アンラ・マンユによって世界が2029年に滅ぶ運命にあることを人々は思い出し、世界はパニックに陥っていました。
　天空の島々――芸能界がゆっくり傾き崩落していくのを眺めながら、アンラは東京湾上に一人立っています。

「ふふ……みんな楽しんでくれているかしら？
　そう、世界がもっと面白くなるためには“悪（わたし）”は必要なのよ」

　アンラは両手を広げます。
　すると、彼女が約15年間静かに育んできた悪意の塊――悪しきイドラがアンラの中から激しく渦巻いてあふれてきたのです！
　それはみるみる形を成し、悪しき巨大な怪物に姿を変えたのでした。

「悪が存在しなければ、みんなの大好きな正義も優しさも存在しないでしょ？
　だから私は、ほんの小さな悪意が少しだけ世界に充ちていけばいいと思って悪しきイドラ（あなたたち）を生み出したけど……」

　アンラはその化け物、アジ・ダハーカの肩にふわりと飛び乗って頬ずりをしました。

「悪意は底なし沼ね。この結末が本当に私の意思なのかあなたの意志なのか、もう分からないけれど……最高の気分っ！
　さあ、一緒に最期のエンターテインメントを始めましょう！」



「えー、見えますか！　こちらSma★mekiTV特報部、東京湾上空から中継してまーす！
　現在あの怪物はお台場あたりに上陸を――っわわ！！」

　ヘリから体を乗り出して東京湾の怪物を撮影しているのは、人気インフルエンサーのみかパイセンです。
　アジ・ダハーカが爪を振り回したのを、ヘリは間一髪で回避しました。

「うひゃー、とーるくん神回避！　視聴率の高まりを感じる～！」
「いやいや、というか何で俺がヘリの操縦なんかしてるんだ！？」
「今時のヘリなんて無免でも楽勝だって、引き続きガンバって！」

　行坂　貫が頭を抱えながらも大きくヘリを迂回させ、別のルートから怪物の進行方向へ回り込もうとします。
　同乗していた千夏　水希は、どこか複雑そうに怪物を観察していましたが――

「待て、何か様子がおかしい――！　一旦ヘリを止めろっ！」
「だからっ、そんな無茶な……！」

　水希が声を上げ、貫が咄嗟に進行方向を変えた瞬間でした。

「――――！！！！！」

　なんとアジ・ダハーカが黒いノイズの炎を吐き出し、お台場を一瞬で黒い火の海にしたのです。
　またも間一髪で大事を免れたヘリの中で、三人は一瞬言葉を失いました。
　フェスタに現況を必死に伝えていた木　花子も、おずおずとヘリから顔を出します。

「あ、あんなの、どうやって戦えば……
　あの炎は連続で出せないみたいですが、町の人たちは……！」
「イドラ。それは本当にお前が望んでいることなのか……？」

　誰にともなくそう呟く水希たちが、これ以上被害を出さぬよう戦闘を覚悟しようとした時――

『こちら特報部――で、いいんだよな？　現場を見る限り、まだ希望はあるみたいだぜ』
「その声は、なっちくん！？」

　春瀬　那智からの連絡で、みかパイセンはハッとして彼を捉えるドローンの映像を画面に映しました。
　燃え盛る黒い炎の中で、那智は懸命にライブを行っていたのです。

「那智先輩のライブで、炎が……消えていきます！」

『お台場の人たちもまだぎりぎり救えるだ。俺達まで音楽を諦めなければな……！』

　那智の言葉に、花子たちは顔を見合わせて頷きました。
　最悪の事態になる前に、できることがあるのならば――各々が自分の役割を自ずと理解してお台場に降り立ちます。
　そして、この事態に立ち向かうべくフェスタ生たちも次々とお台場に集まっていくのでした。

「ヒロイックソングス！」運営チームです。
トリガーシナリオ、「悪しきイドラと世界の終わり」をお送りします。

今回の舞台は舞台は地球ですが、上空から落ちてきている芸能界の力が強く働いているため
芸能界のスタイルが最も効果を発揮します。
どなたでもご参加頂けますので、お好きなパートをお楽しみ頂ければ幸いです。

シナリオのルールや遊び方につきましては、下記をご確認ください。

●プレイガイド「シナリオアクションの書き方」
●マニュアル「シナリオ」

シナリオに参加したら、下記のアクションパートから一つを選択し
アクションを作成、投稿してください。

◆ご注意
シナリオで使用できるスキル・アイテムはアクション投稿時に装備しているものだけとなります。
ただし、ポケットに装備しているものは反映されませんのでご注意ください。

■プロダクション参加
このシナリオでは「プロダクション参加」が可能です。
所属している・あるいは所属したいプロダクションを、アクション送信時に一つ文末に明記してください。
例：「【フェスタプロダクション】」

