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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

シルク・ド・フェスタ!

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シルク・ド・フェスタ!

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 炎の谷を越えた穂波とシャーロットは、暗闇の地に辿りつき、手かがりがありそうな闇の洞窟を歩いていた。しばらく歩いたおかげでようやく暗闇にはなれてきた。だがそれでも明かりは欲しい。
 そう思ったときだった。

「あれ……あそこにいるのは……」

 穂波が目を凝らすと、そこには人影がある。

「ほなちゃん……」

 シャーロットは幽霊だと思っているのか、穂波の服の袖をぎゅっと握りしめる。

「大丈夫だよ、ボクがついてる」

 穂波は勇気を出して、声をかける。

「そこにいるのは誰かな?」

 穂波が声をかけると、その人影は身体を少し震わせ辺りを見渡す。

「どなたかいらっしゃるのですか……?」

 女性のはっきりした声に2人は胸を撫でおろす。

「今そっちに行く」

 影にそっと近づくと、女性の顔をはっきりではないが認識することができた。穂波は会話で正体を探ることにした。

「キミは?」

「私は夢月 瑠亜と申します。ゴーレムが襲われた村の神官をしています」

 ゴーレムの襲撃から逃れたプリーストがいる事実に、2人は思わずお互いの顔を見る。2人が驚いている様子を確認できないのか、瑠亜は話を続ける。

「私は仲間を助けるため、旅に出ました。しかし、この洞窟で足止めしてしまって困っていたところなのです」

 幽霊じゃないことが発覚した今、シャーロットは積極的に瑠亜へ話しかける。

「そうだったんだ! ボクたちもこの暗さには困ってたところなの!」

「どうやら瑠亜も同じ目的みたいだし……一緒に仲間を助けに行かない?」

「いいんですか?」

「かまわないよ。仲間は多い方が冒険は楽しい」

 穂波の意見にシャーロットもうなずく。

「では……私もお供させていただきます。お2人の名前を聞いてもいいですか?」

「ボクは日下部穂波」

「ボクはシャーロット・フルール! よろしくね、るあちゃん!」

「よろしくお願いします」

 瑠亜は2人に頭を下げる。顔を上げたあと、瑠亜は【ルミエール・エ・オンブル】を彼女たちに向ける。

「仲間になっていただいたお礼に癒しの術を」

 瑠亜は【神獣の癒し】を2人に施そうとする。しかし、杖からは何も発しない。術が発動しないことに瑠亜は首をかしげる。もう一度発動しようかと思うが、舞台上でもう一度同じ芝居をやるのは観客から見て不自然だ。
 瑠亜の異変に気付いた2人は、台本通りのセリフを続ける。

「すごい! 身体が軽くなった!」

「ありがとう。これでまた頑張れそうだ」

 シャーロットはぴょんぴょんと飛び跳ね、穂波は手を開閉させながら、身体が軽くなったことをアピールする。

「それならよかったです」

 セリフを言いながら、瑠亜は心の中で2人に感謝した。

「その術のほかに、明かりの代わりになりそうな術とかはない?」

 穂波の質問に瑠亜はハッとする。

「あります! すっかり忘れてました!」

 瑠亜の失念に、観客席からは小さく笑い声が聞こえる。瑠亜は杖を掲げ、【スカイハイ】を繰り出す。しかし、このスキルも発動しない。またのトラブルに瑠亜は2人の顔を見ようとする。でも再び頼るわけにはいかない。瑠亜は自分が装備しているスキルを代用することにした。
 杖を掲げたまま、瑠亜は【ナイトメア・カノン】を発動させる。赤黒い光が辺りを照らした。

「強烈な光はモンスターを驚かせてしまうかもしれないので、暗めの光にしました」

「ありがとう。そちらのほうが助かる」

「余計に体力は使いたくないもんね!」

 何とかつなげることができた瑠亜は心の奥で安堵した。赤黒い光が周辺を照らしたのを舞台袖から確認した柄野 文月は【ピクシースピリット】で妖精の幻影を出現させる。妖精が舞台に登場したところで、今度は【オルガネット】を使い、清廉をイメージした曲を弾き始めた。
 瑠亜は懐から【I Wish】と名付けたオカリナを取り出し、神聖な音色を奏でる。その音色に耳を傾けながら、3人は洞窟の奥へと進んでいった。
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