アイドル田舎探訪~今晩泊めてください!~
リアクション公開中!

リアクション
~田んぼ作業中~
小屋から苗を運び出し、畦道に並べていく。
これでいつでも準備万端、苗を植えることが出来る。
「春人がまだ戻ってこないが、水も溜まったことだし、代掻きでもするか!」
吉宗の言葉に、延寿がきょとんとした顔をした。
「代掻き?」
「今より更に土を柔らかく平らにするんだよ。……で? 誰がトラクターを運転するんだ?」
皆の顔をぐるりと見渡すが、各々顔を見合わせ苦笑する。誰も免許を持っていない。
「成長促進剤もあることだし、このままやっても大丈夫なんじゃないか?」
翼の提案に、太郎が大きく頷いた。
「そうだな、いざとなったら俺のパワーでどうにかしてやるよ!」
身体を奇妙に動かしながら自信満々に太郎は言った。
「あっ、私も一生懸命頑張るよ。パワーは無いけど、頭を使う仕事より体を動かす仕事のほうが得意だし。TKG食べようね」
延寿が双葉に笑顔を向ける。双葉は嬉しそうに微笑み返した。
「美味しいTKG、楽しみだね!」
「うん! 一緒に食べようね! そういえばね、村長の家の裏から鶏の鳴き声がしたんだ。きっと養鶏してるんだよ。産みたての卵をもらっちゃおう!」
延寿が明るく答えた。
「あははは、そういえば卵のこと考えてなかった。村長さん、くれるかな?」
不安そうな表情をする双葉に、吉宗が大きく笑った。
「大丈夫大丈夫! なんてったって俺たちは村おこしのために来てるんだぜ? 少しばかりの無茶は聞いてくれるはずだ。台所も貸してくれるって言ってたし」
「うん、まさしくそうだな。その通りだ」
納得した様子で翼が同意した。そしてふいに考え込んで。
「米の収穫は出来るとして、おかずをどうすべきか……」
「他の班が釣ってきた魚、野菜を使った味噌汁や浅漬けもあると、ご飯が進むな」
翼の問題提起に吉宗が妄想を膨らませる。
「村人たちと一緒にみんなで食べるんだ。故郷のじいちゃんたちのこと思い出すな……」
「私も実家が食堂だから、大勢で食べているのを見ると思い出すよ。懐かしいね」
双葉も感慨にふける。
「ようし! それじゃあみんな、苗を植えるぞ! 俺に続け!!!」
上着を脱ぎ棄て上半身裸になると、太郎は田んぼの中へと突っ込んでいった。
オーバーアクションで身体をくねらせ、泥を跳ね上げさせてわざと自分の体に汚れを付ける。
怪しい声を上げながら、汗をしたたらせ苗を植えていく。
わざと勢いよく起き上がっては汗を辺りへまき散らす。
カメラが自分に向いていることを分かっていてのパフォーマンス。
太郎はこれでもかと言わんばかりにアピールしまくった。
「……す、すごいね、太郎さん」
双葉の引き気味の声に延寿も苦笑する。
「うん、すごい。あそこまで行くとかえって清々しいね」
「オレのモットーは相手の意表をついて驚かせることで、それが演出家の役目だと思っているが、太郎くんには全く必要ないな」
踊っているようにしか見えない太郎に翼が感心していると、吉宗がハッとして言った。
「おっと、見入ってる場合じゃなかった。俺たちも苗を植えようぜ!」
「ああ」
そこにいた全員が一丸となって苗植え作業に勤しんだ。
一通り作業を終えると、休む間もなく成長促進剤を田んぼへと流し入れてみた。
すると。
みるみるうちに苗が育ち、あっという間に黄金の稲穂へと変化していった。
「うわぁ……」
延寿が思わず驚愕の声をもらした。
「夢を見ているみたい……」
目の前に広がる光景に、双葉も呆然と立ち尽くした。
「さてと、収穫をしたいんだけどどうするか……手作業はかなりしんどいぞ」
吉宗の苦悶の表情に、太郎が大きく笑った。
「大丈夫! どうにかなるって!」
「いやいやいや、どうにかしたいのは山々なんだが、これはさすがに……」
翼が頭を悩ませていると。
「お! これが成長促進剤の力ですか。さすがですね、では私が稲刈り機で一気に収穫致します」
「村長さん!!」
