バレンタイン・パニック!
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■バレンタインを楽しもう
中央広場のほうでは、【兎花魁衣装】を着た龍造寺 八玖斗がとあることをしようと準備に取りかかっていた。
何が始まるのかと、興味を抱いた人々が八玖斗の周りに集まってくる。
騒動を解決してライブが終わってしまったことを寂しく感じ、ストリートライブを行おうとしていたのだ。
「お、何かまた面白そうなことが始まりそうだな」
観客の中には、未だにサバゲー武装を身に纏っている大和田カレンもいた。
それに気がついた八玖斗が、ライブに巻き込もうとカレンに近付き、彼女の腕を掴む。
「おいおい、何だいきなり!」
戸惑うカレンに構わず、八玖斗はにやりと笑みを浮かべた。
「俺は、龍造寺 八玖斗だ!! 派手に行くぞっ!!」
【傾奇奢宇斗】を用いた名乗りは、多くの人の興味を引くことに成功する。
そして、八玖斗は【祭後】を歌い始めた。
荒っぽい口調ながらも、【ムーンライトクライ】で艶やかに歌い上げる。
「イベントはまだ終わらねえ。フェスタから皆へ、大盤振る舞いだっ!」
歌の間奏中に、八玖斗は【小判チョコ】を観客に向けてばら撒く。
「いいねぇ、いい盛り上がりだ!
あたしも盛り上がるぜーっ!!」
カレンも、八玖斗と同じように小さな袋に入ったチョコを観客に向けて楽しそうに投げていた。
神宮司 嵐とヒース・クリフォードは、手作りチョコレート教室に来ていた。
嵐は、弟である楓のために手作りのチョコレートを作ろうとしていたのだ。
「でも、楓のチョコのこだわりは強いですし、手作りのチョコで喜んでもらえるでしょうか?
やっぱり市販の方がよかったんじゃ……」
「僕は、嵐さんの作ったチョコのほうが絶対においしいと思うよ」
「ヒース……」
不安そうに曇っていた嵐の表情は、ヒースの言葉で徐々に晴れていく。
「ヒースがそこまで言うなら、手作りのチョコにいたしましょうか」
「そのほうがいいよ。僕も手伝う」
「ふふっ、お願いしますね」
2人は、手作り教室の講師の教え通りにチョコ作りを開始する。
「どうして突然ライブに目覚めたのか……理由はよくわかりませんが、
最近の楓はなんだか楽しそうで。わたくしは、それがとても嬉しいんです」
「嵐と楓は本当に仲がいいんだね」
「そう言われると、少し照れちゃいますわね。
チョコ好きな楓に、喜んで貰えるといいのですが」
やがて、可愛らしいクマの形をしたチョコレートが完成する。
(本当に仲がいいから、ちょっとだけ妬けちゃうな。
僕のためにもチョコで悩んで欲しかったな……なんてね)
そのチョコを丁寧に袋に詰める嵐の横顔を、ヒースは少しだけ寂しそうな瞳で見つめていた。
「はい、ヒース」
「……え?」
名前を呼ばれ、ヒースが俯いていた顔を上げると、目の前にはオシャレな袋に入れられたチョコがあった。
「ヒースにもチョコをと思ったのですが、もしかしていらなかったでしょうか……?」
「い、いや、いるよ! ありがとう……」
「こちらこそ、お買い物とチョコ作りに付き合ってくれてありがとうございます」
瞳を輝かせながら、ヒースは嬉しそうに嵐からチョコを受け取った。
その隣では、筒見内 小明がライブ終わりのレイニィと一緒に、
子供向け手作りチョコ教室を開いていた。
「レイニィさん、何だか肩に力が入っているみたいですが……」
「べ、別に……レイニィはいつも通りよ!」
「そうですか? 子どもたちとの触れ合いですから、
レイニィさんも無理に強がらず自然体で行きましょう♪」
「分かってるわよ……」
そう言っているものの、次々にやって来る子どもたちへうまく対応することができず、
レイニィは「うぅ……」と緊張したような声をあげる。
「せんせーい。これ、うまく丸まらないんだけど、どうすればいいのかなぁ……」
「えっ……えぇっと……」
トリュフを作ろうとしている女の子が、レイニィに問いかける。
しかし、レイニィもどう答えればいいか分からず、目を泳がせるばかり。
「トリュフは、ラップを使うとうまく丸めることができるんですよ」
「そうなの?」
困っている様子のレイニィに気づいた小明が、助け舟を出す。
正方形に切ったラップでガナッシュを包み、ころころと転がしながら丸く形を整えていく。
「こうすれば、手も汚れないですしね♪
レイニィさんも一緒にお手伝いしましょう!」
「う、うん……」
レイニィも、小明と同じようにラップで包んだガナッシュを丸めていく。
「わぁ……そっちの先生も上手だね!」
「え……そ、そうかしら」
女の子の言葉が嬉しかったのか、レイニィは頬を赤く染めて頬を緩ませた。
中央広場のほうでは、【兎花魁衣装】を着た龍造寺 八玖斗がとあることをしようと準備に取りかかっていた。
何が始まるのかと、興味を抱いた人々が八玖斗の周りに集まってくる。
騒動を解決してライブが終わってしまったことを寂しく感じ、ストリートライブを行おうとしていたのだ。
「お、何かまた面白そうなことが始まりそうだな」
観客の中には、未だにサバゲー武装を身に纏っている大和田カレンもいた。
それに気がついた八玖斗が、ライブに巻き込もうとカレンに近付き、彼女の腕を掴む。
「おいおい、何だいきなり!」
戸惑うカレンに構わず、八玖斗はにやりと笑みを浮かべた。
「俺は、龍造寺 八玖斗だ!! 派手に行くぞっ!!」
【傾奇奢宇斗】を用いた名乗りは、多くの人の興味を引くことに成功する。
そして、八玖斗は【祭後】を歌い始めた。
荒っぽい口調ながらも、【ムーンライトクライ】で艶やかに歌い上げる。
「イベントはまだ終わらねえ。フェスタから皆へ、大盤振る舞いだっ!」
歌の間奏中に、八玖斗は【小判チョコ】を観客に向けてばら撒く。
「いいねぇ、いい盛り上がりだ!
