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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

鬼ごっこ開催!

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~玄関ホールにて~


「よく集まってくれた、皆の衆!!」

 某低迷視聴率番組の大門寺プロデューサーが声高らかに叫んだ。
 設定の適当さに、周りにいたスタッフが慌てて止めに入る。
 一瞬にして、この番組の未来が見えた気がした。

「チャイムが鳴ったら鬼を放つ!! 時間は60分! 心して逃げるように!」

 反感を買ってもおかしくない言い方に、内心ヒヤヒヤしっぱなしのスタッフだったが。
 来てくれた生徒達は素直に、目を輝かせながら大門寺の言葉に真剣に耳を傾けてくれている。
 この夜の闇が、正常な判断を鈍らせているのかもしれない。

「こりゃ、良い絵が撮れるかもしれないな」

 スタッフたちは大門寺を無視して、裏でコソコソ話し合っていた。

「幸いにして今日は月明かりが眩しい。檻のある体育館、ゲームを行う視聴覚室以外は明かりは無しだ!
 そして我々はこの玄関ホールで待機しているから、何かあったら呼んでくれ! ……まぁ何もないと思うがな」

 ふふふ、と不気味に笑う大門寺。
 仕事は一生懸命だがそれは私利私欲のため。
 脱力するスタッフとは裏腹に、恐怖する生徒に気をよくして大門寺が言った。

「料理楽しみにしててくれよ! 腕によりをかけるからなっ!!」

「…………へ?」

 腕によりをかける? なんで? 誰が??
 ?マークが飛び交っている中、スタートの合図が出た。複雑な思いを抱えた状態で、皆慌てて走り出す。
 ホールに残る大門寺とスタッフ数名……

「あ、あの……大門寺プロデューサー? 料理って……」

「ほら早く! カメラチェックだ!」

 問いかけを無視して、食い入るようにカメラを覗き込む大門寺。
 スタッフ達は目を見合わせ、嫌な予感がしてたまらない気持ちを抑えながら仕事モードへと意識を切り替えた。
 
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