皆が羨望の眼差しを茂三に向けた。
茂三は颯爽と稲刈り機に乗り込み、ドコドコという爆音と共に開始される作業。機械に取り付けられている袋の中に稲があっという間に溜まっていく。
何度も何度も稲刈りを繰り返し、いくつもの袋を小屋へと運んでいく。
そこで精米機にかけると、真っ白いお米が誕生した。
「出来立てだ……そしてなんかちょっと温かい」
太郎が精米された米を手ですくって感想を述べる。
「俺たちが食べてる米はみんなこうして作ってるんだぜ。農家の人に感謝しないとな」
吉宗が誰に言うともなく呟くと、みんな何かを感じ取って頷いた。
「さぁ、うちの庭にかまどを用意しました。そこで調理が出来ますので、持っていきましょう。魚を釣っていた人達も戻ってきているかもしれません。お魚料理もきっとありますし、うちで獲れた野菜も提供しますのでたくさん食べて下さい。嫁が作った漬物もあります。これがまた旨いんですよ、ぜひ食べてやってください」
「村長……!」
茂三の歓待ぶりに思わず涙ぐむ面々。
「あ、あの……!」
延寿が意を決して切り出した。
「卵! もらって良いですか???」
「あぁ、採れたてを用意しますよ、たくさん食べてください」
「やったぁ」
「良かったね!」
双葉と延寿が手を取り合って喜んだ。
後ろで翼と吉宗と太郎の三人が、「TKG♪ TKG♪」と歌いながら小躍りしていた……
小屋から苗を運び出し、畦道に並べていく。
これでいつでも準備万端、苗を植えることが出来る。
「春人がまだ戻ってこないが、水も溜まったことだし、代掻きでもするか!」
吉宗の言葉に、延寿がきょとんとした顔をした。
「代掻き?」
「今より更に土を柔らかく平らにするんだよ。……で? 誰がトラクターを運転するんだ?」
皆の顔をぐるりと見渡すが、各々顔を見合わせ苦笑する。誰も免許を持っていない。
「成長促進剤もあることだし、このままやっても大丈夫なんじゃないか?」
翼の提案に、太郎が大きく頷いた。
「そうだな、いざとなったら俺のパワーでどうにかしてやるよ!」
身体を奇妙に動かしながら自信満々に太郎は言った。
「あっ、私も一生懸命頑張るよ。パワーは無いけど、頭を使う仕事より体を動かす仕事のほうが得意だし。TKG食べようね」
延寿が双葉に笑顔を向ける。双葉は嬉しそうに微笑み返した。
「美味しいTKG、楽しみだね!」
「うん! 一緒に食べようね! そういえばね、村長の家の裏から鶏の鳴き声がしたんだ。きっと養鶏してるんだよ。産みたての卵をもらっちゃおう!」
延寿が明るく答えた。
「あははは、そういえば卵のこと考えてなかった。村長さん、くれるかな?」
不安そうな表情をする双葉に、吉宗が大きく笑った。
「大丈夫大丈夫! なんてったって俺たちは村おこしのために来てるんだぜ? 少しばかりの無茶は聞いてくれるはずだ。台所も貸してくれるって言ってたし」
「うん、まさしくそうだな。その通りだ」
納得した様子で翼が同意した。そしてふいに考え込んで。
「米の収穫は出来るとして、おかずをどうすべきか……」
「他の班が釣ってきた魚、野菜を使った味噌汁や浅漬けもあると、ご飯が進むな」
翼の問題提起に吉宗が妄想を膨らませる。
「村人たちと一緒にみんなで食べるんだ。故郷のじいちゃんたちのこと思い出すな……」
「私も実家が食堂だから、大勢で食べているのを見ると思い出すよ。懐かしいね」
双葉も感慨にふける。
「ようし! それじゃあみんな、苗を植えるぞ! 俺に続け!!!」
上着を脱ぎ棄て上半身裸になると、太郎は田んぼの中へと突っ込んでいった。
オーバーアクションで身体をくねらせ、泥を跳ね上げさせてわざと自分の体に汚れを付ける。
「あっ……! あぁ……っ!!」
怪しい声を上げながら、汗をしたたらせ苗を植えていく。
わざと勢いよく起き上がっては汗を辺りへまき散らす。
カメラが自分に向いていることを分かっていてのパフォーマンス。
(俺ってばカッコイイ!!)
