神々の悪戯! ハロウィンナイト悪夢編
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■Halloween night fight(3)
人通りの多い通りでは、栗村 かたりと、睡蓮寺 小夜が、お菓子を配っている。
2人のそばには、小鳥の姿の星獣【歌鳥・奏(フルートバード)】。
「わぁ……かたりちゃん、凄い量のクッキー。
わたしもお饅頭を多めに持って来たけど……」
かたりは黒猫の耳としっぽをつけ【ねこのてハンマー】を携えており、小夜は【闇色ノ仮面】を横に被った赤ずきん風死神の姿。
一見ハロウィンを楽しんでいるように見えるが、真の目的はお菓子ゴーレムを倒すことだった。
「こんなに集まるなんて……お饅頭、足りるかな?」
小夜の作って来た【小夜特製御饅頭】は適度な餡子と苺が入っており、甘いの苦手な人でも美味しく食べれるよう作られている一品だ。
一方クッキー作りが特技かつ趣味であるかたりのそれも、かなりの評判を呼んでおり、2人の前には結構な行列ができていた。
ゴーレム達も、2人のお菓子と仮装に引き寄せられ、当然集まって来て……
……
…………
物陰でこの時を待っていた睡蓮寺 陽介と麦倉 淳が通りに踊り出る。
陽介はマジシャン風衣装の仮装。
淳は【スピリットレイヤー】のブレザー姿。黒い鳥の幻を連れており、槍のような武器を持っている。
♪~
淳は【スピードチューン】と【ディスコフライヤー】で、アップテンポなBGMをかけた。
一般客が怖がらぬよう、このバトルを楽しいショーのようにしたいと考えていた。
ここでかたりが【スタンダップファイト】。
「みんな、一緒にがんばろなの♪」
手作りクッキーを仲間全員に配り、士気を高めたりリラックスさせたりする。
「おいかたり……」
「どうしたの? まことおにーさん」
「大量クッキーのその技、今はヤバい!」
淳の懸念通り、美味しそうなクッキーにつられて、ゴーレム達が突進してきた。
しかしおかげで、逃げ遅れていた一般客もだいぶ退避することができた。
それでもまだ少し、一般客は辺りに残っている。
陽介は手にした【ジャグリングメイス】を【ナイフディーリング】で操り、お菓子ゴーレム達をけん制、攻撃する。
すぐにゴーレムはお菓子を吐き出す。
その様子と、今の大道芸人の陽介の鮮やかな身のこなしを見た一般客から、歓声があがる。
淳が呼び出した【二次元キャラ:森を往く勇者】は、鋼の剣で遠方のゴーレムに近づき、攻撃して倒して歩いている。
ある程度回避しながら進んだので、数体を倒すことに成功。
ゴーレムに突進されて消えるまで、かなりの活躍をした。
かたりは【灼熱ショコラ】で、熱々のチョコレートを使った攻撃を見せる。
攻撃されたゴーレムは、たくさんのお菓子を吐き出した。
珍しいお菓子も多く、どれも美味しそうだ。
「わー、お菓子! お菓子出てきたなの♪」
仲間が攻撃されてるのを感じているのか、何体かのお菓子ゴーレムが、腕を振って乱暴に動いている。
小夜が、すっと前に歩み出た。
「……おいたはダメ、ですよ…?」
小夜は、奏と共に【やさしい子守唄】を歌う。
~♪
ゴーレム達はうっとりと気持ちよさそうに眠り始めた。
このタイミングで、まだ少し残っていた一般客も、全員その場から退避することに成功。
ショーのような雰囲気を意識したバトルに、一般客達はあまり怖がることなくそこにいることができた。
「なんか、倒したらかわいそうになってきたなの」
無邪気に眠るお菓子ゴーレムを見て、かたりが【ねこのてはんまー】を握る手を伸ばす。
そしてその【ねこのてはんまー】で、手直にいたゴーレムを【なでなで】する。
【なでなで】効果で元気になれたゴーレム達は、どんどん目覚め、巨大化するべく接近し始めた。
「わっ、び、びっくりなの!?
