃ……えと、まずは……)」
 ドリスは胸中で、自分を叱咤し
「……(注目されなきゃ、こう、インパクトを集めるような言葉で)」
 必死に頭を巡らす。
 結果
「……あたしは白猫の化身、白を統べる光の使者よ!」
 ドリスが発したのは、注目度満タンの挨拶。
「あたしが、貴方のお店で歌ってあげ……あげ……(……あげるってなによ……上から目線だわ、嫌われちゃうわ)」
 一様に注がれる視線に、我に返りドリスは一気に青ざめ
「お嬢ちゃん、どうしたい?」
 店主の心配に対して
「あ、あの……な、な、なんでもないです!」
 堪らず半泣きとなり
「ミ、ミルクティーをお願いします(もぅ、黙ってミルクティーを飲んでよう)」
 弱々しい声で注文してから、近くの席に逃げた。

「……歌ですか」
 音楽好き故か、凛菜はドリスの挨拶に反応を見せた。
 その時
「一番人気は果物盛り沢山パイだよ!」
 14歳の活発な少女が、言葉を挟んできた。
「パイですか」
 凛菜は、思わず聞き返した。
「そう、見た目は地味だけど、生地はサクサクで果物の甘さだけでしつこくなくて、女性客だけじゃなく男性客にも人気だよ!」
 少女は、いかに美味しいかを力一杯に説明した。
「是非、食べてみますね」
 少女の力説に凛菜は笑みを洩らし、注文を決めた。
「是非、是非、あたしはリータ・ツルッス。よろしくっ!」
 凛菜が自分の助言を聞いてくれた事に浮かれ、少女は声の調子を一際上げ名乗り
「あ、はい。私は……」
 凛菜も名乗った。
 そうして、初対面の挨拶を終えた後
「ねぇ、良かったら、貴女もパイを食べてみてよ!」
 リータは、近くに座るドリスにも声を掛けた。同年代ぐらいとあってか、声には親しみが含まれていた。
「……あ、は、はい……」
 ドリスは、俯き加減に小さく答えた。
 凛菜とドリスが注文を終えた所で
「ねぇ、音楽好き? 新しく来たこの子を試したいんだけど」
 リータは、新品のフルートを見せつつ二人にお願い事をした。
「……面白そうですね。音楽は大好きですよ」
 何事もチャレンジな凛菜は笑顔で、乗ってきた。
「ありがとー!」
 リータは礼を言ってから
「……挨拶を聞いたんだけど……」
 ドリスに声を掛けた。先の挨拶を脳裏に。
「……その……日々練習は……しているけど」
 ドリスはおどおど。
「いいよ、いいよ。じゃぁ、お願い」
 リータは満面な笑みでフルートを構えた。
 そして、
「♪♪」
 凛菜が『ソング・オブ・セブンス』で、賑やかな店内に相応しいワクワク感を想起させる曲を口ずさむ。
 続いて
「……♪♪」
 『音楽知識』を持つドリスが乱れなく絶妙に加わり、観客の心に届く『キャッチーフレーズ』で、アピールを入れていく。
「♪♪」
 リータは二人の歌声に合わせフルートを奏で、賑わう店内に華を添えた。
 程なくして注文した品が届き
「いただきます」
 『王城の礼儀』を持つ凛菜は、礼儀正しく言ってから
「生地はサクサク、果物は蕩ける事で甘味が増して美味しいです」
 『デリシャススマイル』で、ニコニコと美味しさを称えた。
「……美味しい……」
 ドリスも美味しく食し、夜には別の美味しいパイで、まったりしたという。
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