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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

桜稜郭にようこそ!

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■散策・床町


 昼、華乱葦原、桜稜郭の床町。

「今日は最近一緒に活動できなかった埋め合わせも兼ねて一緒に美味しいもの食べようかのう。時間はいっぱいあるからのう」
 清水谷 原三は一緒に来た隣の小さな連れに優しい眼差しを向けた。
「うん! ご飯にお菓子に美味しいものいーっぱい、食べよう!」
 ヘレン・ラビットは満面の笑顔で原三を見上げた。
 それからヘレンと原三は仲良く手を繋いで散策を始めた。

 散策開始後。
「随分、活気があるのう」
 過ぎる賑やかさを目で追いながら言う原三に
「うん!! 楽しいねー」
 ヘレンは心底楽しくて仕方が無いのか
「今日はおじいちゃんと食べ歩きー」
 繋いだ手をぶんぶん前後に揺らす。
「そうじゃな」
 原三も楽しいのか繋いだ手はされるがままである。おじいちゃんと孫の散歩の如く微笑まし光景である。
 突然
「あっ、美味しそうなお菓子、みっけ!!」
 ヘレンは興味を惹く甘味を発見したのか声を弾ませ
「食べにいこう!」
 原三の手を引っ張ってあっという間に駆け出した。
「うさうさ殿」
 されるがままの原三は元気一杯のヘレンを優しい心持ちで見守るのだった。

 甘味屋台。

「どれも美味しそうじゃのう」
「うん! ぜーんぶん、食べたくなっちゃうねー」
 原三とヘレンは見るだけでも楽しめる華やかな屋台の甘味の虜となり
「これ食べてみたいなー」
「わしはこれにしようかのう」
 ヘレンと原三はそれぞれ甘味を選び購入し屋台を後にした。

 甘味購入後。
「さて、食べるかのう」
 原三が早速とばかりに購入した甘味を食べようとした時
「……」
 自分を見上げるヘレンに気付き
「うさうさ殿?」
 甘味から距離を離し聞き返した。
「……おじいちゃんのお菓子も美味しそう」
 ヘレンはまだ口を付けていない甘味片手に目をキラキラ。
「ならば……」
 見かねた原三は手に持つ甘味を半分に分けて
「半分、どうじゃ」
 一つをヘレンに差し出した。
「いいの?」
 ヘレンはじぃと差し出された甘味を見つめつつ聞き返した。
「うむ」
 原三の返事を受けたヘレンは
「じゃぁ、ボクも!」
 差し出された甘味を受け取る前に自分の甘味を半分に分けて
「はい、おじいちゃん」
 にこにこと一つを差し出した。
「うむ、貰おうかのう」
 原三は口元を優しく歪めつつ受け取った。
 という事で二人の手にあるのはそれぞれの甘味が半分ずつ。
「ふふ、半分こ♪」
 ヘレンは上機嫌に左右の手にある違う甘味を見比べ
「そうじゃな、こうすれば多くの品を食べることが出来るのう」
 原三は微笑ましげにヘレンの喜びようを見た。
「うん!」
 ヘレンは元気に頷きパクリと甘味をそれぞれ一口ずつ味見した。
 途端
「おいしー♪」
 表情は心地良い甘さに蕩けた。
「美味しいのう」
 原三もゆっくりと頬張った。
「あのね、半分こしておじいちゃんと一緒に食べてるからとーても美味しいよ!」
 ヘレンは甘味を頬張る原三を見上げてにっこり。
「確かに誰かと分けて食べるのは美味しいものじゃ」
 原三は優しく言い返した。一つの物を二つに、食べる量は減ったが得られた喜びは沢山。
「だねー」
 ヘレンはころころと笑いもう一口。
 そうして仲良く並んで甘味を食べながら歩いた。
 食べ終えるとまた仲良く手を繋ぎ
「おじいちゃん、あそこのお店行こう! すごく美味しい匂いがするよ!」
 ヘレンは可愛らしく鼻をくんくんとひくつかせながら近くの食事処を示した。
「確かに美味しい匂いがするのう」
 原三は示された店に顔を向け食欲を刺激する匂いを鼻一杯に吸い込んだ。
「でしょー、これは食べてみなきゃだねっ!」
 ヘレンはにまぁと悪戯っ子な笑みを浮かべて
「そうじゃな」
 頷く原三を見上げた。
 そして
「じゃぁ、行こう」
 ヘレンは握った原三の手を引っ張って食事処に行った。
 そこでも
「美味しそうな料理がいっぱいあるねー」
 美味しいご飯が好きなヘレンは目を爛々とさせながらお品書きを見た。
「色々頼んで食べ比べじゃ」
 原三の提案に
「うん!」
 ヘレンは力一杯に頷くと
「ボクはこれと……」
 あれもこれもと色々物色。
 という事で二人は多くの料理を注文し先程の甘味同様に分け合い
「どのご飯も美味しくて幸せだよー」
「名物料理もなかなかいけるのう」
 ヘレンと原三はもりもりと美味しく食した。
 食事終えた二人は店を出て仲良く手を繋いで食べ歩きを続けた。
 時間は昼から夕方頃になり
「そうじゃ、帰りにグループへのお土産と地酒を買って帰らねばのう」
「うん! 皆にお土産を買ってこないとだねー!」
 原三とヘレンは親しい人達への土産を買う事を思いつき地酒と土産を見繕いひとときを最後まで楽しんだという。
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