アイドル田舎探訪~今晩泊めてください!~
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リアクション
緑の世界が開けた所に、大きな池があった。
溜まっている水が川へと繋がっている。
「思っていた以上に広いな」
仄が独り言のようにつぶやいた。
「池ってよりは……山から流れ落ちてきている滝もあって、ちょっとした観光スポットにもなるんじゃないか?」
「秘境すぎて、地元民以外は誰も存在を知らないんでおますなぁ。勿体ないどすぇ。何もしなくてもここを大々的にアピールすれば、人が集まるんじゃないんかねぇ?」
枢が不思議そうに小首を傾げた。
「そうだな、まぁあれだ。きっと地元民は当たり前すぎて、ここがどんなに美しい場所かっていうのが分からないのかもしれないな」
「そうやんなぁ……」
案内してきた茂三は一通り説明を終えると、役目は済んだと言わんばかりに今来た道を戻っていった。
「さてと、釣り班は各々で自由に始めるとするか」
仄はきょろきょろと辺りを見回し【観察眼】で川の様子を伺って魚の居そうな場所を選んだ。
「あの大きな岩の影が良さそうだぜ」
そう言うと枢を連れて、少し離れたスポットを陣取った。
ルアーを投げ込んでからは【フラッフィーホップ】で跳ねるような動きで魚の注意を引き付ける。
「枢、この竿をしっかり持ってろよ。いいか? 離すなよ」
真剣に釣りに挑もうとする仄の目の色が変わってきていることに気付いて、枢は少し躊躇した。
(厳しく指導されそうや……)
危機を感じ、【妖の色目】を使用して仄に甘えてみた。
「うち、初めてなんよ……やさしゅうしてな?」
その言葉と蠱惑的な眼に、仄の身体からへなへなと力が抜けていった。
「枢ぅ~……ズルいぞぉ~、ったく、しょうがねぇなぁ」
枢の背後に回り込むと、後ろから抱きかかえるような格好で釣りを始める仄。
「一緒にやってやるよ」
耳元で囁く仄に、枢は心臓の音が激しくなっていくのを感じていた。
そんなラブラブな二人を横目に、風花は手頃な大きさの枝を『数打刀』で工作して、髪留めの紐でユミギリ式で火を作った。
「風邪をひいたら大変だからね。火を熾していないと」
春人は心配そうに風花を見つめる。
「大丈夫? かなり水温低そうだけど?」
「平気です! 私は川の深い所(淵)に潜って村長に借りた魚獲りの道具【銛!】で魚を獲ってきますので! 先輩は浅い所で釣りをしていて下さい、どっちが多く獲れたかで勝負ですよ! あ、でも釣り針を引っ掛けたりしないで下さいね、振りじゃないですよ!」
「わかってるよ!」
春人が真っ赤な顔をしながら否定する。
「獲る魚は主を狙うけど、いなければ大物なら何でも良いと思っています。オオメジロザメとかヨーロッパオオナマズとかいたら良いんだけど」
「ちょっと待って、その服で泳ぐの?」
「あははは、ちゃーんと下に水着も着てきているので安心してください!」
「そ、そっか……」
(着替えは持ってきたけど肝心の下着を忘れちゃったから、神谷先輩の前で着替えまでずぶ濡れにならないように気をつけなきゃ)
溜まっている水が川へと繋がっている。
「思っていた以上に広いな」
仄が独り言のようにつぶやいた。
「池ってよりは……山から流れ落ちてきている滝もあって、ちょっとした観光スポットにもなるんじゃないか?」
「秘境すぎて、地元民以外は誰も存在を知らないんでおますなぁ。勿体ないどすぇ。何もしなくてもここを大々的にアピールすれば、人が集まるんじゃないんかねぇ?」
枢が不思議そうに小首を傾げた。
「そうだな、まぁあれだ。きっと地元民は当たり前すぎて、ここがどんなに美しい場所かっていうのが分からないのかもしれないな」
「そうやんなぁ……」
案内してきた茂三は一通り説明を終えると、役目は済んだと言わんばかりに今来た道を戻っていった。
「さてと、釣り班は各々で自由に始めるとするか」
仄はきょろきょろと辺りを見回し【観察眼】で川の様子を伺って魚の居そうな場所を選んだ。
「あの大きな岩の影が良さそうだぜ」
そう言うと枢を連れて、少し離れたスポットを陣取った。
ルアーを投げ込んでからは【フラッフィーホップ】で跳ねるような動きで魚の注意を引き付ける。
「枢、この竿をしっかり持ってろよ。いいか? 離すなよ」
真剣に釣りに挑もうとする仄の目の色が変わってきていることに気付いて、枢は少し躊躇した。
(厳しく指導されそうや……)
危機を感じ、【妖の色目】を使用して仄に甘えてみた。
「うち、初めてなんよ……やさしゅうしてな?」
その言葉と蠱惑的な眼に、仄の身体からへなへなと力が抜けていった。
「枢ぅ~……ズルいぞぉ~、ったく、しょうがねぇなぁ」
枢の背後に回り込むと、後ろから抱きかかえるような格好で釣りを始める仄。
「一緒にやってやるよ」
耳元で囁く仄に、枢は心臓の音が激しくなっていくのを感じていた。
そんなラブラブな二人を横目に、風花は手頃な大きさの枝を『数打刀』で工作して、髪留めの紐でユミギリ式で火を作った。
「風邪をひいたら大変だからね。火を熾していないと」
春人は心配そうに風花を見つめる。
「大丈夫? かなり水温低そうだけど?」
「平気です! 私は川の深い所(淵)に潜って村長に借りた魚獲りの道具【銛!】で魚を獲ってきますので! 先輩は浅い所で釣りをしていて下さい、どっちが多く獲れたかで勝負ですよ! あ、でも釣り針を引っ掛けたりしないで下さいね、振りじゃないですよ!」
「わかってるよ!」
春人が真っ赤な顔をしながら否定する。
「獲る魚は主を狙うけど、いなければ大物なら何でも良いと思っています。オオメジロザメとかヨーロッパオオナマズとかいたら良いんだけど」
「ちょっと待って、その服で泳ぐの?」
「あははは、ちゃーんと下に水着も着てきているので安心してください!」
「そ、そっか……」
(着替えは持ってきたけど肝心の下着を忘れちゃったから、神谷先輩の前で着替えまでずぶ濡れにならないように気をつけなきゃ)


