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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

ダンス・イン・ザ・レッド

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ダンス・イン・ザ・レッド

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少女の正体


 空花 凛菜以外のアイドルたちは
 先にレッドブーツに向かった住人達が月喰いに襲われている可能性を危惧して、レッドブーツへと急ぐ。
 凛菜だけが残ったのは、赤い靴の少女の情報を集める役を自ら担ったからだ。

(情報収集で皆さんのお役に立てたら――)

 そんな思いで街を散策していると、ベンチに座ってレッドブーツ方面を眺めている白髪の老婆がいた。

(あのお婆さんなら何か知っているかもしれません)

 そう感じた凛菜は、老婆に近づく。

「あの、お隣よろしいですか?」

 顔を覗き込みながら声をかけると、彼女は「あぁ、どうぞ」と穏やかな声で返す。
 凛菜はお礼を言い、隣に座ると老婆が独り言のようにつぶやいた。

「あんなことして、あの子が可哀そうだよ」

「赤い靴の少女ですか?」

「そうだよ」

「あの、ご存知の範囲内でいいので少女のことを教えてもらえませんか?
 彼女を助けたいんです」

 凛菜の質問に、老婆はレッドブーツ方面を眺めながら昔話をするように語り出した。

「彼女の名はエマ。エマは、レッドブーツ周辺の街の住人で、街イチ踊りの上手い子だったの。
 でもね、ある日エマの住む街に引っ越してきた別の少女が街イチの座を奪った。
 それがきっかけで、住人たちはエマのことを見なくなって彼女は次第に踊りに楽しさを見いだせなくなったの。
 味方である両親もその少女を褒めるようになってねぇ……そのせいで心が腐敗してたんだろうね。
 最後の理性でレッドブーツに向かったけど陰鬱な雰囲気も相まったせいかムック化したと聞くよ」

 なんてひどい話なのだろう。
 唯一の味方である両親でさえ、エマを見捨てた。
 きっと最後の心の支えだったはずなのに……

「あの! どうしてレッドブーツに向かったのかご存知ですか?」

「ごめんなさいねぇ……そこはわからないの」

「……そうですか」

「この情報が役に立つかわからないけど……赤い靴はエマの勝負靴だそうよ」

 老婆は何かを懐かしむように微笑むと、ベンチから立ち上がる。
 凛菜もベンチからスクッと立ち上がり、頭を下げ、お礼を述べて老婆を見送った。
 ここでわかったのは
 赤い靴の少女の名と、彼女がムックであること、そして彼女がムックになった経緯、赤い靴が勝負靴であることだ。
 これだけでもいい収穫だが、襲撃の際の話が聞けていない。
 凛菜は情報を集める為、引き続き住人に声をかけた。
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