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超耐久ライブ×団結サバイブ!

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リアクション

【4】【バトル】セブンスフォール戦
1 ダンジョン・バトラーズ



 仮想空間だというのに、漂ってくるにおいや感触は、現実と遜色ない。そこはまるきりセブンスフォールの大遺跡レガーレトであった。
「まったく――アイドルに血腥いことをさせるなよな」
 古川 星夜セレスティア・シャッツィ古川 瀬里の二人を伴い、遺跡の中を歩いていた。
 風上を追ってほどなくして、彼らは剣戟の音を耳にした。
 その先に口を開けている、いくつかの道が合流したような丸い広間では、他校生同士が互いのポイントをかけて争っているようだった。
「チャンスだ。セレスティア」
「わかってるわ」
 星夜の合図を受けて、セレスティアが星夜と瀬里にニンブル・ブレスを使うと、二人はそれぞれの武器を抜いて、争いの場に踊り込んだ。
「新手ッ!?」
「楽しそうね――私たちも、お邪魔していいかしら?」
 瀬里はクラッシュダガーを振るいつつ、敵陣を切り崩しにかかる。
 春光繚乱の舞いの優雅な動きで体捌きを試みるが――しかしこちらがアイドルならば、必然、敵もアイドルである。
「ふん!」
 足遣いや体のひねりから動きを読んだのだろう、敵の短槍が、瀬里の手元を捕らえた。
「や、っ――!」
 敵の槍が瀬里の手をかすめたが、その槍が引き戻されるよりも早く、瀬里は相手の懐に飛び込んでクラッシュダガーを振るう。
 そして、そのまま蹴り飛ばした瀬里は、次の標的に向かって飛びかかった。
 ツヴァイヘンダーを握る星夜は、セレスティアのブレイブリー・ソングを受け、一歩遅れて敵陣へと飛び込んだ。
 星夜が渾身の力を込めて繰り出したスマッシュストライクは、対峙した相手のバトルアックスを弾き飛ばし、鎧を深々と切り裂いて吹き飛ばした。
 二人の奮戦に脅威を感じた彼らは、混戦することもかなわず身を固め始める。
 だが――星夜たちの狙いはそこにこそあった。
「いっちゃえ、星夜ちゃん!」
 星夜が密集した敵に向かって、掌をかざすと、そこからめらめらと燃える炎が打ち出される。
 マナエグザートによって魔力を増したアグフレアは、敵に散開する隙を与えず炎の中に呑んでいく。
 戦闘力を失ったアイドルたちは、仮想空間からはじき出されて姿を消した。
「やったわね、星夜ちゃん」
 セレスティアがそう言い、そして三人は先を急いだ。



 仮想空間上に再現されたレガーレト遺跡が現実と違うところをしいて挙げるならば、それは忙しく聞こえてくる探索者たちの足音だろう。
「ここで他校のアイドルを倒せば良いの?」
「ん。そうみたい、にゃ」
 聞こえてくるのは、息をひそめた忍び足と、激しい戦いの音。
 ここは宝の眠る迷宮などではなく、勝敗のかかった戦場なのだと、否応なく悟らされる。
 リリィ・エーベルヴァイン佐藤 七佳は敵を探して歩いていた。
「見つけたにゃ」
 だが、他校生のパーティは七佳の声にも気づかないまま、横道を駆けて行ってしまった。
 近くにそれ以外の気配がないことを確かめて、まずリリィがバスタードソードを握って敵のそばへと駆けよっていく。
「恨みはないけど、いきます」
「くっ……!」
 敵が陣形を整えるよりも早く、リリィはレイジオブビーストを叩き込んだ。
 相手の盾役を務めていたであろうナイトにぶつかっていくと、その衝撃は周りのメンバーさえも吹き飛ばした。
 だが正面のナイトはさるもので、斬撃を受けてひしゃげたラージシールドを投げうって、リリィめがけて反撃に出た。
「そうはいかない、にゃ」
 だが、七佳のブロッキングが、敵ナイトのレリクス・ロングソードを受け止めた。
 七佳はさらに受けた刃を逸らし、相手の後頭部にピルムの石突きをしたたか叩き込み昏倒させる。
 続くアーティフィサーの攻撃を七佳がシルト・デア・カッツェで受け止めると、横からリリィがエアブロウを放って倒した。
 さらに起き上がったウィザードの放った雷の魔法に、リリィはハートオブナイトで応じる。
 そこからリリィは再びエアブロウを撃ち、七佳が追ってラン&スラッシュを叩き込んだ。
「ナイス、です」
「……ん」
 見事な素早さで敵を倒した二人に、しかし、もう一人のアーティフィサーがスフィリカルブリザードを構えて、今にも投げつけようとしていた。
 それに二人が気づいたとき、アーティフィサーの背後にユヅキ・カーンが近寄っていることに気づいた。
 ユヅキが、構えたダガーナイフを、アーティフィサーめがけて投げはなつと、アーティフィサーは手元のスフィリカルブリザードを取り落とした。
「くっ……まだ仲間が!」
「まあ、そんなところです」
 怯んだアーティフィサーめがけてユヅキが飛び掛かり、その急所にダガーナイフを滑らせる。
 すると、戦闘能力を失ったパーティは、たちまち仮想空間から消失した。
 どうやら、三人の勝ちらしい。
「ケガはありませんか?」
「なんとも、ない、です」
「平気にゃ」
 視線を交わした三人は、ほど近い場所でまた争いの音を聞きつけ、次の戦場へと急いだ。



