４　故郷へ

「ホントにありがとよ。迷惑をかけてすまなかった。アタイ達は元の住処に帰るよ」
　大斑猫はアイドルたちに礼を言った。
　そして、床町の人々にも迷惑をかけたことを謝った。
「樹ノ国に仲間がいてね。きっとアタイ達を心配してる筈なんだ。まずは無事を知らせて、それから改めてこの子達がやらかした償いをしにくるよ」
　大斑猫の親子はそう言って去っていった。
　そして去り際に、アイドルたちにこう言っていった。
「お前さん達には良かったらいつか、アタイの他の家族にも会ってもらいたいよ。今度はアタイ達がお返しをしないとね。猫は恩を忘れないもんだ。また会おう。じゃあ、またね」
　いつかまた。
　アイドル達は猫達とそう約束した。

　そして後日、床町には何十匹もの猫が現れた。
　彼らは町に、どこからか持ってきた大量の魚や食料を置いて去っていったということである。