文化祭だよ全員集合! with 謎解き
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リアクション
◆prologue ドキドキと共に始まる文化祭◆
やるべきことは全てやった。
そんな気持ちでいながら、有栖川 夏美はクラス全員でああでもない、こうでもないと言いながら飾り付けを行い、廃屋の中としか見えなくなった教室をぐるりと見回した。
さらに、細部までもう一度確認すべく、入り口と設定してある教室の前方のドア付近から壁伝いに歩いて一周すると大きく息を吐き、頷いた。
ちなみに、出口は教室後方のドアである。
リアル型脱出ゲームのお約束として、謎を解くまでは出られない設定なので、出口のドアは基本的に鍵をかけてある。
万一の場合には、進行役の生徒に声をかけて開けてもらうよう、ゲーム開始前に伝える予定になっていた。
「有栖川さん、もうすぐ文化祭始まるよ!」
入り口から顔をのぞかせ、夏美に声をかけるクラスメイトの顔も、少し緊張しているように見える。
すでに開会の挨拶などは終わり、校内のあちこちで完璧主義な生徒がこだわりを見せて慌ただしく動いていたり、最後の確認を手分けして行っていたりするようだ。
夏美も、最後の点検として教室の中に入っていた。
今年度がスタートしてから、ずっとこのために頑張ってきた。
夏美自身が主体となって準備を進めてきたこの催しが、いよいよ始まろうとしているのだと思うと、不安と期待でどうにかなりそうだ。
だが、クラスメイトへは平静を装って明るく返事をする。
「うん、今行くー!」
夏美は大きく深呼吸を3回行い、最後にまたぐるりと教室の中を見回して入り口から出た。
入れ替わりに、進行役の生徒2人と先生が中に入っていく。
「ごめんね、やっぱり直前だし変なとこないか確認したくなっちゃって。えへへ」
教室横の廊下に3つ並べて設置した机には布がかけられ、1つの長机に見えるようにしてある。
その上には、ダンボール製の小さな案内用看板、参加者に名前を書いてもらうノートやペン、中で問題を解く時に使うための鉛筆などが置かれていた。
受付として既に着席していた先程のクラスメイトに向かって、夏美はペロリと舌を出してみせたが、内心は緊張のあまり吐きそうだ。
ここまでクラスの中心として動いてきた以上、夏美は他のクラスメイトの前で不安そうな姿を見せないように気を使っていたので、笑顔で雑談しながら文化祭開始の合図となるチャイムを待つ。
「たくさん来てくれるといいねー、有栖川さん本当めちゃくちゃ力入ってたし!
先生達の間でも噂になってるらしいよー?」
「えぇっ!? マジで!?」
クラスメイトの言葉に本気で驚く夏美の姿に、クラスメイトが大笑いしていた。
受付の2人をよそに、他のクラスメイトも廊下で雑談しているように見せかけつつ、何人かは様子を窺っているようだ。
夏美のように、人が来てくれるか心配しているのだろう。
受付の2人だって、談笑しながらもソワソワしているのは、誰が見ても明らかである。
やがてチャイムが鳴ると、彼らのソワソワしている様子はさらに顕著になっていく。
そして、夏美主催のリアル型脱出ゲーム「廃屋からの脱出 in フェスタ」開催会場である教室へと、1組目の挑戦者が現れるまで、それは続くのだった。
やるべきことは全てやった。
そんな気持ちでいながら、有栖川 夏美はクラス全員でああでもない、こうでもないと言いながら飾り付けを行い、廃屋の中としか見えなくなった教室をぐるりと見回した。
さらに、細部までもう一度確認すべく、入り口と設定してある教室の前方のドア付近から壁伝いに歩いて一周すると大きく息を吐き、頷いた。
ちなみに、出口は教室後方のドアである。
リアル型脱出ゲームのお約束として、謎を解くまでは出られない設定なので、出口のドアは基本的に鍵をかけてある。
万一の場合には、進行役の生徒に声をかけて開けてもらうよう、ゲーム開始前に伝える予定になっていた。
「有栖川さん、もうすぐ文化祭始まるよ!」
入り口から顔をのぞかせ、夏美に声をかけるクラスメイトの顔も、少し緊張しているように見える。
すでに開会の挨拶などは終わり、校内のあちこちで完璧主義な生徒がこだわりを見せて慌ただしく動いていたり、最後の確認を手分けして行っていたりするようだ。
夏美も、最後の点検として教室の中に入っていた。
今年度がスタートしてから、ずっとこのために頑張ってきた。
夏美自身が主体となって準備を進めてきたこの催しが、いよいよ始まろうとしているのだと思うと、不安と期待でどうにかなりそうだ。
だが、クラスメイトへは平静を装って明るく返事をする。
「うん、今行くー!」
夏美は大きく深呼吸を3回行い、最後にまたぐるりと教室の中を見回して入り口から出た。
入れ替わりに、進行役の生徒2人と先生が中に入っていく。
「ごめんね、やっぱり直前だし変なとこないか確認したくなっちゃって。えへへ」
教室横の廊下に3つ並べて設置した机には布がかけられ、1つの長机に見えるようにしてある。
その上には、ダンボール製の小さな案内用看板、参加者に名前を書いてもらうノートやペン、中で問題を解く時に使うための鉛筆などが置かれていた。
受付として既に着席していた先程のクラスメイトに向かって、夏美はペロリと舌を出してみせたが、内心は緊張のあまり吐きそうだ。
ここまでクラスの中心として動いてきた以上、夏美は他のクラスメイトの前で不安そうな姿を見せないように気を使っていたので、笑顔で雑談しながら文化祭開始の合図となるチャイムを待つ。
「たくさん来てくれるといいねー、有栖川さん本当めちゃくちゃ力入ってたし!
先生達の間でも噂になってるらしいよー?」
「えぇっ!? マジで!?」
クラスメイトの言葉に本気で驚く夏美の姿に、クラスメイトが大笑いしていた。
受付の2人をよそに、他のクラスメイトも廊下で雑談しているように見せかけつつ、何人かは様子を窺っているようだ。
夏美のように、人が来てくれるか心配しているのだろう。
受付の2人だって、談笑しながらもソワソワしているのは、誰が見ても明らかである。
やがてチャイムが鳴ると、彼らのソワソワしている様子はさらに顕著になっていく。
そして、夏美主催のリアル型脱出ゲーム「廃屋からの脱出 in フェスタ」開催会場である教室へと、1組目の挑戦者が現れるまで、それは続くのだった。