太郎はこれでもかと言わんばかりにアピールしまくった。
「……す、すごいね、太郎さん」
双葉の引き気味の声に延寿も苦笑する。
「うん、すごい。あそこまで行くとかえって清々しいね」
「オレのモットーは相手の意表をついて驚かせることで、それが演出家の役目だと思っているが、太郎くんには全く必要ないな」
踊っているようにしか見えない太郎に翼が感心していると、吉宗がハッとして言った。
「おっと、見入ってる場合じゃなかった。俺たちも苗を植えようぜ!」
「ああ」
そこにいた全員が一丸となって苗植え作業に勤しんだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一通り作業を終えると、休む間もなく成長促進剤を田んぼへと流し入れてみた。
すると。
みるみるうちに苗が育ち、あっという間に黄金の稲穂へと変化していった。
「うわぁ……」
延寿が思わず驚愕の声をもらした。
「夢を見ているみたい……」
目の前に広がる光景に、双葉も呆然と立ち尽くした。
「さてと、収穫をしたいんだけどどうするか……手作業はかなりしんどいぞ」
吉宗の苦悶の表情に、太郎が大きく笑った。
「大丈夫! どうにかなるって!」
「いやいやいや、どうにかしたいのは山々なんだが、これはさすがに……」
翼が頭を悩ませていると。
「お! これが成長促進剤の力ですか。さすがですね、では私が稲刈り機で一気に収穫致します」
「村長さん!!」
皆が羨望の眼差しを茂三に向けた。
茂三は颯爽と稲刈り機に乗り込み、ドコドコという爆音と共に開始される作業。機械に取り付けられている袋の中に稲があっという間に溜まっていく。
何度も何度も稲刈りを繰り返し、いくつもの袋を小屋へと運んでいく。
そこで精米機にかけると、真っ白いお米が誕生した。
「出来立てだ……そしてなんかちょっと温かい」
太郎が精米された米を手ですくって感想を述べる。
「俺たちが食べてる米はみんなこうして作ってるんだぜ。農家の人に感謝しないとな」
吉宗が誰に言うともなく呟くと、みんな何かを感じ取って頷いた。
「さぁ、うちの庭にかまどを用意しました。そこで調理が出来ますので、持っていきましょう。魚を釣っていた人達も戻ってきているかもしれません。お魚料理もきっとありますし、うちで獲れた野菜も提供しますのでたくさん食べて下さい。嫁が作った漬物もあります。これがまた旨いんですよ、ぜひ食べてやってください」
「村長……!」
茂三の歓待ぶりに思わず涙ぐむ面々。
「あ、あの……!」
延寿が意を決して切り出した。
「卵! もらって良いですか???」
「あぁ、採れたてを用意しますよ、たくさん食べてください」
「やったぁ」
「良かったね!」
双葉と延寿が手を取り合って喜んだ。
後ろで翼と吉宗と太郎の三人が、「TKG♪ TKG♪」と歌いながら小躍りしていた……


