真夜中に出没する扉
リアクション公開中!

リアクション
■扉の向こうの扉
「こりゃあ、どがないことか?」
酒池肉林の世界は消え失せ、何もないシンとした空間に、霞と扉だけがたたずんでいる。
「最後の一人、ご到着だね」「おかえりなさい」
見おぼえのある顔ぶれが霞を囲み、歓迎してくれた。
「あの乳の邪魔そうな女、実は出口の扉やった?」
いまいち事情が呑み込めない霞が、心を整理するようにつぶやいた。
「どんなことしてきたの? 貴重な体験だった?」
何かを思い出しているらしい柚姫が、少しうっとりしながらつぶいた。
「みんなきっと、大変だったよね。でもこの帰りの扉をみつけて戻って来たんだね」
シャホールが、少し切なそうにつぶやいた。
「本当、すごい扉だったね。えっと、どのへんがすごいかっていうと」
袖の鈴をりんりん鳴らして、シャーロットが少しもじもじする。
「シャロはん、いちいち言わんでええねん」
ハヤテが苦笑いしてシャーロットの髪をなでた。
「そーだ。な? かいちょ、帰っぞ」
陽も、泣き出しそうなシャーロットにハグをする。
「帰りの扉は……それ、ってこと?」
思いを胸にしまいつつ、水希が、目の前の大きな扉を見据えた。
「こりゃあ、どがないことか?」
酒池肉林の世界は消え失せ、何もないシンとした空間に、霞と扉だけがたたずんでいる。
「最後の一人、ご到着だね」「おかえりなさい」
見おぼえのある顔ぶれが霞を囲み、歓迎してくれた。
「あの乳の邪魔そうな女、実は出口の扉やった?」
いまいち事情が呑み込めない霞が、心を整理するようにつぶやいた。
「どんなことしてきたの? 貴重な体験だった?」
何かを思い出しているらしい柚姫が、少しうっとりしながらつぶいた。
「みんなきっと、大変だったよね。でもこの帰りの扉をみつけて戻って来たんだね」
シャホールが、少し切なそうにつぶやいた。
「本当、すごい扉だったね。えっと、どのへんがすごいかっていうと」
袖の鈴をりんりん鳴らして、シャーロットが少しもじもじする。
「シャロはん、いちいち言わんでええねん」
ハヤテが苦笑いしてシャーロットの髪をなでた。
「そーだ。な? かいちょ、帰っぞ」
陽も、泣き出しそうなシャーロットにハグをする。
「帰りの扉は……それ、ってこと?」
思いを胸にしまいつつ、水希が、目の前の大きな扉を見据えた。