共奏のオルトアース~ファイナルステージ~
リアクション公開中!
リアクション
■あなたの『アイドル補正』を打ち崩す!
「アハハハハ! お前はここで朽ち果てるがいいさ!」
片目を髪で隠した姿の玲花がそう口にしただけで、クロティア・ライハとナレッジ・ディアは後ずさりしたくなるような気分にさせられる。
(ここで退いたら……あのゲームの次回作ができなくなる……!)
(いつだってナレッジは、マスターと一緒です!)
それでもファンの後押しを受けて踏みとどまり、ステージにクロティアとそっくりの少女が出現する。
「マスターと一緒にダンスをお願いします、プライさん!」
背景が切り替わり、鮮やかな配色のオブジェクトが多数出現する。クロティアがよくプレイする音ゲーのステージに、音楽に合わせて四色のオブジェクトがふわふわと近付いてきた。
「やるよ、プライ!」
クロティアとプライが互いに頷き合い、浮遊するオブジェクトに触れて音を紡いでいく。ステージの左右で時に交互に、時に同時に音を生み出し、息の合ったダンスでファンを魅了していく。時折玲花の生み出すノイズが妨害として送り込まれるが、適切に対処しコンボを切らさない。
「「フルコンボ・アタック!!」」
最後に出現した、ステージの中央に向かって伸びる矢印を触れながら二人が合流すれば、発生した光の波動が玲花を一瞬、ふらつかせた。
扉を開けると別世界
準備は良いかな ShowTime?
剣堂 愛菜の小声ながらも確かに響く歌に合わせ、相沢 涼が魔法少女に変身し、翼をはためかせて宙へと舞い上がる。すると対抗のつもりか玲花も、こちらは魔女っ娘といった外見でノイズを光線にして撃ち出し、涼を攻撃し始めた。
「こんなピンチだって、私たちならきっとチャンスに変えられるはず!」
地上で歌い続ける愛菜が、大丈夫、と言うかのようにこくり、と頷いた。それを見て涼が、曲のテンポが変わるタイミングでわざとノイズの一つに当たったように見せ、地面に落ちて膝を折る。
結託 競合 対立 独占
黒い手だって伸びてくる
涼の周りに複数の敵が出現する。だんだんと包囲網を狭めていく彼らを涼はキッ、と見つめるばかり――。
Get Emotion!
ひときわ強く響いた声の後、高所に光が――強烈な存在感が生じる。タキシードにシルクハットを被った仮想体、ユウキに変身した深郷 由希菜が跳躍し、いままさに襲いかかろうとしていた敵の一人を打ち倒す。
「背後が隙だらけだな。仮にもステージに立つのであれば、どこを見られてもいいように注意は払うものだ」
由希菜が涼へ手を差し出し、涼がその手を取って立ち上がる。そして周囲を薙ぐように振るえば、敵が霧散して再び光が戻る。
「さあ、みんな一緒に、走り出そう!」
ファンに呼びかけ、涼と由希菜が翼をはためかせて大空へ舞い上がる。
変わった身体は自由に走り出すの
この地から声が聞こえてくる限り
人の期待に応えて見せるんだよ
小さな声でも、不器用な手でも
届けたい オルトカナリア
生まれた暖かな光が玲花に降り注ぎ、魔女っ娘の姿を消滅させた――。
強者の存在感をもって、ファンの視線を釘付けにする玲花。しかしそこに、それを上回る存在感を放つキャラが登場する。
「眠れる魔王の目覚め……その目に刻め!」
黒い蝶を舞わせながら歌い始めた凍鶴 緋桜に、たちまちファンの視線は誘導される。玲花も対抗し、ここに魔王と勇者の決戦が開かれた。
誰かに決めつけられた『好き』じゃ
奪えないよ その想い
世界に思い切り叫べ
キミイロのLove NAGOYA
決戦の行方は最後、緋桜の歌詞に共感したファンの思いに一瞬気を取られた玲花が黒い蝶に包み込まれ、ライブを中断させられたことで決した。曲を終え、視線を送った緋桜へファンの歓声が送られる――。
人々を守る正義の味方として、難なく敵を蹴散らす玲花。ファンが感謝の言葉を送ったところでステージに再び敵が現れ、続いて空莉・ヴィルトールがステージに登場する。
「玲花ちゃん、あなたのアイドルとしての力は確かに凄い。
でもね、あなたには絶対真似できないものがあるの。それは――」
言葉の途中で、敵が襲いかかる。攻撃が空莉を掠め、しかし倒れることなく剣を振るい、敵を打ち倒す。圧倒的な力でねじ伏せるのではなく、たとえ傷ついたとしても敵を倒し、大切なものを守り抜く――そんな空莉の姿にファンはより強く心を打たれ、応援の言葉を投げかける。
「ほら、キミ達も! この戦いの主役は、キミ達だから♪」
十分注目を集めたところで、空莉がファンをライブの主役に引き立てる。思い思いの姿に変身したファンが自由に、楽しげに振る舞い、その興奮が玲花の正義の味方としての姿をかき消していった。
ファンを下僕として、その上に君臨する玲花。さながらお姫様の如く振る舞う彼女に対抗するは、青井 星一郎とレイニィの二人。
「颯爽登場! 蒼星美少年!