あたしも盛り上がるぜーっ!!」
カレンも、八玖斗と同じように小さな袋に入ったチョコを観客に向けて楽しそうに投げていた。
神宮司 嵐とヒース・クリフォードは、手作りチョコレート教室に来ていた。
嵐は、弟である楓のために手作りのチョコレートを作ろうとしていたのだ。
「でも、楓のチョコのこだわりは強いですし、手作りのチョコで喜んでもらえるでしょうか?
やっぱり市販の方がよかったんじゃ……」
「僕は、嵐さんの作ったチョコのほうが絶対においしいと思うよ」
「ヒース……」
不安そうに曇っていた嵐の表情は、ヒースの言葉で徐々に晴れていく。
「ヒースがそこまで言うなら、手作りのチョコにいたしましょうか」
「そのほうがいいよ。僕も手伝う」
「ふふっ、お願いしますね」
2人は、手作り教室の講師の教え通りにチョコ作りを開始する。
「どうして突然ライブに目覚めたのか……理由はよくわかりませんが、
最近の楓はなんだか楽しそうで。わたくしは、それがとても嬉しいんです」
「嵐と楓は本当に仲がいいんだね」
「そう言われると、少し照れちゃいますわね。
チョコ好きな楓に、喜んで貰えるといいのですが」
やがて、可愛らしいクマの形をしたチョコレートが完成する。
(本当に仲がいいから、ちょっとだけ妬けちゃうな。
僕のためにもチョコで悩んで欲しかったな……なんてね)
そのチョコを丁寧に袋に詰める嵐の横顔を、ヒースは少しだけ寂しそうな瞳で見つめていた。
「はい、ヒース」
「……え?」
名前を呼ばれ、ヒースが俯いていた顔を上げると、目の前にはオシャレな袋に入れられたチョコがあった。
「ヒースにもチョコをと思ったのですが、もしかしていらなかったでしょうか……?」
「い、いや、いるよ! ありがとう……」
「こちらこそ、お買い物とチョコ作りに付き合ってくれてありがとうございます」
瞳を輝かせながら、ヒースは嬉しそうに嵐からチョコを受け取った。
その隣では、筒見内 小明がライブ終わりのレイニィと一緒に、
子供向け手作りチョコ教室を開いていた。
「レイニィさん、何だか肩に力が入っているみたいですが……」
「べ、別に……レイニィはいつも通りよ!」
「そうですか? 子どもたちとの触れ合いですから、
レイニィさんも無理に強がらず自然体で行きましょう♪」
「分かってるわよ……」
そう言っているものの、次々にやって来る子どもたちへうまく対応することができず、
レイニィは「うぅ……」と緊張したような声をあげる。
「せんせーい。これ、うまく丸まらないんだけど、どうすればいいのかなぁ……」
「えっ……えぇっと……」
トリュフを作ろうとしている女の子が、レイニィに問いかける。
しかし、レイニィもどう答えればいいか分からず、目を泳がせるばかり。
「トリュフは、ラップを使うとうまく丸めることができるんですよ」
「そうなの?」
困っている様子のレイニィに気づいた小明が、助け舟を出す。
正方形に切ったラップでガナッシュを包み、ころころと転がしながら丸く形を整えていく。
「こうすれば、手も汚れないですしね♪
レイニィさんも一緒にお手伝いしましょう!」
「う、うん……」
レイニィも、小明と同じようにラップで包んだガナッシュを丸めていく。
「わぁ……そっちの先生も上手だね!」
「え……そ、そうかしら」
女の子の言葉が嬉しかったのか、レイニィは頬を赤く染めて頬を緩ませた。



