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シナリオは、複数のユーザーが参加した結果を描写される小説形式のコンテンツです。
「ヒロイックソングス!」の世界で起こった事件やイベントに関わることができます。

超耐久ライブ×団結サバイブ!

リアクション公開中!
超耐久ライブ×団結サバイブ!
  • 超耐久ライブ×団結サバイブ!

リアクション

「クロティアちゃん、スクリーンの準備できたって!」
「ん、わかった。……はい、これみんなで食べて」
「わぁ、ありがとう~! クロティアちゃんもがんばってね!」
 呼びに来た光凛に差し入れの品を渡して、クロティア・ライハがステージへと上がる。ステージにはスタンドや楽器ではなく、ゲーム画面を映し出すスクリーンと、足で入力するタイプのセンサーが置かれていた。
「おっ、アレじゃん。やってるわ俺」
「隠し曲がすんげぇ速いんだよなー。bpm1192ってなんだよ、鎌倉幕府かっての」
 クロティアがこれからプレイする予定のゲームは、観客にもよく知られているものだった。
「1曲目は、これ」
 選択したのは、有名なポップサウンドだった。聞き馴染みのある曲に合わせ、クロティアがダンスをするように足元のセンサーを踏んでいく。
「やっぱ美少女が踊るって絵になるな」
「……でも背面プレイだし、ちゃっかりマーベラスフルコンボだぞ。実はゴリラじゃね?」
 拍手と歓声に混じってそんな声が聞こえる中、次にクロティアが選んだのは別名“真理”と呼ばれている最高難易度の曲だった。
「フルコンボしたらたくさん拍手をちょうだい」
 そう観客に告げて、今度はスクリーンと向き合いプレイを開始する。最初は華麗にステップを踏んでいくクロティアに驚きの声があがっていたが、後半の難所に差し掛かる頃には声も上がらず、ただ呆然とスーパープレイを見つめているだけになった。
「……1192コンボ!? ありえねー」
「やっぱゴリラだわ」
 プレイを終え、高揚した顔で振り返ったクロティアへ、大きな拍手と歓声が起こるまでには少し時間を要する事となったのであった。


「君の鼓動を速くする、宝庭シェプストのどきどきクイズの時間だよー! 見事全問正解した人は私のハグをプレゼントしちゃう!」
「そ、それは会場が大変なことになっちゃうからNGで!」
 サポートとして一緒に上がった莉緒がストップをかけたため特典のハグは無しとなったものの、宝庭 シェプストの魅力的なスタイル――バニーガールの衣装に、ステージの音楽に合わせて輝きを放つアンクレット――は若者たちを異様に盛り上がらせる結果となっていた。

「それじゃ1問目ー。私がこの前の撮影で着た水着はどっちでしょー」
「今ここで着てくれないんですか!」
「それは撮影で使ったものですか!」

「2問目、今から私はこのバランスボールに何秒乗れるでしょー」
「そんなことより俺に乗りなよ」
「「「よろこんで!!!」」」
「うぎゃあああぁぁぁ……」

 ……と、まともなクイズになっていなかった。結果として盛り上がっているのだからオッケーではあるのだが。
「もー、ちゃんとAかBかで答えてくれないと、怒っちゃうよー?
 ……ちなみに私のカップは、D、だよー」
 シェプストもイタズラ混じりにそんなアドリブを入れて、観客を楽しませる。
「それじゃあ、莉緒のカップはどっちでしょー」
「そこで私に振る!?」
 そして莉緒もシェプストの標的にされてしまった。しかも観客はこの時だけ分かっているかのように、AかBかで答えていた。――一応、Bの方が回答が多かったことは付け加えておく。
「どっちも不正解だよ!!」
 ちょっと涙交じりに否定した莉緒、本当に不正解だったかどうかは深夜の闇の中、である。


 それまでライブの度に煌々と照らされていたステージが、今回は最低限の灯りのみとなる。そして用意された座布団の上に、着物姿の永見 音萌香が座る。
「今から私の、とっておきの怪談を話すね。
 ……これは、私の知り合いの芸人さんが実際に経験した話なんだけど……」
 そして、雰囲気のある話しぶりで音萌香が怪談を披露する。時間はちょうど草木も眠る丑三つ時、観客は頭では分かっていても、もしかしたら何か起きるかもしれない、という不安に駆られる。
「……そして、手に掴んだ証明写真を見ると、そこには――」
 音萌香が最後の大オチで叫ぼうと息を吸った瞬間、フッ、と照明が落ちた。
「あ、えっ!? なにこれ、聞いてないんだけど!?」
 どうやらこの展開は音萌香には初耳だったようで、すっかり困惑した様子の声が響いた。
「お、おい、後ろに何か見えるぞ」
「きゃあああぁぁぁ!!」
 やがて観客は、音萌香の背後から何かが――まるで焼けただれたような女性の顔――ゆっくりと近付いて来るのを目撃する。
「何なの!? ねえ何が起きてるの!?」
「う、後ろ後ろー」
 観客が指し示す『後ろ』へ、音萌香が振り返ると――。

「ばぁ」
「ぎゃあああああぁぁぁぁぁーーー!!」

 可愛らしい声と、しかし恐ろしい顔を目の当たりにした音萌香が一番の悲鳴をあげ、座布団から転がり落ちた。
「じゃーん。ドッキリでしたー……あら」
 恐ろしい顔が外れ、種明かしをした彩が視線を下に向けると。
「きゅう……」
 音萌香が目を回して意識を失っていた。


「会場限定販売、莉緒さんの安らかな寝顔バージョンのスマイルウォーターです♪」
「うう、いつの間に撮られていたの……?」
 ステージでPRESENT SMILEメンバーが、イメージガールを務めている飲料水の限定バージョンを宣伝していた。そしてメンバーが一緒にその飲料水を口に含んだ直後、揃ってがくり、とその場に崩折れてしまった。照明も落ち、会場が何事かとざわめく。

「俺こそは東の探偵、難問奇問を瞬く間に解決するタンバリン妖精」

 と、まるでサスペンス番組の冒頭を思わせる音楽が流れ、高橋 朱炉がスポットライトを浴びてステージに立ち、名乗りを上げる。口に加えたタンバリンの形をした飴がキラリ、と煌めいた。

「ボクは西の探偵……ってやっとる場合やない。
 大変や! プレスマが倒れてしもた!」


 朱炉と対称の位置で、同じくスポットライトを浴びて登場した招福亭 写楽が話の流れを元に引き戻す。
「プレスマが? ……そういえば彼女たちは倒れる前に何かを口にしていたようだが」
 倒れるPRESENT SMILEメンバーへ近付いた二人が、地面に転がっていたペットボトルを見つけた。
「この見慣れんボトル……。 ! まさか、これが!?」
 思い当たる節を見つけたのか、写楽が懐から同じ柄のペットボトルを取り出し、封を切って口を付ける。
「ゴクッ……うっ! こ、これは――」
「これは!?」

「……うまい! スマイルミマルウォーター!!」

 テーテッテレー、とやたら陽気な音楽と共に写楽と朱炉がペットボトルを指差した直後、照明がついて倒れていたPRESENT SMILEメンバーが起き出す。
「見た目だけじゃなく味も会場限定!」
「……元気回復。25時間ライブのお供に」
「以上、【東西の探偵】とプレスマでしたー! まだまだ続くぞ25時間ライブ!」

 ――それから暫くの間、グッズ売り場には限定バージョンを買い求める客が殺到したのであった。
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