「アニキ、ココ……アブナイ」
「あら、そうなの」
 ミアプラ・ムルジルが指をさした先には、床の石レンガをスイッチにした釣り天井の罠があった。
 ミアプラの指示で危うく足を止めたジャン・マルク・ドゥジャルダンは、ルイ・アルベール・ドゥジャルダンに視線を投げ、引き返すことにした。
 しかし――彼らが踵を返すや、ミアプラの仕掛けたアラートラインが反応を示した。
 獲物が釣れたのだ。
 向こうも同じように、魔法を手繰って、こちらへ近づいてきている気配があった。
「なるほど、ね。前門の虎、後門の狼、ってところかな」
「アニキ……テキ……ホウムル……!」
 ろくに隠れる場所もない通路だが、かえって陣形が限られて都合がいい。
 言うが早いか、ミアプラは敵に向かって勢いよく駆けだし、正面に立つ敵のアーティフィサーに向かってダガーナイフを鋭く振るった。
 トリックスラッシュで二手三手と圧倒するが、敵の方が一枚上手だったらしく、武器を握る手に敵のスリップダガーが走る。
「ッ……!」
「ミアちゃん攻撃するのは良いけど葬っちゃダメェ!!」
 ジャンがバスタードソードを抜いて敵のアーティフィサーへ駆け込んでいく。
 敵は回避を試みるが、ジャンのクラックヒットがそれに先んじた。
 態勢を崩した敵に向かって、ジャンはツインスラッシュの追い打ちをかけて倒す。
「皆、仲間でしょ。連携しなきゃ……気を付けて?」
 ジャンとミアプラをかこむ形をとりつつあった陣形に気づき、ルイはその包囲に向かってアクア・スパイクを放った。
 さらに怯んだ敵に対して、ボルト・バレットを叩きつけ、あるいはアグフレアを浴びせかけていく。
「アニキタチ……ミア……マモル……!」 
 最後に残った一人も、ミアプラのウェポンスローを受けてバッタリと倒れ込んだ。
「ふう……まあ、ざっとこんなものかしら」
「アニキ……コイツ……クエル……?」
「お腹壊すからペッしなさい」
 ルイがそう言うと、ミアプラが噛みついていた敵の体は、戦闘能力を失ったことで、仮想空間から幻のように消え去ってしまった。
(先が思いやられるけど……頑張ろう)
 先を行くジャンとミアプラの背中を眺め、ルイはそうため息をついたのだった。



 鳴水立 輝海は薄暗い遺跡の中で、アイドル四人を相手によく立ち回っていた。
 戦いを繰り返して疲れているところを狙ったとはいえ、多対一の状況で善戦しているのは彼の技量というほかない。
「――おっと」
 彼はコンポジットボウから矢を放ちながら、距離をとりつつ戦っていた。
 見えていればホークアイが、見えていなければハーモニーピースが、敵の姿を的確にとらえる。
 そして常に敵は遠くを見ていなければならず――必然的に、足元がおろそかになる。
「ご苦労さん、っと!」
 姿をさらしてナイトに飛び掛からせ、彼は敵に罠を作動させる。
 石レンガの隙間から槍衾が飛び出し、敵のパーティは瞬く間に仮想空間から姿を消した。
「さて、この調子でガンガン行きますか」
 手ごたえを感じつつ、輝海はさらに次の標的を探し始めたのだった。



 レガーレト遺跡は、アーディバルの時代に造られた巨大構造物だ。
 横だけでなく、上下にも複雑に入り組んだその通路を、界塚 ツカサ加賀 ノイは慎重に進んでいた。
 強固なつくりが災いしてか、狭い通路に明かりは少なく、縦横無尽に伸びる道のどこに敵が潜んでいるのか見当もつかない。
「――来た」
 合図を受けてツカサは暗がりに身をひそめると、ノイがフレア・バレットで先手を打った。
 ――黒い影から、一人ではない、ということは察せられた。だがそれで十分だ。
 ツカサはそれを躱したことを確かめ、ノイの援護に合わせて敵前へ突撃した。
 気配を察した敵の攻撃は正確だったが、ツカサはそれをマン・ゴーシュでたくみに逸らした。
 そして、半身に姿勢したライトニングエッジを走らせて敵を引き倒す。
「ノイ!」
「わかってます!」
 追撃の構えをとるツカサに、ノイが応答する。
 ノイのストーンキャストが一人倒し、もう一人をツカサのライトニングエッジが倒した。
 まさに鎧袖一触であったが、しかし――敵のほうも、一筋縄ではいかないらしかった。
「そうか、まだ――!」
「残心を怠ったなッ!」
 視界の悪さに乗じて、最初に倒されたはずの敵がノイへと襲い掛かる。
 ノイはとっさに足元の石ころを蹴り上げて怯ませ、敵めがけてマナ・バレットを打ち込んだ。
 魔力の弾丸は腕をとらえ、武器を奪ったが、しかしその敵はもう片方の手に武器を隠し持っていた。
 ディマカエリ――敵は、ソードウィルムだ。手斧の一撃から身を守るようにノイは杖をかざす。
 そのとき、ノイの頭上から刀を持った女性が降ってきた。
「よっ、と」
 レガーレトの縦構造を利用して戦場に踊り込み、不意のところを紅染刀で敵を押し返した皆綾 聖那は、さらにダメ押しのダークネスで引き離す。
「あ、ありがとうございます」
「気にしないで。私も点数稼ぎだから」
 そしてノイに目くばせをして、さらに魔法の構えをとる。
 二人が同時に放ったマナ・バレットは、今度こそ敵の急所をとらえて戦闘不能にした。
「――音で誰かが近づいてくるかも。逃げよう」
 ツカサの言葉にノイがうなずき、そして聖那もそのあとを追うようにして走り出した。
 そして遠くから、遠雷のような嘶きが聞こえてきた。
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