皆の心を取り戻そう、レイニィ!」
こくり、と頷いたレイニィが演奏を始め、皇子の姿に変身した星一郎が自らの歌声を命の源とし、周囲にあった鎧だけの人形を自律させる。槍を構えたそれらが姫の親衛隊と交戦し、やがて駆逐する。
「お前の強いる世界に、俺は反逆する!」
一人になった玲花へ進み出た星一郎が、ミラーボールのように作り出した光球を二人の間に放る。
光が弾け、玲花のお姫様の姿が光にかき消されていった。
まるで小悪魔の如く、誘惑する仕草と視線で、ファンを虜にする玲花。ステージが玲花色に染まりつつあるそこへ、ふわり、と翼をはためかせて向有 ガイアが降り立ち、英雄の如く堂々とした雰囲気を纏って名乗りを上げる。
「母なる大地に舞い降りた戦女神、ガイア! ここに参上!」
剣を掲げれば、先程まで虜にされていたファンの姿をした敵が複数、ガイアを取り囲むように現れる。奇声をあげて襲いかかる敵を、星空のような小さな光を撒きながら切り伏せていく。
「「ガーイアきゅーん! ガーイアきゅーん!」」
客席では照美 瑠羽とテラ・トリリオンが、ルミマルを振ったり声援を送ったりして、ガイアを応援する。その行為は一部の過激なファンによる妨害を阻止し、ステージをガイアの雰囲気に染める手助けとなった。
「戦女神の剣舞を大地に捧げる……世界に萌え渡れ! 愛と夢の息吹!」
最後、大上段からの振り下ろしで敵を一蹴したガイアの、生まれた光の刃が小悪魔玲花を切り裂き、消滅させた。
「天歌院さまはあらゆる『萌え』を網羅していらっしゃるようですが……それらはすべて『生』の萌え。
果たしてわたくしの『萌え』に対抗することができますか?」
ゆらり、とステージに立った宇津塚 夢佳と視線があったファンは、次の瞬間自分が喪服姿に変えられているのに気付く。ゆらゆらと浮遊する魂が作り出すは、狭間の世界。
「しばしの時間、夢現の境にご案内いたしましょう」
自身も幽霊のようにゆらり、ゆらりと立ち振る舞いながら、琵琶を奏でファンを誘う。このライブに玲花は有効なアクションを行うことができず、一方的に敗北を喫する形となった。
「アハハハハ! お前はここで朽ち果てるがいいさ!」
片目を髪で隠した姿の玲花がそう口にしただけで、クロティア・ライハとナレッジ・ディアは後ずさりしたくなるような気分にさせられる。
(ここで退いたら……あのゲームの次回作ができなくなる……!)
(いつだってナレッジは、マスターと一緒です!)
それでもファンの後押しを受けて踏みとどまり、ステージにクロティアとそっくりの少女が出現する。
「マスターと一緒にダンスをお願いします、プライさん!」
背景が切り替わり、鮮やかな配色のオブジェクトが多数出現する。クロティアがよくプレイする音ゲーのステージに、音楽に合わせて四色のオブジェクトがふわふわと近付いてきた。
「やるよ、プライ!」
クロティアとプライが互いに頷き合い、浮遊するオブジェクトに触れて音を紡いでいく。ステージの左右で時に交互に、時に同時に音を生み出し、息の合ったダンスでファンを魅了していく。時折玲花の生み出すノイズが妨害として送り込まれるが、適切に対処しコンボを切らさない。
「「フルコンボ・アタック!!」」
最後に出現した、ステージの中央に向かって伸びる矢印を触れながら二人が合流すれば、発生した光の波動が玲花を一瞬、ふらつかせた。
扉を開けると別世界
準備は良いかな ShowTime?
剣堂 愛菜の小声ながらも確かに響く歌に合わせ、相沢 涼が魔法少女に変身し、翼をはためかせて宙へと舞い上がる。すると対抗のつもりか玲花も、こちらは魔女っ娘といった外見でノイズを光線にして撃ち出し、涼を攻撃し始めた。
「こんなピンチだって、私たちならきっとチャンスに変えられるはず!」
地上で歌い続ける愛菜が、大丈夫、と言うかのようにこくり、と頷いた。それを見て涼が、曲のテンポが変わるタイミングでわざとノイズの一つに当たったように見せ、地面に落ちて膝を折る。
結託 競合 対立 独占
黒い手だって伸びてくる
涼の周りに複数の敵が出現する。だんだんと包囲網を狭めていく彼らを涼はキッ、と見つめるばかり――。
Get Emotion!
