共奏のオルトアース~ファイナルステージ~
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リアクション
■鉄壁のシールドを無効化せよ!
『シールドを無効化しないといけないけど、この攻撃だと避けるので手一杯だね……!』
ミサイルを着弾寸前に撃ち落とし、生じた煙を水飛沫でかき消した界塚 ツカサが、なおも狙い撃たれるビームを飛んで避ける。雨霰と降り注ぐビームやミサイルに、フェスタ生やDマテ使いは防戦を強いられていた。
「そうですね。幸い、洗脳者は仲間の働きのおかげであらかた取り除かれたようですので、巻き込む心配はありません。
僕は大きく動きつつ、ブリリアントレイカの照準を狂わせるようにします」
加賀 ノイがウマ型Dマテリアルのロケット噴射で空を飛びつつ、自分を狙い撃つタイミングで無数の紙吹雪を出現させ、照準を絞らせないように振る舞う。
『その間に……そこっ!』
ノイが攻撃を引きつけている間に、ツカサはブリリアントレイカを守るエネルギーシールドの発生元、ビットに照準を合わせ、装着したパーツを振動させて削り取るように攻撃する。直撃を受けたビットが機能を停止し地面に落ちるが、すぐに別のビットがシールドを補強する。
『一つだけでは変わらない、けど、続けていけば……!』
続けていけば必ず道は開ける。そう信じて、ツカサとノイが攻撃を継続する。
清きうるまの島風が 蜷局を巻いて吠ゆる時
ビットの真下に埋め込まれたコマ型Dマテリアルから頭上に向けて、強い衝撃と風の力が生まれる。勇気を奮い立たせるため、歌を口ずさみながら鮫谷 此白が、次の攻撃を繰り出す。
美ら浜充たす白妙の 真砂も飛礫と成り変わり
生まれた紙吹雪が無数の刃となってビットを切り刻み、風が晴れると同時に限界を迎えたビットが機能を停止し地面に落ちた。
荒波狂う海の果て 一閃瞬くその刹那
間髪入れず、此白が次のビットに向けて牙の鋭いサメを生み出し、噛みつかせる。
龍の嘆きぞ谺する
そこに雷が落ち、抵抗力が低下していたビットは致命傷を受け、機能を停止し地面に落ちた。
「ビットの数が減ってきたわ! この調子でビットを壊していきましょう!」
リーナ・エストファーネが仲間を鼓舞するように声を発し、その力が高瀬 誠也にも宿る。
「この一撃で!」
マテリアルコアのパワーを引き出したエネルギー弾がビットを撃ち、機能を停止し地面に落ちる。
「まだ楯突こうというのかしら? 勝敗はとっくに決していてよ?」
「どうかな? 結構やれてると思うけど。
それよりもレイカ、おもちゃに興味はない、って言っておきながら、ちょっと必死すぎるんじゃない?」
ブリリアントレイカが視線を向けた先、一輪バイク型Dマテリアルを駆る渋谷 柚姫が一気に近付き、生み出した紙吹雪を刃に変えて放つ。それらはまだ機能を保っているエネルギーシールドに阻まれるが、一部がビットにダメージを与える。
「口だけは達者なようですわね!」
ブリリアントレイカが柚姫に照準を定めるが、機動力を活かした回避行動で的を絞らせない。
(よしよし、この調子で笠鳴さんとシールドを無効化して、水鏡くんに突撃してもらおう!)
『クリスさん、散開してビットを破壊しましょう!』
『はいはーい。ナイフ投げは~ボクにお任せ!』
笹鳴 風花がブロンドの髪をなびかせブリリアントレイカに接近戦を挑む傍ら、クリス・フレグハートが両手に装備したナイフをビットに向かって投げつける。ただ、ビットは決して脆弱ではなくむしろ堅牢であり、飛んでいったナイフが装甲に阻まれて弾かれ、宙を舞った。
『ジャンプキャッチ! へへ、今日が初めてのダイブだけど案外いける――』
クリスの声は、足元で生じた爆風にかき消された。落ちるように飛来してきたミサイルが着弾し、クリスはそれに巻き込まれる形になってしまった。
「クリスさん!?」
かろうじて足は止めず、しかし振り返った風花の視線の先に、クリスの姿はない。
「大丈夫! ちょっと気を失っちゃってるけど、大丈夫だよ!」
別のところから、クリスを回収した柚姫の声が聞こえてきた。
「……残りのビットは、三つ。クリスさんの分、三倍にして返します!!」
一歩ごとに、風花の身体能力が強化されていく。彼女を狙い撃ったはずのビームが、彼女の後ろに着弾した。
「はああぁぁ!」
エネルギー光を纏い、体当りするように手にしたパイプレンチハンマーをビットへ叩きつける。派手な破砕音と共にビットが砕け散り、残りの二つも風花の怒りの一撃によって粉砕された。
「……なるほど。これだけ力を魅せてもなお、抗うというのですか。その頭の悪さが命取りになりますわよ!」
ビットを破壊され、自身を守るシールドを失いはしたものの、ブリリアントレイカの戦闘力は今だ圧倒的であった。
