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桜稜郭にようこそ!

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■散策・株町


 朝、華乱葦原、桜稜郭の株町。

「……葦原は全然来た事が無かったですが……訪れてみるととても賑やかですね」
 雨宮 いつきはきょろきょろと
「……何が待っているのか凄く興味が湧きますね」
 色んな事に興味津々。
 その中でも特に
「とはいえ一番興味があるのはやっぱり本ですね」
 本。何せ読書好きだから。
「内容も気になりますが、この世界だと漫画や絵本ではなくて絵巻や草紙だったりするんでしょうか……」
 好奇心から胸を躍らせ本に会う前から楽しむいつき。
 という事で
「本屋さんで色々物色ですっ!」
 手近の本屋、物語を扱う本屋である地本問屋に入店した。

 地本問屋。

 入店早々
「人気の座の脚本に……華町の人々が詠った詩や日常を綴った書物に……何か面白そうな物語があるかもしれませんね」
 ジャンル問わず物語が好きないつきは興味津々に並ぶ本の物色を行った。
 しかも
「舞芸者の浮世絵も扱っているんですね……こちらの絵巻も綺麗です」
 浮世絵まで扱っておりいつきは本とあわせて手に取っては戻しの動作を幾度も繰り返した。
 最中
「……これは」
 いつきは表紙に惹かれある物語本を手に取り開く。
 その中身とは
「これは桜稜郭を舞台にした人情あり戦いありの冒険物語ですね」
 色鮮やかな冒険譚。
「……もう少しだけ」
 あまりの面白さに本を戻すのを忘れ
「……少しだけのつもりが、しっかり読み耽ってしまいました……」
 じっくり読み込んでしまい
「すごく興味深い本でしたので、買って行きましょう」
 ついに購入決定。
 それ以外にも幾つか本を追加で購入してから店を出て本を印刷するための板木を彫って作る店である板木屋を訪れた。

 板木屋。

「……木版印刷ですか……それにより本が普及し一般的になっているんですね」
 いつきは職人の邪魔をせぬよう静かに見学を楽しみ
「製本だけでなく販売もしているんですか」
 販売されている本の物色も忘れず幾つか購入してから店を出た。
 それからも本屋巡りを続け時間は朝から昼時に。

 昼時。
「……小腹が空いてきましたね。何か食べましょうか」
 感じる空腹に誘われていつきは
「となれば葦原ならではの食べ物を食べてみたいですねっ」
 興味もあってか地元産の飲食物を扱う屋台で食べ歩きが出来る物を購入し
「……これが食べ歩き……一度してみたかったんですよね……ふふっ♪」
 ホクホク顔で手にある食べ物にパクリと食い付き
「んー、美味しいです」
 口内に広がる味に満足しつつまったりとひとときを楽しんだという。
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