ひときわ強く響いた声の後、高所に光が――強烈な存在感が生じる。タキシードにシルクハットを被った仮想体、ユウキに変身した深郷 由希菜が跳躍し、いままさに襲いかかろうとしていた敵の一人を打ち倒す。
「背後が隙だらけだな。仮にもステージに立つのであれば、どこを見られてもいいように注意は払うものだ」
由希菜が涼へ手を差し出し、涼がその手を取って立ち上がる。そして周囲を薙ぐように振るえば、敵が霧散して再び光が戻る。
「さあ、みんな一緒に、走り出そう!」
ファンに呼びかけ、涼と由希菜が翼をはためかせて大空へ舞い上がる。
変わった身体は自由に走り出すの
この地から声が聞こえてくる限り
人の期待に応えて見せるんだよ
小さな声でも、不器用な手でも
届けたい オルトカナリア
生まれた暖かな光が玲花に降り注ぎ、魔女っ娘の姿を消滅させた――。
強者の存在感をもって、ファンの視線を釘付けにする玲花。しかしそこに、それを上回る存在感を放つキャラが登場する。
「眠れる魔王の目覚め……その目に刻め!」
黒い蝶を舞わせながら歌い始めた凍鶴 緋桜に、たちまちファンの視線は誘導される。玲花も対抗し、ここに魔王と勇者の決戦が開かれた。
誰かに決めつけられた『好き』じゃ
奪えないよ その想い
世界に思い切り叫べ
キミイロのLove NAGOYA
決戦の行方は最後、緋桜の歌詞に共感したファンの思いに一瞬気を取られた玲花が黒い蝶に包み込まれ、ライブを中断させられたことで決した。曲を終え、視線を送った緋桜へファンの歓声が送られる――。
人々を守る正義の味方として、難なく敵を蹴散らす玲花。ファンが感謝の言葉を送ったところでステージに再び敵が現れ、続いて空莉・ヴィルトールがステージに登場する。
「玲花ちゃん、あなたのアイドルとしての力は確かに凄い。
でもね、あなたには絶対真似できないものがあるの。それは――」
言葉の途中で、敵が襲いかかる。攻撃が空莉を掠め、しかし倒れることなく剣を振るい、敵を打ち倒す。圧倒的な力でねじ伏せるのではなく、たとえ傷ついたとしても敵を倒し、大切なものを守り抜く――そんな空莉の姿にファンはより強く心を打たれ、応援の言葉を投げかける。
「ほら、キミ達も! この戦いの主役は、キミ達だから♪」
十分注目を集めたところで、空莉がファンをライブの主役に引き立てる。思い思いの姿に変身したファンが自由に、楽しげに振る舞い、その興奮が玲花の正義の味方としての姿をかき消していった。
ファンを下僕として、その上に君臨する玲花。さながらお姫様の如く振る舞う彼女に対抗するは、青井 星一郎とレイニィの二人。
「颯爽登場! 蒼星美少年!
皆の心を取り戻そう、レイニィ!」
こくり、と頷いたレイニィが演奏を始め、皇子の姿に変身した星一郎が自らの歌声を命の源とし、周囲にあった鎧だけの人形を自律させる。槍を構えたそれらが姫の親衛隊と交戦し、やがて駆逐する。
「お前の強いる世界に、俺は反逆する!」
一人になった玲花へ進み出た星一郎が、ミラーボールのように作り出した光球を二人の間に放る。
光が弾け、玲花のお姫様の姿が光にかき消されていった。
まるで小悪魔の如く、誘惑する仕草と視線で、ファンを虜にする玲花。ステージが玲花色に染まりつつあるそこへ、ふわり、と翼をはためかせて向有 ガイアが降り立ち、英雄の如く堂々とした雰囲気を纏って名乗りを上げる。
「母なる大地に舞い降りた戦女神、ガイア! ここに参上!」
剣を掲げれば、先程まで虜にされていたファンの姿をした敵が複数、ガイアを取り囲むように現れる。奇声をあげて襲いかかる敵を、星空のような小さな光を撒きながら切り伏せていく。
「「ガーイアきゅーん! ガーイアきゅーん!」」
客席では照美 瑠羽とテラ・トリリオンが、ルミマルを振ったり声援を送ったりして、ガイアを応援する。その行為は一部の過激なファンによる妨害を阻止し、ステージをガイアの雰囲気に染める手助けとなった。
「戦女神の剣舞を大地に捧げる……世界に萌え渡れ! 愛と夢の息吹!」
最後、大上段からの振り下ろしで敵を一蹴したガイアの、生まれた光の刃が小悪魔玲花を切り裂き、消滅させた。
「天歌院さまはあらゆる『萌え』を網羅していらっしゃるようですが……それらはすべて『生』の萌え。
果たしてわたくしの『萌え』に対抗することができますか?」
ゆらり、とステージに立った宇津塚 夢佳と視線があったファンは、次の瞬間自分が喪服姿に変えられているのに気付く。ゆらゆらと浮遊する魂が作り出すは、狭間の世界。
「しばしの時間、夢現の境にご案内いたしましょう」
自身も幽霊のようにゆらり、ゆらりと立ち振る舞いながら、琵琶を奏でファンを誘う。このライブに玲花は有効なアクションを行うことができず、一方的に敗北を喫する形となった。