んとんと……まことおにーさん、陽介おにーちゃん
あと、お願いなの!」
「さよちゃん、かたり……下がってな。陽介、行こう!」
「なあ麦倉……奴さんが巨大化したら菓子も大きくなるかねぇ?」
「でかい菓子が出たら山分けだな☆」
陽介は【シューティングスター】の、空中に産み出した7つの火球で辺り一帯を攻撃する。
淳は【逆転のリベンジインパクト】。
ゴーレムの攻撃をあえて受けることで自らを追い込み、強力な逆転の一撃を放つ。
その後もの覚醒状態の中、どんどんゴーレムを倒してまわる。
「ちっ。巨大化する前にやっつけちまったじゃねーか!」
「本当、いいんだか悪いんだか」
こうして4人は、その辺り一帯のゴーレムを殲滅した。
辺りには、お菓子ゴーレムが残して行ったお菓子がたくさん落ちている。
「やっぱりちょっと、かわいそうなの」
【働き者の箒さん】でお菓子をかき集めながら、かたりがぽつりと言う。
小夜はそれを見て、そっとかたりを【よしよし】。
「このお菓子を……みんなに配ってあげよう?」
小夜の肩に奏が止まり、おねだりするように髪をつついてきた。
「ふふ、奏、お饅頭が欲しいの? 大丈夫。奏の分はとってあるよ……?」
奏にじっとみつめられて、小夜の中にウタが溢れる。
小夜は、楽しいハロウィンソングを口づさんだ。
♪~♪~
バトルの終わった静かなその場で、セレナータの力【一番星のセレナーデ】が発動した。
奏が空高く舞い上がると、歌に合わせて光り輝き辺りを照らした。
今宵、戦った者、芸を見せた者、悪戯にいそしんだ者、幸せだった者、そうでもなかった者、思いもよらぬ運命をたどり、危険な悪役となってしまった者……様々な者の上に、小夜のウタと奏の光は降り注いでいく。
そして、誰もが口にせずにはいられなくなる。
♪~♪~
「ハッピーハロウィン!」
人通りの多い通りでは、栗村 かたりと、睡蓮寺 小夜が、お菓子を配っている。
2人のそばには、小鳥の姿の星獣【歌鳥・奏(フルートバード)】。
「わぁ……かたりちゃん、凄い量のクッキー。
わたしもお饅頭を多めに持って来たけど……」
かたりは黒猫の耳としっぽをつけ【ねこのてハンマー】を携えており、小夜は【闇色ノ仮面】を横に被った赤ずきん風死神の姿。
一見ハロウィンを楽しんでいるように見えるが、真の目的はお菓子ゴーレムを倒すことだった。
「こんなに集まるなんて……お饅頭、足りるかな?」
小夜の作って来た【小夜特製御饅頭】は適度な餡子と苺が入っており、甘いの苦手な人でも美味しく食べれるよう作られている一品だ。
一方クッキー作りが特技かつ趣味であるかたりのそれも、かなりの評判を呼んでおり、2人の前には結構な行列ができていた。
ゴーレム達も、2人のお菓子と仮装に引き寄せられ、当然集まって来て……
……
…………
物陰でこの時を待っていた睡蓮寺 陽介と麦倉 淳が通りに踊り出る。
陽介はマジシャン風衣装の仮装。
淳は【スピリットレイヤー】のブレザー姿。黒い鳥の幻を連れており、槍のような武器を持っている。
♪~
淳は【スピードチューン】と【ディスコフライヤー】で、アップテンポなBGMをかけた。
一般客が怖がらぬよう、このバトルを楽しいショーのようにしたいと考えていた。
ここでかたりが【スタンダップファイト】。
「みんな、一緒にがんばろなの♪」
手作りクッキーを仲間全員に配り、士気を高めたりリラックスさせたりする。
「おいかたり……」
「どうしたの? まことおにーさん」
「大量クッキーのその技、今はヤバい!」
淳の懸念通り、美味しそうなクッキーにつられて、ゴーレム達が突進してきた。