疲労の色を濃くしつつ、フェスタ生たちはブリリアントレイカ本体への攻撃を開始する――。
『シールドを無効化しないといけないけど、この攻撃だと避けるので手一杯だね……!』
ミサイルを着弾寸前に撃ち落とし、生じた煙を水飛沫でかき消した界塚 ツカサが、なおも狙い撃たれるビームを飛んで避ける。雨霰と降り注ぐビームやミサイルに、フェスタ生やDマテ使いは防戦を強いられていた。
「そうですね。幸い、洗脳者は仲間の働きのおかげであらかた取り除かれたようですので、巻き込む心配はありません。
僕は大きく動きつつ、ブリリアントレイカの照準を狂わせるようにします」
加賀 ノイがウマ型Dマテリアルのロケット噴射で空を飛びつつ、自分を狙い撃つタイミングで無数の紙吹雪を出現させ、照準を絞らせないように振る舞う。
『その間に……そこっ!』
ノイが攻撃を引きつけている間に、ツカサはブリリアントレイカを守るエネルギーシールドの発生元、ビットに照準を合わせ、装着したパーツを振動させて削り取るように攻撃する。直撃を受けたビットが機能を停止し地面に落ちるが、すぐに別のビットがシールドを補強する。
『一つだけでは変わらない、けど、続けていけば……!』
続けていけば必ず道は開ける。そう信じて、ツカサとノイが攻撃を継続する。
清きうるまの島風が 蜷局を巻いて吠ゆる時
ビットの真下に埋め込まれたコマ型Dマテリアルから頭上に向けて、強い衝撃と風の力が生まれる。勇気を奮い立たせるため、歌を口ずさみながら鮫谷 此白が、次の攻撃を繰り出す。
美ら浜充たす白妙の 真砂も飛礫と成り変わり
生まれた紙吹雪が無数の刃となってビットを切り刻み、風が晴れると同時に限界を迎えたビットが機能を停止し地面に落ちた。
荒波狂う海の果て 一閃瞬くその刹那
間髪入れず、此白が次のビットに向けて牙の鋭いサメを生み出し、噛みつかせる。
龍の嘆きぞ谺する
そこに雷が落ち、抵抗力が低下していたビットは致命傷を受け、機能を停止し地面に落ちた。
「ビットの数が減ってきたわ! この調子でビットを壊していきましょう!」
リーナ・エストファーネが仲間を鼓舞するように声を発し、その力が高瀬 誠也にも宿る。
「この一撃で!」
マテリアルコアのパワーを引き出したエネルギー弾がビットを撃ち、機能を停止し地面に落ちる。
「まだ楯突こうというのかしら? 勝敗はとっくに決していてよ?」
「どうかな? 結構やれてると思うけど。
それよりもレイカ、おもちゃに興味はない、って言っておきながら、ちょっと必死すぎるんじゃない?」
ブリリアントレイカが視線を向けた先、一輪バイク型Dマテリアルを駆る渋谷 柚姫が一気に近付き、生み出した紙吹雪を刃に変えて放つ。それらはまだ機能を保っているエネルギーシールドに阻まれるが、一部がビットにダメージを与える。
「口だけは達者なようですわね!」
ブリリアントレイカが柚姫に照準を定めるが、機動力を活かした回避行動で的を絞らせない。
(よしよし、この調子で笠鳴さんとシールドを無効化して、水鏡くんに突撃してもらおう!)
『クリスさん、散開してビットを破壊しましょう!』
『はいはーい。ナイフ投げは~ボクにお任せ!』
笹鳴 風花がブロンドの髪をなびかせブリリアントレイカに接近戦を挑む傍ら、クリス・フレグハートが両手に装備したナイフをビットに向かって投げつける。ただ、ビットは決して脆弱ではなくむしろ堅牢であり、飛んでいったナイフが装甲に阻まれて弾かれ、宙を舞った。
『ジャンプキャッチ! へへ、今日が初めてのダイブだけど案外いける――』
クリスの声は、足元で生じた爆風にかき消された。落ちるように飛来してきたミサイルが着弾し、クリスはそれに巻き込まれる形になってしまった。
「クリスさん!?」
かろうじて足は止めず、しかし振り返った風花の視線の先に、クリスの姿はない。
「大丈夫! ちょっと気を失っちゃってるけど、大丈夫だよ!」
別のところから、クリスを回収した柚姫の声が聞こえてきた。
「……残りのビットは、三つ。クリスさんの分、三倍にして返します!!」
一歩ごとに、風花の身体能力が強化されていく。彼女を狙い撃ったはずのビームが、彼女の後ろに着弾した。
「はああぁぁ!」
エネルギー光を纏い、体当りするように手にしたパイプレンチハンマーをビットへ叩きつける。派手な破砕音と共にビットが砕け散り、残りの二つも風花の怒りの一撃によって粉砕された。
「……なるほど。これだけ力を魅せてもなお、抗うというのですか。その頭の悪さが命取りになりますわよ!」
ビットを破壊され、自身を守るシールドを失いはしたものの、ブリリアントレイカの戦闘力は今だ圧倒的であった。
疲労の色を濃くしつつ、フェスタ生たちはブリリアントレイカ本体への攻撃を開始する――。