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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

シルク・ド・フェスタ!

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シルク・ド・フェスタ!

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 洞窟の奥に進むにつれて妖精の数も増えてくる。穂波たちは手分けして妖精たちにゴーレムの居場所について尋ねるが、妖精たちは首を横にふるか、その場を通り過ぎ去るばかりだ。

「ここに手がかりがないのでしょうか……」

「そうでもないみたいだよ! あそこ見て!」

 シャーロットが指をさすと文月周辺に照明が当たる。文月は妖精たちと音楽を奏でていた。彼女の近くには自動稼働ゴーレムが膝をついて待機している。その姿は主である文月の指示を待つかのように見えた。

「もしかしてあの妖精さんが私の仲間を攫ったのでしょうか」

「その可能性はある」

 瑠亜の意見に穂波も同意する。

「話しかけてみますね」

 瑠亜は【スペルワーティング】で文月に仲間の居場所を知らないか聞いてみる。その声が聞こえたのか、文月はこちらに視線をやるが、答えない。瑠亜が何度も試みるが、彼女は一切答えず演奏を続ける。

「どうしましょう……返事もしてくれません」

「今度はボクがやってみるよ!」

 シャーロットは文月に近づき、顔の前に手を振ったり、演奏をやめさせようとして手首を掴んだりする。それでも彼女は演奏をやめはしない。

「うぅ~だめだぁ……」

 シャーロットは後退し、あきらめの表情を見せた。

「今度はボクがやってみる」

 穂波は文月に歩み寄り、目線をあわせるように身体をかがめ、話しかける。

「小さき賢者よ、もしも私を哀れと思うなら、私の願いに耳を傾けておくれ」

 穂波が語りだした瞬間、文月の隣にいたゴーレムが動き出す。

「ほなちゃん!」

「穂波さん!」

 穂波の危険を感じたシャーロットと瑠亜は、それぞれ武器をかまえ、穂波の前に出ようとする。だが、穂波は片腕を横に伸ばし、2人が手を出さないようにした。

「ボクには、果たさねばならない約束がある。彼女を救うという約束が。その為ならば、この身、粉々に砕けようとも構わない!」

 彼女の話にゴーレムは脅すように迫ってくる。穂波は文月に届くように、語りに力を籠めた。

「例えそのゴーレムにボクが無様に倒されようとも、この約束だけは果たさせてくれ」

 すると、ゴーレムの動きが止まる。今まで周りを飛んでいた妖精たちもいつの間にか消え、流れている音楽もだんだん小さくなる。最後には文月が演奏をやめた。

「私は導きの精。私はプリーストを攫っていない」

「では誰が攫ったんですか?」

 瑠亜が穂波の隣に並ぶ。
 
「わからない……だがゴーレムは神官が途絶え神獣が骸となった廃村にいる。貴女達では間に合わない」

「そんな……どうすれば!?」

 間に合わない事実を突きつけられ、3人は肩を落とす。文月は何も言わず、側にある【ピクシーロッド】を手に杖についている鈴を鳴らす。鈴の音は洞窟全体に響き、しばらくすると穂波たちの背後から一羽の鳩が飛んでくる。鳩は穂波の肩に止まった。鳩を見た穂波は、導きの精が伝書鳩で仲間に伝えるようアドバイスしていることを悟った。

「大丈夫、まだ策はある!」

 そう言って、穂波は元来た道を戻り始める。何をもって策があるのかわからないシャーロットと瑠亜はとりあえず、穂波のあとに続く。
 自分のメッセージを理解してくれたことに文月は笑みを浮かべ、演奏を再開する。その演奏は彼女たちを勇気づける曲となり、洞窟中に広がった。
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