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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

ダンス・イン・ザ・レッド

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ダンス・イン・ザ・レッド

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月喰いの囮


 レッドブーツへ走って向かう中、先頭を行く弥久 風花の目に八咫子が月喰いに応戦している姿が飛び込んできた。
 彼女が月喰いの相手をしてくれているため、住人たちは元来た道へと戻っていく。
 しかし1人で戦っているため、背中ががら空きである。そこを1匹の月喰いが襲い掛かろうとしていた。
 風花は【誓いの光十字】で力を増した【≪聖具≫スノウトリガー】で瞬時に敵の頭部の側面に狙いを定め、【怒れる聖雷】を放つ。 攻撃は狙い通りに当たり、白い光の粒子を散らしながら月喰いは消えた。
 
(司馬さん1人だと危険だわ。だったら……)

 風花は足を止め、他のアイドルたちに声をかける。

「先に行って! 私はここで月喰いを食い止めるわ!」

 アイドルたちは風花の言葉にうなずき、先に進む。
 月喰いに道を塞がれないか心配だったが、順調に進む彼らを見て安堵したところで月喰いに立ち向かう。
 戦いながら状況を確認していくと、多くの住人たちがこの道を通ったということもあり、敵の数が多い。
 さらに風花は、逃げ遅れた住人がいないか道の側面にある茂みや木々に目を凝らす。
 そこには、赤い靴の少女見たさの好奇心が勝っているのか、一部の住人たちが息を潜めているのが見えた。
 そこで風花は、銃弾戦だけでなく肉弾戦も取り入れることにした。
 【ゴッドブラスト】で大きく飛躍し、目の前の月喰いに跳び蹴りを入れる。
 スカートで戦っているため、下着が見えそうになるのが気になるところだが、心配ない。
 月喰いや茂み等で隠れるというのもあるが、住人たちは彼女の足に注目していた。風花の足には【紅い靴】。
 どうやら彼らは風花をあの赤い靴の少女と思っているらしい。
 彼女はそれを利用して、住人たちに気を配りつつ、月喰いに銃弾や蹴りを入れた。
 
◆ ◆ ◆


 一方、残りのアイドルたちはレッドブーツに到着していた。
 街には月喰いがうろついているはずだが、今はその気配を感じない。

(タナトスに踊らされたか?)

 千夏 水希は辺りを見回す。

(まさかな……)

 レッドブーツまでの道のりには月喰いがたくさんいた。
 今の状況を見てレッドブーツに月喰いを多く放っていないと仮定すると
 神様はここまで来れるわけがないと思っているかもしれない。
 あるいは、この街自体が広いのか……
 うんうん考えている暇はないと思った水希は、他のアイドルたちに教会へと急ぐように伝えた。
 アイドルたちが水希のもとを離れ、彼女は1人になる。

(さてとまずは……)

 水希は視線をやや上げて、高い建物を探す。
 すると、赤レンガでできた時計台が見えた。
 水希はそこに向かい、到着すれば休憩せずに螺旋階段を駆け上がる。
 途中、狭いスペースがあり、そこにはいくつかの書物が床に散らばっていた。

(あとで調べてみようかな……)

 知識欲が湧いてくるのを感じながら、水希はようやく時計台の最上階へ到着する。
 石畳の床に、大きな正方形の形をした広場、そしてレッドブーツを360度見渡せる風景が広がっていた。
 月喰いに備えて広場に邪魔なものがないか確認していると、サンゴのような形をした真っ赤なキノコが生えていた。
 背丈は水希と同じくらいである。
 彼女は【赤魔女の大鎌】で草を刈るように伐った。
 そのとき、「あぁ、お気に入りのオブジェがぁぁぁ」という神様らしき声が聞こえたような気がしたが
 水希は空耳だと思って無視した。
 何となく空を見上げると月喰いが何匹か飛び回っている。
 人間を探している――
 そう思った水希は、他のアイドルたちのところに月喰いが向かわないように
 【優美なる威光】や【コウモリくん】を飛ばして、敵を自身のほうへ集める。
 すると月喰いたちが翼を広げ、集団でこちらに飛んでくる。
 水希は不敵な笑みを浮かべ、【赤魔女の大鎌】を構える。
 
(殲滅してやる)

 刃が届く範囲まで飛んできたところを、彼女は力づくで切った。
 横に真っ二つになった月喰いは光の粒子となり消滅する。
 それを皮切りに、月喰いたちは水希を囲い、体当たりや噛みつきで襲いかかる。
 彼女は【赤魔女の大鎌】を振り回しながら、時々膝蹴りや裏拳、【尖鋭なる牙】といった物理攻撃を展開する。
 時折、耐久力の高い個体のせいで負傷することもあるが、【高速なる再生】でそこは補う。
 その姿は、吸血鬼の本能全てを物語っていた。
 
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