呪いの歌を止めて
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リアクション
ゴーレム達を止めて(2)
「大丈夫? 泥まみれだよ?」
ゴーレムの影から心配そうにひょっこりと顔を出してきたのは、明るく小さく元気なアイドル、世良 延寿だ。
風花の上にいたゴーレムは、今やすっかり再生し終えていた。二体のゴーレムが、敵意むき出しで延寿を見つめる。
「二人とも次は私と話す番! こっちだよ~♪」
延寿が走り出すと、二体は延寿の思惑通り、あとに続いてきた。
「風花があなたたちを壊さなかったのは、対話がしたかったからだよ? 私たち、ここ(遺跡)を荒らすつもりも、乱暴をする気も、ないんだよ?」
ズン!
延珠の話しかけに耳も貸さず、ゴーレムが重く太い腕を思い切り延寿に向けて振り下ろしてきた。しかし身軽なアーティフィサーの延寿には、そう簡単に当たらない。
「私たちはただ、えいっ♪ 神獣さんの、ほいっ♪ 悲しみや絶望を、よっ! 払って、んっ! 払ってあげたくて来たの」
ゴーレムに話しかけながら、延寿はひょいと跳んだりひらりとかわしたり、果てはくるりと宙返りまでして、その攻撃をかわす。まるで、象のそばをひらひらと舞う、可憐な黄色い蝶のようだった。
「そのために、よっ! と♪ 神獣さんが契約していたプリーストの末裔も、えいっ! ここに来たがってるんだよ?」
延寿の言葉に、ゴーレムたちがぴたりと動きを止めた。
「プリーストの マツエイ?」
「うん、そう! だから、まずは私たちが、安全確認しに来たの」
ゴーレムたちがじっと延寿を見つめる。
「サッキのムスメも、このムスメも、いいメをしてル」
「ウソのないメ」
「うむ。シンジルか?」
「うむ。シンジよう」
ゴーレムから、敵意が消えていく。
「あのシンジュウ、あおい きれいなとりだった」
「ウタがスキで、プリーストとトモに、いつもウタってた」
「ウタッてた」
「でも アレは くろく なった」
「くろく なった」
「オマエたち、アレをたすけられるか」
延寿がうなずくと、ゴーレムたちが胸に手をあて、頭を下げた。
「アレは、いつも『南の隠し部屋』にイル」
「ミナミのヒロマの、トリのセキゾウ、トケイマワシに3かい マワス」
「するとあらわれルのガ『南の隠し部屋』
延寿がぴょん!と飛び跳ねた。
「了解! 何としても、神獣さんを元気にしてあげないとねっ」
「大丈夫? 泥まみれだよ?」
ゴーレムの影から心配そうにひょっこりと顔を出してきたのは、明るく小さく元気なアイドル、世良 延寿だ。
風花の上にいたゴーレムは、今やすっかり再生し終えていた。二体のゴーレムが、敵意むき出しで延寿を見つめる。
「二人とも次は私と話す番! こっちだよ~♪」
延寿が走り出すと、二体は延寿の思惑通り、あとに続いてきた。
「風花があなたたちを壊さなかったのは、対話がしたかったからだよ? 私たち、ここ(遺跡)を荒らすつもりも、乱暴をする気も、ないんだよ?」
ズン!
延珠の話しかけに耳も貸さず、ゴーレムが重く太い腕を思い切り延寿に向けて振り下ろしてきた。しかし身軽なアーティフィサーの延寿には、そう簡単に当たらない。
「私たちはただ、えいっ♪ 神獣さんの、ほいっ♪ 悲しみや絶望を、よっ! 払って、んっ! 払ってあげたくて来たの」
ゴーレムに話しかけながら、延寿はひょいと跳んだりひらりとかわしたり、果てはくるりと宙返りまでして、その攻撃をかわす。まるで、象のそばをひらひらと舞う、可憐な黄色い蝶のようだった。
「そのために、よっ! と♪ 神獣さんが契約していたプリーストの末裔も、えいっ! ここに来たがってるんだよ?」
延寿の言葉に、ゴーレムたちがぴたりと動きを止めた。
「プリーストの マツエイ?」
「うん、そう! だから、まずは私たちが、安全確認しに来たの」
ゴーレムたちがじっと延寿を見つめる。
「サッキのムスメも、このムスメも、いいメをしてル」
「ウソのないメ」
「うむ。シンジルか?」
「うむ。シンジよう」
ゴーレムから、敵意が消えていく。
「あのシンジュウ、あおい きれいなとりだった」
「ウタがスキで、プリーストとトモに、いつもウタってた」
「ウタッてた」
「でも アレは くろく なった」
「くろく なった」
「オマエたち、アレをたすけられるか」
延寿がうなずくと、ゴーレムたちが胸に手をあて、頭を下げた。
「アレは、いつも『南の隠し部屋』にイル」
「ミナミのヒロマの、トリのセキゾウ、トケイマワシに3かい マワス」
「するとあらわれルのガ『南の隠し部屋』
延寿がぴょん!と飛び跳ねた。
「了解! 何としても、神獣さんを元気にしてあげないとねっ」