真夏の百物語
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リアクション
◆プロローグ
「皆さん、こんばんは。さあ、真夏の百物語が始まりました。私は本日の進行役を務めさせていただきます百夜行鬼(ひゃくや こうき)と申します。本日はこの番組、生放送でお送りさせていただいております」
フェスタの教室内で、陰気な雰囲気の司会者がカメラに向かって番組開始を告げた。
とっくに日の暮れた時間帯で、カーテンを閉めた教室内は月明かりも入らず薄暗いのだが、下の方から司会者の顔をゆらゆらと照らす光がある。
カメラが教室内部の様子を映し出すと、光の正体はたくさんのろうそくの火だった。
百物語をしようというのだから、ろうそくは百本あるのだろう、相当明るい。
一本一本揺らぐろうそくの火の群れは、異様な雰囲気を醸し出していた。
このろうそくを取り囲むようにして椅子が八脚、置かれている。
特殊な舞台装置が施されたこの教室に、百物語の語り手たち――八人のアイドルたちが一人ずつ順番に入って来た。
赤毛が自慢の美少年天導寺 朱と新体操に情熱をかける橋本 璃々香は、この場の雰囲気を和ませようと、努力して明るく振る舞っている様子だ。
茶白猫の耳と尻尾を付けた白川 郷太郎に続いて、リーザベル・シュトレーネは、青いリボンを首に巻いた【≪星獣】クラリネットネコ】を胸に抱いて入ってきた。
青いTシャツを着た橘 樹と袈裟を着て青い模様のついた襟巻を巻いている宇津塚 夢佳の二人は、奇怪事研究倶楽部に所属しているだけあって百物語の趣向に沿った青いものを身に着けている。
兎多園 詩籠も青いTシャツを着、行坂 貫は【青の直衣】を着て登場した。
八人は、入場順に黒板の方から時計回りに椅子に腰かけた。
中心のろうそくの炎に照らされて、アイドルたちの顔に不気味な陰影が揺らめく。
全員が着席し終えると、さっそく不思議語りが始まった――。
「皆さん、こんばんは。さあ、真夏の百物語が始まりました。私は本日の進行役を務めさせていただきます百夜行鬼(ひゃくや こうき)と申します。本日はこの番組、生放送でお送りさせていただいております」
フェスタの教室内で、陰気な雰囲気の司会者がカメラに向かって番組開始を告げた。
とっくに日の暮れた時間帯で、カーテンを閉めた教室内は月明かりも入らず薄暗いのだが、下の方から司会者の顔をゆらゆらと照らす光がある。
カメラが教室内部の様子を映し出すと、光の正体はたくさんのろうそくの火だった。
百物語をしようというのだから、ろうそくは百本あるのだろう、相当明るい。
一本一本揺らぐろうそくの火の群れは、異様な雰囲気を醸し出していた。
このろうそくを取り囲むようにして椅子が八脚、置かれている。
特殊な舞台装置が施されたこの教室に、百物語の語り手たち――八人のアイドルたちが一人ずつ順番に入って来た。
赤毛が自慢の美少年天導寺 朱と新体操に情熱をかける橋本 璃々香は、この場の雰囲気を和ませようと、努力して明るく振る舞っている様子だ。
茶白猫の耳と尻尾を付けた白川 郷太郎に続いて、リーザベル・シュトレーネは、青いリボンを首に巻いた【≪星獣】クラリネットネコ】を胸に抱いて入ってきた。
青いTシャツを着た橘 樹と袈裟を着て青い模様のついた襟巻を巻いている宇津塚 夢佳の二人は、奇怪事研究倶楽部に所属しているだけあって百物語の趣向に沿った青いものを身に着けている。
兎多園 詩籠も青いTシャツを着、行坂 貫は【青の直衣】を着て登場した。
八人は、入場順に黒板の方から時計回りに椅子に腰かけた。
中心のろうそくの炎に照らされて、アイドルたちの顔に不気味な陰影が揺らめく。
全員が着席し終えると、さっそく不思議語りが始まった――。