しかしおかげで、逃げ遅れていた一般客もだいぶ退避することができた。
それでもまだ少し、一般客は辺りに残っている。
陽介は手にした【ジャグリングメイス】を【ナイフディーリング】で操り、お菓子ゴーレム達をけん制、攻撃する。
すぐにゴーレムはお菓子を吐き出す。
その様子と、今の大道芸人の陽介の鮮やかな身のこなしを見た一般客から、歓声があがる。
淳が呼び出した【二次元キャラ:森を往く勇者】は、鋼の剣で遠方のゴーレムに近づき、攻撃して倒して歩いている。
ある程度回避しながら進んだので、数体を倒すことに成功。
ゴーレムに突進されて消えるまで、かなりの活躍をした。
かたりは【灼熱ショコラ】で、熱々のチョコレートを使った攻撃を見せる。
攻撃されたゴーレムは、たくさんのお菓子を吐き出した。
珍しいお菓子も多く、どれも美味しそうだ。
「わー、お菓子! お菓子出てきたなの♪」
仲間が攻撃されてるのを感じているのか、何体かのお菓子ゴーレムが、腕を振って乱暴に動いている。
小夜が、すっと前に歩み出た。
「……おいたはダメ、ですよ…?」
小夜は、奏と共に【やさしい子守唄】を歌う。
~♪
ゴーレム達はうっとりと気持ちよさそうに眠り始めた。
このタイミングで、まだ少し残っていた一般客も、全員その場から退避することに成功。
ショーのような雰囲気を意識したバトルに、一般客達はあまり怖がることなくそこにいることができた。
「なんか、倒したらかわいそうになってきたなの」
無邪気に眠るお菓子ゴーレムを見て、かたりが【ねこのてはんまー】を握る手を伸ばす。
そしてその【ねこのてはんまー】で、手直にいたゴーレムを【なでなで】する。
【なでなで】効果で元気になれたゴーレム達は、どんどん目覚め、巨大化するべく接近し始めた。
「わっ、び、びっくりなの!?
んとんと……まことおにーさん、陽介おにーちゃん
あと、お願いなの!」
「さよちゃん、かたり……下がってな。陽介、行こう!」
「なあ麦倉……奴さんが巨大化したら菓子も大きくなるかねぇ?」
「でかい菓子が出たら山分けだな☆」
陽介は【シューティングスター】の、空中に産み出した7つの火球で辺り一帯を攻撃する。
淳は【逆転のリベンジインパクト】。
ゴーレムの攻撃をあえて受けることで自らを追い込み、強力な逆転の一撃を放つ。
その後もの覚醒状態の中、どんどんゴーレムを倒してまわる。
「ちっ。巨大化する前にやっつけちまったじゃねーか!」
「本当、いいんだか悪いんだか」
こうして4人は、その辺り一帯のゴーレムを殲滅した。
辺りには、お菓子ゴーレムが残して行ったお菓子がたくさん落ちている。
「やっぱりちょっと、かわいそうなの」
【働き者の箒さん】でお菓子をかき集めながら、かたりがぽつりと言う。
小夜はそれを見て、そっとかたりを【よしよし】。
「このお菓子を……みんなに配ってあげよう?」
小夜の肩に奏が止まり、おねだりするように髪をつついてきた。
「ふふ、奏、お饅頭が欲しいの? 大丈夫。奏の分はとってあるよ……?」
奏にじっとみつめられて、小夜の中にウタが溢れる。
小夜は、楽しいハロウィンソングを口づさんだ。
♪~♪~
バトルの終わった静かなその場で、セレナータの力【一番星のセレナーデ】が発動した。
奏が空高く舞い上がると、歌に合わせて光り輝き辺りを照らした。
今宵、戦った者、芸を見せた者、悪戯にいそしんだ者、幸せだった者、そうでもなかった者、思いもよらぬ運命をたどり、危険な悪役となってしまった者……様々な者の上に、小夜のウタと奏の光は降り注いでいく。
そして、誰もが口にせずにはいられなくなる。
♪~♪~
「ハッピーハロウィン!」