――「『PRESENT SMILE』の皆さんとパジャマパーティーを楽しんでみたいです」

　七夕の夜、天の川の下でそんな願いの書かれた短冊が夜風に揺れていました。
　その短冊を書いた本人――空花　凛菜は満天の空を見上げ、祈るように両手を組んでからどこか足取り軽やかにその場を後にします。

　その背後で、ざわ……ざわ……と蠢くものがありました。
　今は笹という設定でフェスタ生達の七夕を見守る、ヤシマルです。
　凛菜の吊るした短冊を読み上げるヤシマル（右の実）は、ぶらぶらとその身を揺らしました。

「叶えたい……この願いを叶えたいヤシルミ……！
　パジャマパーティーをするみんなを応援したいヤシルミ！」

　その隣で、ヤシマル（左の実）は口からヤシ汁を滴らせながら、とある短冊をくわえていました。
　
「ペロッ……こ、この願いは……！」

　そのままガクリと気を失うヤシマル（左の実）。
　はらりとその口から落ちたその短冊には、こう書かれていました。

　――「ドラマ「アイドル混浴露天風呂殺人事件」収録で主役（死体）を演じたい。」



「温泉だ～っ！」

　泉光凛がバスからぴょんっと降りるなり、古風で立派な温泉旅館を見上げて目を輝かせました。
　今日は「ヤシマスク」という謎の人物からフェスタに大量に届いた温泉旅館のご招待券を使い、この旅館で温泉レポを行うのです。

「あっ、温泉でこんなに喜ぶのってちょっとおじいちゃん臭かったかな？」
「えっと、光凛ちゃんならどっちかっていうとおばあちゃん？」
「お、おばあ……あはは……」

　続いてバスから降りてきた奥莉緒も、旅館のパンフレットを広げながら声を弾ませています。

「でも、みんなでお泊りなんて楽しみだね～。
　私、今日のために新しいねこさんのパジャマ買っちゃったんだ……♪
　温泉のあとは、みんなでパジャマパーティーしようよ！」



　先発のバスで既に旅館に到着していたサイバネティック　天河は、一足先に露天風呂を楽しんでいました。
　ここの温泉施設は男湯と女湯の他に混浴があり、そこでは男女共に水着の着用が必須となっています。
　
　と、仕切り壁の向こうからきゃあきゃあと楽しげな声が響いてきました。
　女性脱衣室の方がだんだんと賑わってきたようです。

「ん……！？
　何だ、このちょうど更衣室が覗けそうな都合の良すぎる穴は……！」

　その存在に気付いてしまった天河が慌てて立ち上がります。
　そして、その背後には――

「ぐわあああああああっ！！」

　突如として温泉に響いた天河の悲鳴――いや、断末魔。
　すぐさま桐島泰河たちが顔を青くして駆け付けました。

「な、何だこれっ！　駿、救急車だ！！」
「いや……。彼はもう――」

　橘駿はそっと天河の脈を計ると、沈痛な面持ちで首を横に振ります。
　探偵然として思案顔で現場を眺める駿は、その“死体”の他にも気掛かりな事がありました。

（……おかしい。俺が暗記している台本では、このシーンで死ぬのは泰河だったはずだ。
　まさか、全員バラバラの台本を配られているのか？）

　そう、これは「アイドル混浴露天風呂殺人事件」と銘打たれたフェスタ制作ドラマのロケも兼ねていたのです。

　こうして、楽しい温泉ロケやパジャマパーティーが開催される一方で
　出演者でさえ犯人や謎、そして次の犠牲者を知らない即興ミステリーが幕を開けました――。



「応援したいルミ～」
「温泉でも応援したいルミ～」
「混浴でもぷかぷか応援したいウキルミ～」

　温泉の片隅では、例によってルミマル達が口ぐちにそう呟いていました。

「温泉だからこそやらねばならんことがあるルミ……！」
「もしもの時、アイドルを守れるのはルミマル達だけルミ……！」

　そして、一斉に眩く光り出すルミマル達。
　――今日の彼らは、放送事故を防ぐための“謎の光”として陰ながらアイドルを守ることを互いに誓い合ったのでした。

プライベートシナリオ「温泉でパジャマパーティー！　～漂う湯気は死の香り～」をお送りいたします。

本シナリオは先日実施された「七夕キャンペーン～逆襲のヤシマル～」でのＰＣ様たちの願いによって誕生したシナリオです。
そのため願いを出してくださった

・空花　凛菜（HSM0001977）様
・サイバネティック　天河（HSM0001045）様

にシナリオ招待を出させて頂いております。
抽選になった場合も優先で当選しますのでぜひご参加ください。
※参加はご自由です。また上記の方に基本参加料の100ポイントを先日配布させて頂いております。

