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「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

呪いの歌を止めて

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呪いの歌を止めて

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呪いの歌を止めて(1)


「いきなりすみません。みんなで急ごしらえのステージを作りました。これからわたしたち、ライブをさせていただきます」

 睡蓮寺 小夜は丁寧にお辞儀をした。

 連れて来られた黒い小鳥は、驚いたようではあるが、そこから逃げることも、誰かに攻撃することも、ましてや呪いの歌を歌うこともなかった。どうやらライブに、興味があるようだった。

「小鳥さん。神獣だったあなたは、昔はプリーストさんと楽しくいっぱい歌を歌っていたという……。その頃を思い出してみませんか?」

 小夜はこころをこめて小鳥に向かって語りかけた。

「わたしたちはアイドルです。みんな、それぞれの事情や理由を抱えながら、歌ったりお芝居したり、しています。わたしは昔……歌や自分に絶望する気持ちを抱いてた。いろんなことがあって、いろんな人に助けられて、私は今、ここにいます。絶望しても、悲しくても、それでも歌うって事は素敵な事なんだって思えるようになった。そしてあなたにも、あなたのことを助けようとしてくれる人がいる」

 小鳥が反論するようにからだをふるわせ、あの恐ろしい歌を歌おうとした瞬間、小夜の合図とともに歌が始まった。
 
「わたしの歌を捧げます。聞いてください『それでも私はウタを歌う』」

 小鳥は抵抗を止め、小夜に集中していた。人の気配が途絶え、時間が止まったままだった遺跡内に、明るくはじけるメロディと、慈愛に満ちた小夜の『クリアボイス』が響き渡る。
 
 ~♪♪

 歌を大事にする小夜の、こころづかいが詰まったライブだった。小夜は小鳥の神獣のために『ウィングリュラー』を奏でた。神獣をたたえる意匠がほどこされている竪琴の響きは、小さな神獣に特に喜ばれるといわれている。小鳥の姿のこの神獣には、うってつけの楽器だった。

 そして間奏には『おさんぽ日和の舞』。神獣ではあるが確かに小動物の部類に入る小鳥は、ステージに釘づけで、こころなしかウキウキとし始めている。
 
 さらに小夜は、セブンスフォールの住民に深く訴えかけるという『トワイライトソング』を歌ったときに学んだ、独特の歌い方をまぜこんだ。
 
 ♪それでも私はウタを歌う
 ♪抱いたユメは、心(ココ)に在るから

 小鳥は小夜の歌に引き込まれ、ライブを楽しみ始めていた。
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