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「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

藤山 怜太の災難と覚醒

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藤山 怜太の災難と覚醒

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■藤山 怜太は絶対絶命


 昼休みの校舎裏。日の当たらない非常階段に座っている藤山は、寝ぼけたまま、焼きそばパンを開封した。

 そこは、何もない場所。地面はきちんとアスファルトで整えられてはいるものの、木も草も花壇もベンチもない。あるのは味気ない配電盤だけ。ロマンティックさや憩いの雰囲気は皆無のため、内緒話をしに来る親友同士やカップルもいなければ、告白の場に選ばれることもまずない、そんな場所。

「いただきます」

 藤山がぼそぼそとパンをかじると、すぐ近くで声がした。
 
「ぼっちメシはうまいか?」

「大和田先生」

「藤山。おまえ、スポットライトを浴びたくてここに来たのだろう? こんなうす暗い場所にいてどうする」

 現れたのは養護教諭の大和田 カレンだった。

「ひどい顔色だな。とにかくじゃまするぞ」

 カレンは返事も待たず藤山の横に座った。
 
「藤山は、どんな夢を持ってここへ来たんだ?」

 藤山の制服のポケットから、かちゃかちゃと小さなかたいものがうごめく音が聞こえてきた。それがノイズにとりつかれた将棋の駒であることをカレンは知っていたが、素知らぬ顔のまま、ちらちらとあちこに目くばせをする。

「夢……? そんなものはもう……」

 言いかけた藤山のくちびるをふさぐように、ペタリと数個の駒が貼りついた。

「!!!!」

「気をつけろ藤山」

 カレンがとっさに藤山の鼻をてのひらで隠した。

「まずは鼻を守れ。そこまでふさがれたら、窒息死しかねない」

「うぐ」

 布袋からいくつもの将棋の駒が飛び出し、どう猛な勢いで藤山に群がってきた。駒はあっというまに藤山の目と耳、そして口をふさいでしまった。その他にもいくつもの駒が、藤山のからだにはりついていく。

「ううぅぅ」

「生気を吸われてる!? みんな、頼んだぞ」

 カレンがどこへともなくそう叫ぶと、唐突にライブが始まった。
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