プライベートシナリオは、
基本的にシナリオ参加者全員が小説（リアクション）に登場することになります！
また行動内容や結果などによって称号がもらえることもあります！

一人でじっくり行動（アクション）を考えるも良し。
皆でわいわい相談するも良し。
ぜひお楽しみください！

シナリオのルールや遊び方につきましては、下記をご確認ください。

●プレイガイド「シナリオアクションの書き方」
●マニュアル「シナリオ」

シナリオに参加したら、下記のアクションパートから一つを選択し
アクションを作成、投稿してください。


◆ご注意
シナリオで使用できるスキル・アイテムはアクション投稿時に装備しているものだけとなります。
ただし、ポケットに装備しているものは反映されませんのでご注意ください。


【１】パジャマパーティーに参加する
旅館の大部屋で、PRESENT SMILEのメンバーとパジャマパーティーを楽しむことができます。
パジャマや部屋着などを着用していなくても問題はありませんが、
光凛と莉緒が拗ねたりがっかりしたりする場合があります。

部屋には、様々なお菓子が揃っています。
彩も手作りのお菓子を用意するようですが、人数が多いため量が足りない可能性があります。
そのため、お菓子の持参が推奨されています。

光凛達は「最近見付けたかわいいもの」「恋バナ」「面白いゲーム」の話などに興味があるようです。
また、春人は上級生達に髪をいじられたりメイクをされたりと遊ばれている様子です。

こちらのパートでは、
泉光凛、奥莉緒、村雲いろは、西宮彩、神谷春人、ルミマル達
にアクションをかけることができます。


【２】温泉を楽しむ
温泉を自由に楽しんだり、
温泉レポート行うことができます。

温泉施設は男湯、女湯、混浴に分かれており、
お好きな湯を楽しむことが出来ます。
※混浴では、男女共に水着の着用が必須になります

露天風呂の他にも、室内に炭酸泉風呂、電気風呂、ジェット風呂
サウナと水風呂、岩盤浴、寝風呂などの設備も充実しています。
（フェスアイスも売店で各フレーバー販売中です！）

いざという時は、ルミマルたちが発光したり、湯気を思い切り発生させたりして
アイドル達を守るので安心して温泉をお楽しみください。

こちらのパートでは、
早見迅、ルミマル達
にアクションをかけることができます。


【３】「アイドル混浴露天風呂殺人事件」で演じる
フェスタ制作ドラマ「アイドル混浴露天風呂殺人事件」に出演します。

事前に台本が配られていましたが、
張り切った校長が第100稿まで書いた台本をそれぞれ誤って配布してしまったらしく
その内容は人によって異なっているようです。
そのため、アドリブで撮影を進めたり、あくまで自分の台本に沿った演技を行ったりして
無事に「アイドル混浴露天風呂殺人事件」を完結させてください。
基本的にお決まりのシーンや演じたいシーンの撮影を各々が自由に進めれば、
駿達や編集さんが上手く繋いでくれるでしょう。

基本的にどのような役でも自由に演じる事が出来ます。
被害者、探偵などが何人いても問題ありません。
また、犯人や真実も、必ずしも一人や一つではないかもしれません。

NPC達は、頼まれれば基本的に一緒に演技を合わせたりしてくれます。

また、こちらのパートでも、
いざという時はルミマルたちが発光したり、湯気を思い切り発生させたりして
アイドル達を守るので安心して温泉での撮影を行えます。

こちらのパートでは、
桐島泰河、橘駿、ルミマル達
にアクションをかけることができます。

【2017年8月16日11:30　修正】リアクションの公開予定日を『2017年8月22日（火）』へ変更いたしました。
ご参加頂いたお客様にはお待たせしてしまい大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。