リアクション返却後にプロダクション名簿が更新され、プロダクションランクに応じた報酬が支給されます。
プロダクションについて、詳細はワールドガイドをご確認ください。

■スタースコアの付与
シナリオに参加していただいた方には、スタースコアがもれなく＋10点付与されます！
さらにシナリオ中で活躍したキャラクターには追加で付与が行われます。

また、このシナリオで活躍された方には、特別な称号をお送りすると共に芸能界デビューが認められ、
今後公開されるシナリオのシナリオガイドに登場します！


○基本的な状況
・アンラ・マンユは世界の滅亡への序章として、悪しきイドラから巨大な不死身の怪物アジ・ダハーカを東京湾に生み出しました。
・アジ・ダハーカはアンラと共にまずお台場に接近し、瞬く間に黒いノイズの炎で一帯を火の海に変えてしまいました。
・お台場の人々の生存は絶望的かと思われましたが、どうやら石化した状態のまま命が完全に尽きてしまう前にノイズを払うことが出来れば、彼らを助けることができるようです。


【１】アジ・ダハーカを止める　難易度：６
東京湾からお台場に上陸しようとしている怪物アジ・ダハーカの足止めを行います。
アジ・ダハーカを完全に倒すことは難しいものの、足止めさえ出来ればしばらくの間は大人しくなるようです。

・アジ・ダハーカについて
ビル一つ分ほどある巨大なドラゴンの姿をしています。
力はまだ不完全らしく、空を飛ぶことはないようです。ゆっくりとお台場に向かって前進しています。

口からノイズの衝撃波を飛ばしたり、大きな尻尾で凪ぎ払ったりする広範囲への攻撃のほか、
近くの敵には鋭い爪で切り裂こうとします。動きは鈍く単純ですが、攻撃力は非常に高いため注意が必要です。
また、尻尾を攻撃されるのを嫌がるようです。尻尾の傷口からは弱めのオオトカゲの幻影たちが現れ、敵を襲うことがあります。

アジ・ダハーカへは浅瀬や周囲に浮かぶ船上、陸地側などから攻撃を行うことができます。
また、空を飛ぶ手段があれば上空などからの攻撃も可能でしょう。

芸能人には頑丈な四人乗りヘリ（運転手付き）か空を普通の速さで走ることのできる靴のいずれかが貸し出されます。

・アンラ・マンユについて
アジ・ダハーカは、悪しきイドラがアンラの力を媒介にして形を成した存在です。
そのため、ライブによってアジ・ダハーカの肩に乗っているアンラの心を少しでも動揺させることができれば、全員がやや有利に戦闘を行えるかもしれません。
アンラが否定する「悪意の無い心」や「純粋な心」をテーマにしたライブであれば、より彼女の心を乱すことができるでしょう。
※アンラに向けたライブを行う場合、難易度は４になります。

※このパートでは、Ultra Rayのメンバー、フェスタ教員男性陣（校長除く）と共闘することが出来ます。


【２】お台場の人々を救う　難易度：５
ノイズの黒い炎に包まれたお台場は、人々が石となり死の町と化してしまいました。
アジ・ダハーカの足止めを行っている間、ライブでお台場の人々の救出作戦を行います。
【１】パートで苦戦してしまった場合、救えない人を残してしまったり新たな被害が出たりする可能性もありますのでご注意ください。

・ノイズの黒い炎について
普通の炎と違って熱さは無く、焼けただれることはありません。
しかし、永遠に延焼を続けながら触れたものを石化させる呪いを持っています。
この炎はアイドルのライブによって消火することができます。
また同時に、石化した人々の心にライブが届けば、今ならまだ呪いが解けて彼らを救うことができるでしょう。

・ライブについて
お台場の商業施設、ライブハウス、公園、メインストリートなど、各所をめぐるパレード形式でライブを行います。
パレードはユニットだけで行うことも、他の人たちと合わせていくことも可能です。
また、ライブの様子はみかパイセンのサポートによって、お台場中の様々なビジョンやモニターにそれぞれ映し出されます。

また、石化して助けを求めている人々の心に響くような、ヒロイックなライブや勇気が湧いてくるライブがより効果的でしょう。

・バビロン芸能事務所について
お台場では、ユキやジルドレなど、随所にバビロン芸能事務所のアイドルが待ち構えている場合があります。
彼らは有力者から潰してしまおうという目論見で、芸能人を特に狙う傾向があります。
彼らは放っておくとノイズの炎の威力を強めるライブを行ってしまいますので、
ライブ対決をして彼らのライブを無効化する必要もあります！


※このパートでは、木花子、PRESENT SMILEのメンバー、イドラの女王、フェスタ教員女性陣、みかパイセンと共演することが出来ます。

それではみなさんのご参加とアクションをお待ちしております。